≪人生の玉手箱≫

　人生60年以上も生きてくれば
　　　あやまちもいっぱい
　　　　タブーもいっぱい
　今だから言えること
　　今、懺悔しなければ手遅れになってしまうこと
　　　それら諸々を可能な限り記さなければ・・・。
　　

日付の若い順から読んでね。

２０２２・２・２１（月）　雪
　例えば、「私は蛇が大っ嫌いだ」って言ったら怒られるだろうか？
でもヘビ好きな方からは怒られるだろうね。

　昔、私はこのような詩を書いた事がある。

　●オラは蛇が嫌いだ。　醜いから嫌いだ。

　どうやら、多くの人間は醜い蛇が嫌いみたいだ。
でも蛇は何も悪い事はしていない。
逆にネズミなどを食べてくれるから、人間にとって良いことをしてくれている。
しかし、それでも嫌う。
と言う事は、つまり、「醜い！」って言う事だけで嫌うのだ。
　（これが私たちの正体なんです）

２０２１・１０・６（木）　曇り　いちじ晴れ
　高齢者になれば誰だって、早かれ遅かれ不可能なことが次から次と増えてくる。
あんなに強気だった私ですら最近は、不可能なことのオンパレードだ。
それを誰かに語れば「言い訳ばっかり語るようになった」と言われてしまう。
私としては何も隠さないで本音で喋っているだけなのに・・・。
そこで私は言う。「貴方も高齢者になれば分かるでしょうね」

　そう言えば先日も突然の出来事でビックリしたことがある。
夜道を歩いていたら、なんと道路がボンヤリとふやけた状態にしか見えなかった。
　だいぶ目が弱っているのだろう。（夜の車の運転は無理になってきているみたい）

　　団十郎は
●耳が遠くなった。●入れ歯になった。●視力が悪くなった。●記憶力が悪くなった。

　さてこの4つの中で、DJを続けるのが一番難しいのはどれでしょう？

　多分皆さんは「耳が遠くなった」だと思うでしょうね。
これは不正解です。耳の場合はヘッドフォンを付けてボリュームを上げるのでセーフです。
一番困るのは「視力が悪くなった」です。
つまり「放送局へ行けなくなる」からです。
村田町って車が無い人にとっては物凄く不便なところなんです。
　その次に困るのは「入れ歯になった」です。入れ歯だと滑舌がかなり悪くなるのね。
でも現在の私は普通に喋れるから、なんとか続けていられる。
それは影に隠れての発音の練習の賜物なんですよ。
　「記憶力が悪くなる」の場合は大問題ではある。
瞬間名前等々が思い出せなくて言葉が出ない。
しかし現在のところ、会話の流れが流暢でなくなる程度なので、
今の段階ではなんとか大丈夫だ～。

　とにかく、そんな訳で、いつDJ（生番組）が出来なくなるのか？
なんて考えるととても情けない限りである。
　

２０２１・８・２１（土）　曇り　夕方少しだけ雨
　私は思う。『人生って奇跡でできている』

　その理由を人に言うと、決まってこう言い返され、笑われる。
　「それは偶然だよ」　「それはたまたまだよ」　「それはまぐれだよ」ってね。
でもその人は意味を知らないで笑っているだけ。

　奇跡ってね。
偶然な事、あり得ない事、まぐれな事、たまたまな事、が起きた時の事を言うんだよ。
　スポーツで言えば強い人が勝っても奇跡とは言わない。当たり前だから。
しかし、勝てるはずのない人が勝った場合は私に言わせれば『奇跡』なんだよ。
それを「まぐれ」と人は言う。解釈の違いだけどね。

　例えば、この世に生まれて来た人間がこの私だったり、
偶然出会った女性がやがて奥さんになったり・・・。
たまたま出会った他人がやがて永遠の知己（ちき）になったり・・・。

　とにかく、これら全てが奇跡だと思ってごらん。
明日へ向かって生きる楽しみがイッパイ湧いて来るよ。

２０２１・８・１（日）　晴れ
　人生73年も生きてくるといつのまにか考え方も違ってくるから可笑しい。
若い時にあんなに正しいと思っていたことが間違いであったことに気づく。
そしておもいっきり反省と後悔をする。恥ずかしい限りだ。

　そういった事は成長段階で誰にでもあるはず。
ところがだ。私の場合は若い時に本を書いている。これが問題である。
この歳になってその本を読み返してみると
なんと考えがあまりにも未熟であり、思いやりが足りない。
　本に書いた事の１割くらいはもう考えが違っている。
しかしだ。その本が存在する限り、
団十郎の主義主張は今も変わらずその本のままだと誰もが思うはず・・・。

　そういった情けない本を書いた事をわびて生きる73歳。
だが、間違いであったことに気付いただけでも少しは成長したと言えるのだろうか。

　団十郎の残りの人生、何をどうすればいいのだろう？

２０２１・７・２（金）　雨
　「団ちゃんってや、怒ると怖いんだど～」って言う友人がいる。
それを聴いた人は「へぇ～、そうなんだ」と言う。

　「怒る人が悪いのか？　それとも怒られた人が悪いのか？」
そんな場合、私ならこう考える。
答えは簡単だ。完全に怒られた人が悪いに決まってる！
私だって大人だ。意味もなく怒る訳が無い。

　ところでごく最近の話だが、
私は親友のSさんから物凄く怒られてしまった。
　「怒る人が悪いのか？　それとも怒られた人が悪いのか？」
答えは簡単だ。怒られた私が100％悪かったのだ。

２０２１・４・１（木）　晴れ
　32年前（89年）に『どろんこ白書』と言う本を出版している。
その本には絵（鉛筆画）を60枚くらい載せていた。
その絵を観たくなって原稿を捜す。
しかし何処にしまったか忘れてしまい見つかるまで半日かかった。

　その絵を観てみると今では恥ずかしくて観られたもんじゃない。
文章も、昔とはすっかり考え方も違っていて、
信じられないような真逆な事を書いているところがある。
これが若気の至りって言うものなんでしょうね。
人生の知ったかぶりにもほどがある。
こんな情けない本を買ってくれた方々に深く謝らなければいけないと思った。

　とは言うものの現在描いている絵や文章だって私が死んだあと、
笑われているかもしれない。
　結局、一生、恥を売って生きてたって事になるんだろうね。

２０２１・２・７（日）　晴れ
　日本映画『杉原千畝』を観た。

　人間である以上、100％の善人なんていない。100％の悪人もいない。
ただ問題は、
　「他人が救いを求めている時、その他人のために
大きなリスクを背負ってでも救おうと立ち上がる事ができるのか」
それこそが『善人』の条件かも・・・。

２０２１・１・２５（月）　晴れ
　私は奇抜な事を言うのが大好きだ。
その結果、皆からホラ吹きと思われるときがある。
しかし私の性格としては根拠のない事は言わない主義。
でもありきたりな話では面白くないから
誰もが信じられないような話をするのである。
　この前も友人を相手にこんな話をした。

　「日本では戦後、農地解放って言うのがあって小作人が農地を貰ったすぺ。
ところでっしゃ、アメリカではネヤ。土地が欲しい開拓希望者たちは馬に乗って
『よ～いドン』でトンデモナク広大な荒野を競い合って駆けて行くの。
途中に小さな旗が立っていてそれを取った人がその土地を貰えるんだねや」
って言ったら、聞いていた人達は唖然としてあきれかえっていた。
口には出さぬが「団十郎の話は嘘だ」って言いたげだった。

　たぶん、この話を信じない人はかなりいるだろうね。

　でもね、本当なんです。
その土地と言うのは元々インディアンが住んでいた土地なんです。

　そう言えば思い出した。
トム・クルーズの映画『遥かなる大地へ』がそう言った内容の映画だったよ。

２０２１・１・１３（水）　晴れ
　【フラワー・シンちゃんからのメール】
　いつも楽しく拝見しております。
さて、人生が２度有ったら何をするか？　ですが、
1回目もしっかり生きようと思います。
しかし、だいたい人生は失敗の連続です。だから
２度目の人生はそうならないようにと心に留めて置きます。
でも、やはり２度目の人生でもまた何らかの違う失敗をしていまい、
「ああ３度目の人生が有れば・・・」
なんて考えているのでは無いかと思う訳です。
結局きりが無いのでは無いでしょうか。

団：私は思う。２度目の人生があるとしたなら、
人は１度目の失敗を繰り返さないために別の手段を考えたり
別の道を選択すると思うのです。
そして２度目は、もっとレベルアップを目指すはずです。

　私の１度目の人生は世の中をかなり甘く見ていた。
だから、ほとんど努力をしない手抜きの人生だったと反省。

　そんな訳で、もし２度目の人生があるとしたら、私の願いはこれです。
弁護士になりたいですね。
そして冤罪（えんざい）被害者を救済する仕事をしたいと思う。

２０２１・１・１２（火）　雪　のち曇り
　もし人生が２度あるとしたらだ。
１度目の人生は気楽に生きる人が多くなるのでは・・・。
　「１度目は失敗しても２度目があるから１度目は適当でいいや」なんてね。
たぶん人生は１度っきりだから真剣になるのかも・・・。

　しかし私の場合は１度っきりの人生と分かっていたのにも関わらず
反省することが多すぎる生き方だった。
そして７０歳を過ぎてからは散歩していても反省ばかりしながら歩いている。
たぶん私がこういった気持ちになるのは、
コロナウィルスで夢が失われた老い先長くない老人だからかもしれない。

　団十郎の友人達にしてみればこんな情けない話は聞きたくないかもしれない。
しかし誰にだって１つや２つくらい、
生きてきた中で後悔する出来事ってあるのではないだろうか。

　そこで皆さんに聞いてみたい事がある。
もしもだ、貴方はもう１度だけ生まれる事ができるとしたら、
次はどんな人生を送りたいですか？

２０２１・１・９（土）　晴れ　のち曇り
　私が小学６年くらいの時だ。
　学校で視力検査があり、その結果、
生徒の何人かが視力が落ちたために眼鏡使用と判断された。
しかしその指示に従わなかった女子1人がクラスの先生に注意される。
　「なんでメガネかけないの？」
そしたらその女子が、
「私のお姉ちゃんが視力下がったときに夜空の星を毎日眺めていたら視力なおったの」
って言った。
そしたら我々クラスの全員が大笑い。（そんなんで直るんだったら医者要らねぇべ）

　それから数十年後。
　私の息子が小学５年生の時。
学校の視力検査の結果、「視力0.6なので眼鏡を使用するように」と言われた。
その言葉を聞いて私は、私の同級生（女子）のあの言葉を思い出す。
　「星を見ていたら直ったの」
　これは多分、こういう事だったのだろう。
そのお姉ちゃんは「仮性近視だったのだ」

　そこで私は妻にこう言った。
「メガネかけなくても放っておけば治る。遠くを眺めていれば治るがら」
　学校の意見を無視した。そしたら半年後にまた「メガネをかけるように」と言われる。
私はそれでも無視。
　無視したもう１つの理由がある。
私の親兄弟、妻の親兄弟に「眼鏡使用者がいない」
つまり息子は『仮性近視』なのだ、と言う確信があった。

　そしてその１年後、息子の視力は1.5に戻って来た。
34歳の現在でも1.5と1.2だと言う。
もし学校に言われるままにメガネをかけていたら100％視力は戻る事は無い。

　そんな訳で同級生の女子のあの一言で息子の視力を救えたのである。
そして女子を笑った事を心から謝りたいと思っている。
しかしその女子が誰だったかは60年も経過した今では分からない。

２０２１・１・３（日）　曇り
　私は妻に対して物凄く「申し訳なかった」と反省している事がある。
それは彼女が高校を卒業すると同時に結婚し、家庭内に閉じ込めた事だ。

　その当時の世間の考えと言うのは
「女性は結婚したら家庭を守り子育てする者。稼ぐのは男性の役割（美徳）」だった。
ところが今になって思う。

　はたして私と結婚して、一生順風満帆ならそれでも問題は無いが、
もし私が早死にしたり、離婚をしたら、
何の特技も資格も無い状態で彼女は暮らして行けるのだろうか？
そう考えると冷や汗もんだ。
だからそういった事態に備え、高校を出てすぐに結婚をせず、
専門学校とかに通わせ資格など取らせるべきだったのではないかと思うのだが
「いかがだろう？」
　とは言うものの、今になって反省してももう遅い。
でも幸いなことに私は何とか72歳まで生きて来れた。

２０２０・１１・２３（月）　晴れ
　【フラワー・シンちゃんからのメール】
　「この世界に存在した人間の中で
たった1人だけに永遠の命を与えてあげることができる」としたらですが、
私がとても興味が有るのが織田信長です。
　色々良い事も悪い事も言われていますがかなり変わった人だったと思うので、
今生きていれば日本を良くしてくれるのか
それとも無茶言って国民を困らせているのかどうなるんだろうと思います。
団十郎さんはどう思いますか？。

団：織田信長は戦国時代だったから光輝いたのです。
現代の民主主義（選挙制度）となった時代ではトップにはなれないでしょう。
もしトップになったとしても４年持たないで終わる可能性が高い。
そんな訳で永遠の命を与えてやっても無意味になると思います。
政治と言うのは、新しい時代を生きている若い人達にやらせるのが良いのでは・・・。

２０２０・１１・２１（土）　ときどき晴れ
　皆さんに聴いてみたい。
　この世界に存在した人間の中で
たった1人だけに永遠の命を与えてあげることができる、としたら
貴方は誰を選びますか？

　私なら『ベートーベン』を選ぶ。
　もしもだ、今の世にベートーベンが生きていたのなら
どんな曲を聴かせてくれるのだろうか？
そう考えただけで胸がワクワクする。

２０２０・１１・１８（水）　晴れ
　皆さんに聴いてみたい。
　この世に存在した日本人の中で
たった1人だけに永遠の命を与えてあげることができる、としたら
貴方は誰を選びますか？

　私なら『藤沢周平』さんを選ぶ。
理由は彼の映画をもっともっと観たいから。
そして彼に永遠に書き続けていて欲しいから。
下級武士の優しさと気高さと儚さを書かせたら天下一だと思う。
　私が特に好きな映画は『山桜』だ。

２０２０・８・２１（金）　晴れ
　100円ショップへ買い物に行ったら、
お客の中に見たことのある男性がいた。
多分その彼は私より５才も年下だったはず。
だけど腰が驚くほど曲がっていて
不自由な歩きかたをしていたので人違いかもしれない。
でも思い切って声をかけてみた。
　「D君だっちゃなや？」
すると彼は気まずいような顔して「そうです」とだけ答えた。
　なんだや、昔だったら、おもいっきりふざけあう仲だったのに・・・。
多分、彼としては私に現在の姿を見られたくなかったのかもね。

　そんな彼に私は別れ際、「元気でなぁ」と言うのが関の山だった。
　
　70も過ぎるとたまにこんな場面に遭遇する。
そんな時だけは「人生って悲しいな」ってつくづく思う。

　それでは今日は私の歌『四国路巡礼』を聴いて行って下さい。

２０２０・８・１５（土）　晴れ
　戦争って「喧嘩じゃないんです」
　戦争って「殺し合い（殺人）なんですよ」

２０２０・６・２１（日）　晴れ　のち曇り
　【昨日に続く】

　1981年から99年まで、30回に亘り
中国残留孤児の方々が血縁関係確認のために訪日した。
テレビ・新聞では連日のようにそのことがニュースとなっていた。

　ある日の事。
残留孤児のテレビニュースを茶の間で酒を飲みながら観ていた
兄貴たちに私は質問をした。
　「なんでこんなに身元判明が困難なんだべなや？」
すると、兄貴と一緒になって酒を飲んでいた近所のオンチャンが
「たぶん、子供を売って帰って来た親は名乗られねぇんだべなや」
　そしたら18歳年上の兄貴も、
「俺たち家族が中国から日本に帰るため、
引揚船に向かって歩いていると道端で中国人が
日本人の親に向かって『子供を売れ』って声を掛けていたもんな」

　私はこんなことをHPに書いていいのかどうかと迷った。
しかし我々戦争を知らない世代にとって、
さけてはいけないとても大事な話ではないかと思う。
「２度と戦争は繰り返してはいけない。このような悲劇を繰り返すな」
と言う私なりのメッセージとして書くことにした。

　こういった昭和恐慌の時代は日本国内でも貧困の挙句、
普通に張り紙をして『娘を身売り』していたなどの話を聞く。
とにかく人間、生きるか死ぬかの状況下になると、『貧すれば鈍する』である。
何をしでかすか分からないのが人間の正体だ。

　もし私がこのような時代に大人として生きていたなら、
現代のような常識的な理性を保てるのかどうか・・・。
　こんなことを考えていると男って怖いものだとつくづく思う。

２０２０・６・２０（土）　晴れ
　映画『国際市場で逢いましょう』　（韓国・2014年）を観た。
これには泣かされたね。
映画の最中、幸い家には誰もいなかったので大声を出して泣いたよ。
　朝鮮戦争で生き別れになった家族の物語。
日本で言えば、中国残留孤児の物語だ。

　映画『国際市場で逢いましょう』は韓国では大ヒットしたそうだ。
韓国の朝鮮戦争後の歴史が分かり勉強にもなる。

　ところで、我が家も中国からの引揚者だったので、
その苦労が分かるだけに泣けたのだ。
我が家は中国から家族８人して逃げ帰ったと言う。
九州の佐世保港に着いた時には暮らす家無し、無一文・・・。
　私は日本に着いて２年後に誕生。その半年後に父が死ぬ。
そこから又、我が家はドン底生活のスタートだった。

　（中国から引揚げて来るのがどれだけ大変だったかが分かるページがある）

２０２０・５・２８（木）　晴れ
　『虚無感』と言う言葉がある。
その虚無感を1番感じる瞬間がある。
それは火葬場で遺体に火を入れた瞬間だ。
その瞬間までは名残りを惜しみ泣きじゃくるけど
火が入った瞬間からは一瞬にして虚無感になり、
泣くのを止め、控室では世間話に変わって行く。

　今日は義母のお葬式。
今日こそは遺体に向かって
「知子と結婚させてくれてありがとう」と言いたかったのだが
周りには沢山の家族関係者がいたので、
恥ずかしくてとうとう言えずじまいだった。
そんなこんなでもたもたしている内に
ラストチャンスの火葬場の扉が閉まってしまった。
結局、これでお終い。
　一瞬にして虚無感におそわれる。
　控室に行くとその窓から見える蔵王連峰。
あまりにも綺麗だったので真剣になって写真を撮った。
この写真、私の歌『蔵王連峰』にワンカット使えればいいな。
そうすれば義母を思い出すことができるはず・・・。

２０２０・５・３（月）　晴れ
　内田裕也さんが亡くなって思う。
生きていた時は変な人。
だけど亡くなくなってしまえば「多くの人を楽しませてくれた人」
　（実際の所、家族は大変だったろうけど！？）

　でも世の中、いろんな個性の人がいたほうが面白いと思いませんか？
単純な考えだが、世の中の人100％が真っ白な人間だったらどんなに安全だろう。
そうなれば警察もいらないし・・・。
　でもよ～く考えるとそれこそつまらなくて怖い世の中の始まりである。
ちょっとしたジョークを言って
真っ白な色をほんの少し汚しただけなのににらまれるし裁かれる。
とどのつまりは笑いのない世界となる。

　そう考えると、真っ白な色の人間だけではなく、
ピンクやブルーやオレンジ色や黄色やグレー、緑や茶色などなど、
それぞれ違った色の人間が存在した方が楽しいよね。

　私はと言えばカメレオンなので、
あるときは黄色、ある時は真っ黒。またあるときは・・・。
結局、とても変幻自在な、ずるがしこい色を持った人間なんです。

　とかく最近では強烈なカラーの人間が少なくなったような気がするし、
世間って言うのは、他人を間違いの無い真っ白に染めたがるみたいだね。

２０２０・５・２（土）　晴れ
　タレントをやっていれば当然ラジオやテレビ、ステージで喋る事になる。
これらのステージで数をこなしていれば、必ず失言と言う
アクシデントが誰でも起こるものだ。（原稿を書いて喋る人は別）
　どんなに注意していても魔がさす時、油断するときってある。
客を笑わすのが仕事のコメディアンは特に失言が多い。
冗談のつもりで言っても、客には笑えない言葉がつい口からでてしまう。
建前じゃなく本音が出て失敗するってのも結構ある。

　人間の人格にはランクがある。
　人間は失敗や失言を繰り返し、
怒られて恥をかきランクアップして行くものだと思う。

　私がDJを始めて最初に失敗したことがある。
リスナーが、私の前にやっていたDJ（パーソナリティー）が忘れられなくて
私の悪口を毎週書いてくる。
そのハガキに対して私は冗談半分で
「そんなに俺が好きじゃないなら聴かなければいいんだよな」って本音を言った。
そしたらプロデューサーから「ストップ！」をかけられ、こう諭された。
　「公共の電波を使って喋ってるって言うことは
いろんなタイプの人が聴いているって言うことなんだ。それを忘れるな。
それとスポンサーがついているんだ。
そういう時は嫌っているリスナーをどうすればファンに出来るかを考えて
番組をやるもんだ』ってね。

２０２０・４・１５（水）　晴れ
　映画『デイブレイカー』（08年・米・オーストラリア）を観る。
ヴァンパイアと人間の戦いの話だが、
人間がほんの少しになってしまう。
だがついにヴァンパイアが人間に戻る方法がみつかった。
そこでそれぞれが人間に戻るかどうか選択の時が来た。

　ヴァンパイアなら永遠の命。それに対し人間なら当然の如く寿命がある。
　さて、貴方なら私ならどうする？　「人間に戻りますか？」
当然、若い人ならためらわず「人間に戻る」と答えるでしょうね。

　そこで私は意外と真剣に考えてみた。
72歳になった老人としてはたとえ人間に戻っても、あと数年の儚い命。
死ぬために人間にもどるようなもの・・・。
だったら、もしかして私はヴァンパイアを選ぶかもしれない。

　「団十郎はなんと情けない人間なんだろうね」

２０２０・４・１３（月）　雨
　子供の頃の私は物凄い恥ずかしがり屋だった。
と言いても誰も信じないだろうね。でもこれは本当の話なのだ。
その証拠に私の歌『団塊世代』の映像を観てもらえば分かるはず。
小学1年の入学式の時の写真。私は隣りにいる同級生の背中に隠れている。
この時は写真屋のオンチャンから
「そこの子、顔が隠れて見えないよ。だからちゃんと顔出してカメラを見て・・・」
と言われ、仕方なく顔を出した写真である。

　恥ずかしがり屋と言うコンプレックスはどこからきたのか？
　親父が昭和23年、私が生まれた年に死んでそれ以降貧乏だった。
御飯が食えない日がチョイチョイあった。
母ちゃんはよく質屋通いをしていた。
チョイチョイ借金取りが我が家に来ては母ちゃんがペコペコと
頭を下げている姿を見ていた、などなど。

　小学1年の入学式の朝、私はランドセルを背負ったはいいが「学校へ行きたくない」
と駄々をこねた。すると母ちゃんは無理やり私の腕を掴んで玄関を出た。
私は母ちゃんの腕を払って畑へ逃げた。すると母ちゃんは追い駆けてくる。
私は近所の畑や田んぼを逃げ回る。母ちゃんは何処までも追い駆けて来た。
小学1年の私にはランドセルが重くて逃げおおせない。
とうとう捕まえられ学校へ連れて行かれてしまった。
　その結果、記念写真撮影の時、私はどうしても写真に写りたくなくて
シブシブ隣りの人の背中に隠れたのである。

　さて、大人になって思った。
もしあの時、母ちゃんが私の気持ちに同情して学校を休ませていたとしたら、
どうなっただろう？
多分、次の日も、その次の日も学校を休んでは登校拒否児童になっていたはず。

　「団十郎の母ちゃんはとてもたくましかった」

２０１９・１１・２６（火）　晴れ
　私が作った詩の中にこういうのがある。

　多くの女性を好きになったけど
　　　誰からも愛されなかった
　　　　　15の頃

　ところで、この前、映画を観た。『怒りのブドウ』（米・1940年）である。
そして映画のタイトルを観て、56年前（15歳）の記憶を思い出す。
　そういえば中学を卒業してすぐに物凄く大好きだった
中学の同級生と仙台の日の出映画館へ映画を観に行った。
　詳しいことは覚えていないが映画が始まってすぐに
映画があまりにも面白くないので私は寝てしまい、
目が覚めた時には既に映画は終わっていた。
　その後の事は何の記憶もない。
しかし、それ以来、その彼女にはまったく相手にされなくなった。
そして偶然に出会ったときなどには会釈する程度の仲となる。

　多くの女性を好きになったけど
　　　もしかして1人の女性には愛されたかも知れない
　　　　　15の頃

２０１９・１１・１５（金）　晴れ
　人は誰もがたくましい。
しかし、たくましいのはそこに平和な毎日があるからだろう。
もしひとたび周囲や自分にとてつもない問題が起きたとしたら・・・。
それでもたくましくいられるのは何割の人だろう？
多分9割の人は冷静ではいられなくり弱気になるのでは・・・。
例えばたくましい塊のように思われているこの私でもうろたえるはず。
　（実は私は大の臆病者である）
しかし私の奥さんは、気丈な1割の人間であると思う。
だから私も日々一緒に明るく生きていられる。

　それではここで私の歌『すばらしきかな人生』を聴いて行って下さい。

２０１９・１０・１３（日）　晴れ
　スナックやっていた時の思い出。
　お客さんの性格は十人十色。その中には迷惑なお客ってのが結構いるもんだ。
迷惑なお客の嫌な行為と言うのは何通りもあって一度では書ききれない。
例えば、「声がトンデモナク大きくていつでも話の主役になりたがる人」
それが自分のグループの中での主役なら何の問題はないのだが、
他人のグループ、いや店内全部のお客を巻き込んでの主役になりたがるので
店主としてはいつもハラハラ。
　（他のお客はアンタの話を聞きたくて飲みに来てんじゃないんだよね）

　　ところで問題はこれからだ。
そういえばこの私の性格もそっくり同じかも・・・。
　「主役になりたがる。そして皆に聞いてもらいたくなる。そして笑わせたくなる」
そうそう、そっくりである。
だとすれば昔よく行っていた喫茶店ではかなり迷惑かけていたってことになる。
その事に気づいたら急に恥ずかしくなった。

２０１９・７・２３（火）　小雨
　一昨日の参議院選挙でこういうことがおこった。
山田太郎氏の得票全部が山本太郎氏の得票として計算されてしまった。
ありえない事だが、こういったことはときどきありえるのだ。

　何年か前の参議院選挙での事、開票中におこった。
たぶん石巻市だったと思う。
　候補者Ａさんの束になった投票用紙をＢさんの場所においてしまった。
やがてその間違いを最後になって運んだ本人が気づいて、大騒ぎ。
おかげでもう一度計算し直したために最終発表が大幅に遅れた。
　でも、もし間違って置いた事に本人が気づかなかったとしたら、どうなるか？
そのまま真実は発覚せず、嘘が真実となる。

　そこで問題だ。
例えば、これらが間違いではなく、選管の数人が組んで
計算づくでやったとしたら完全犯罪ができるよね。

　物騒な事を言っているようだけど、
私はこういった事件で、昔大騒ぎになった町を知っているんでね。
でも真実は「藪の中」

２０１９・６・５（水）　晴れ
　誰にだってこれまでに「これは奇跡だ」って言えるような出来事があったと思う。
それプラス、「気付いていない奇跡」って言うのもあるだろう。
私はこれまでの人生で「これは奇跡だ」って言える出来事が５つくらいある。
今日はその中の１つを紹介してみよう。
しかし些細な奇跡なんで期待しないでほしい。

　それは去年の事。
川田愛美が歌う『ああ宮城県2020』のＤＶＤを制作する事になった。
その詞の中に　♪山じゃ兎が遊んでる♪　ってのがある。
そこで「兎の映像はどうしよう？」と悩む。
私は70歳になったけれど野兎なんて1回も見た事が無い。
もしかしてこの村田町には野兎がいないのでは、なんて思ったりした。

　するとどうでしょう。なんと偶然に野兎が我が家の庭先に現れたではないか。
それから毎日のように、ごく自然に現れる。撮影も充分にできた。
そして冬の到来。
我家の庭の周辺に食べ物が無くなったのか、どうかは分からないが、
いつしか野兎は何処かへと姿を消してしまったのである。

　やがて春になり、我が家の家族は全員して
「今年も兎は顔を見せてくれるかな」と期待をした。
しかしこれまで1度も姿を見せてはくれない。

　去年の野兎の出来事は奇跡なのか？　偶然なのか？
　たぶん奇跡とは偶然と同じ意味。
つまり、偶然とは信じられない出来事。その信じられない出来事を『奇跡』というのかも・・・。

　それではその兎のＤＶＤ『ああ宮城県2020』を御覧下さい。

２０１９・３・９（土）　晴れ
　私が芸能界に入った年は1976年。
東京暮らしを始めてすぐの春に、ちょっと不思議な仕事があった。
渋谷の喫茶店で10人くらいの若者とお話をすると言うもの。
マネジャーからは「聞かれた質問に応えればいいだけだから」と言われ席に座る。
そしたらその若者の中の1人に見た事のある顔があった。
　ナ、ナント、俳優の『小倉一郎さん』ではないか。
　「なんでこの人、ここにいるんだろう？」　と不思議に思いながらも話を進めていく。
私の方は仕事なんで、馴れ馴れしくもできないし・・・。
でも質問を沢山してくるのは小倉さんでは無く、その他の面々だった。
もしかするとこの方々は何処かの劇団員なのかもしれない。
　私が喋った内容は今ではすっかり忘れてしまっている。
でもあの時の私は
たぶん、1年で引退すると決めていたので、ブームに覚めまくった発言しかしていなかったと思う。
実にクソ真面目でツマラナイ対談だったはず・・・。
そして思った。ギャラは貰ったのか、貰わないのか、知らないが
「こういった内容の仕事は二度と受け取らないで欲しい」と・・・。

　それから半年してテレビドラマ『俺たちの朝』が始まった。
主役は勝野洋・小倉一郎・長谷直美・秋野太作の４人だった。
このドラマは面白くて私は全部観ている。
特に小倉一郎の応援をしていたし、
この番組が始まる少し前には、エンドーチェーンのＣＭで長谷直美と共演をしていた。

　今振り返ると団十郎にとって凄いゴージャスな時代だったと思う。

２０１９・３・５（火）　晴れ
　例えばもし私が
「これまで観た映画の中からベスト映画をいくつか選んでみて」って言われたらこう答えるだろう。

●『スパルタカス』（60年）カーク・ダグラス
　ラストシーンが衝撃的だった。

●『ベンハー』（59年）チャールトン・ヘストン

●『猿の惑星』（68年）チャールトン・ヘストン

●『風と共に去りぬ』（39年）ヴィヴィアン・リー／クラーク・ゲーブル
　この映画を見終わってすぐにこう思った
「こんな凄い映画を作るアメリカと戦争したのがや。勝てる訳ねぇべっちゃや」

●『ローマの休日』（53年）オードリ―・ヘプバーン
この映画も好きだげんとヘプバーンのミュージカル『パリの恋人』も大好きだ。
　ヘプバーンは映画界の永遠の恋人でしょうね。

●『めぐり逢い』（57年）デボラ・カー
　彼女の絢爛豪華な容姿にウットリ！　それとストーリーもナイス！

●『イースター・パレード』（48年・ミュージカル）ジュディー・ガーランド／フレッド・アステア
　アステアのダンスが見応えあり。

●『素晴らしき哉、人生』（46年・白黒映画）ジェームズ・スチュアート
　アメリカではどの大学の映画学科でも、この映画を必ず見せて、学生の指針としている。
　アメリカ映画協会が選ぶ「感動の映画ベスト100」では第1位。
【注意】同じタイトルのがあるので間違わないように、あくまでも46年のジェームズ・スチュアート版ですよ。

　それではいよいよ、団十郎が選ぶ、「映画　ベスト1　はこれだ～」

●『シェルブールの雨傘』（64年・ミュージカル）　カトリーヌ・ドヌーブ
　とにかく日本人には馴染みのない台詞全部がメロディー付きである。
だから映画が始まって10分くらいはオペラのようで面白くないし、馬鹿みたい。
しかしその後はメロディー付き台詞が気にならなくなりいつしかストーリーの中へ引きこまれて行く。
そしてラストの7分間。これが堪らなく魅力的でもあり、とても切ない。
貴方の青春のほろ苦い失恋と重なるかも・・・。
　番外編としてカトリーヌ・ドヌーブの
ミュージカル映画『ロシュフォールの恋人たち』（67年）も好きだな、私は・・・。

　それにしても私が選んだ映画には偶然に古い映画とミュージカルが多かったね。
　私はミュージカルが好きな訳ではない。
でももしかすると世界的な超一流の俳優ってのはミュージカルやダンス、バレーが必須だったりして。
つまり昔の女優ってのはダンス、バレーが得意だったみたいだね。

２０１９：１：１６（水）　晴れ
　私は子供の頃、大っ嫌いなものが2つあった。
その1つは運動会だった。運動会の日が迫って来ると、
考えただけで心臓がドキドキしてくるから不思議。
決して足が遅いからではない。
100ｍ徒競走で10人中、３・４番目には必ずなっていた。
ただ大勢が観ている中で注目を集める行為が嫌いだったのである。
つまり極端な恥ずかしがり屋だったせいだ。

　もう1つ、子供の頃大っ嫌いだったもの。
それは結婚式だ。
　「俺は将来、結婚式だけはやりたくない」とひたすら思っていた。
大勢が観ている中で派手な衣装を着て注目されるのは嫌なのだ。
　やがて結婚式をするときがやってきた。
当時、タレント絶頂期だったこともあり、式に呼ぶ人はできるだけ小人数にした。
それでマスコミや友人にはまったく知らせず極秘にし誰も呼ばなかった。
呼んだのは親兄弟と近い親戚だけ。
その結果、たぶん奥さんの両親はさぞ不満だったろう。私を変人だと思っただろう。

　でも不思議な事に、今の時代になってド派手な結婚式は少なくなって来ている。
仲人なんてのもいないみたい。凄い簡素化だ。
つまり私がやったようなコジンマリとした式が増えている。
そんな訳で現代では私は変人ではなくなったみたい。

２０１８・１２・１８（火）　晴れ　のち曇り
　私は末っ子だから駄々っ子である。わがままである。その小難しさは天下一品。
　駄々こねる馬鹿息子の態度に母ちゃんは
いつもなす術もなく途方に暮れジーっと我慢し耐えていたのを私は覚えている。

　さて時が経ち、私は結婚をし、今度は自分の奥さんに駄々をこねるようになる。
すると今度は奥さんがなす術もなく途方に暮れジーっと耐えている。
そしてある時、ふと思った。
　「あれっ、母ちゃんとそっくりおんなじだ」
そう、私はおふくろと同じタイプの女性と結婚していたことに気付く。
　そんな訳で奥さんと一緒にいるとなぜか安心する私である。

２０１８・１２・１６（日）　晴れ
　たぶん、誰でも自分の性格の良し悪しを冷静に分析することができる。
だとすれば世の中悪人はいなくなり善人だらけになるはず。
ところがドッコイ、悪人はいっこうに無くならない。
勿論、私も善の性格だけではない。
悪の性格も情けないけど持っている。
そこで自分の性格を分析してみた。

　私は10人兄弟の末っ子である。
そして私の善の性格は一番大好きだった優しい兄貴の性格そのものだ。
そして私の悪い性格は一番大嫌いだった兄貴の性格とそっくりだ。

　そこまで分かっているのに悪い性格を直せないのはなぜだろう？
これが家庭環境によって脳にインプットされてしまった私の本性なのだと思う。
　「大いに悩める問題である」

２０１８・１０・２７（土）　曇り
　内戦下のシリアで行方不明になった
フリージャーナリストの安田純平さん（44歳）が無事解放された。
それをうけて日本国民の多くは安田さんの「自己責任だ」と彼を非難する。
でも私としては「100％そうだ」と賛成はできない。
なぜかと言うと、安田さんは旅行者としてシリアに入って行った訳ではない。

　日本のメジャーなテレビ局には各国（安全地域）に派遣された特派員がいる。
でもこういった特派員は危険地域には入らない。
入るのは安田さんのようなフリージャーナリストなのだ。
そして、このフリージャーナリストが取材した映像や情報をテレビ局は放送している。
それを視て我々は悲惨な地域の真実を知ることができるのだ。
そう考えてみるとフリージャーナリストはこれからもいなくならないだろう、
と考えるのは私だけなのだろうか？

　そう言えば、数年前に中東で処刑されたフリージャーナリストの後藤健二さんがいた。
後藤さんは仙台出身と聞いて私は更にショックを受けた。
そして歌を作る。その歌がこれ『アブラカダブラ』である。

２０１８・３・１２（月）　晴れ
　一昨日、私の誕生日にファミリーがお祝いに駆けつけてくれた。
3人の息子にその奥さん3人、そして孫が2人。そして我が夫婦。
合計10人。賑やかで楽しい誕生日だった。

　私が結婚して40年が経つ。
その40年の間にこれだけ家族が増えた。
生命の系図、神秘さをつくづくと感じる。

　45年前に偶然に出会った女子高生と5年後に結婚し、
いつしか10人のファミリーに繋がって行く。
　そう考えると、人生は1本の映画。
そして私の映画のタイトルは『ダメな男のバラッド』かな？

２０１８・３・１０（土）　晴れ
　今日は70歳の誕生日。
誕生記念と言う事で馬鹿な話を一つ書いてみよう。

　もし、この世の何処かにタイムスリップの神様がいたとして、その神様が私に言う。
「君が70歳になった記念に、たった1日だけ好きな日にタイムスリップさせてあげよう」
　私はこれまで勝手にそんな日が来るのを想像しては
「どの日に戻ろうか？」と、ひとり想い巡らせていた。
そしていろいろと悩んだ結果やっと結論が出る。

　「神様神様、私は、我が奥さんと初めて出会ったその日にタイムスリップしたいです」
　初めて出会ったその日は私が25歳。彼女は15歳（高校1年生）だった。

　その願いを奥さんに話した事があった。
そしたらこんな事を言うじゃない。
　「ロリコンなんじゃないの？」

　何も私は他人の奥さんに会いに行く訳じゃないのに・・・。
ましてや70歳の老人が15歳の少女に会いに行く訳じゃない。
俺だって25歳の青年に戻っているんだよ。

　その日に2人が出会った時間はたったの15分くらいだったと思う。

２０１８・２・２５（日）　晴れ
　陶芸の仕事をやっていると他県に住んでいる友人が
「この粘土、俺の近くで採れるんで持って来たから使ってみて・・・」

　こういう具合に粘土を持って来る人が結構いるから困る。
　粘土と言うのは何処のでも使えるって言えば使える。
しかし掘ってすぐに使える粘土って何処にも無い。
使えるようにするまでどれだけ大変な作業が待っているか知らないから
持って来るのだろう。
粘土の中に含まれる有機物や強すぎる鉄分や石粒・砂粒を
完璧に除去してからでないと使えないので日数を物凄く費やする。
だから遊び半分ではできない。

　たとえ粘土を使えるようにしたとしても、
次にはもっと大変な作業が待っている。
その粘土の耐火度のテストだ。
粘土は何処のでも使えるけど、
その土によって『融点（とける温度）』や『焼しめ』が違うからややっこしい。
そして作家はそれぞれが高さの違う温度で焼いている。
焼き物の産地で言うと
●楽焼は1,000度くらい？
●常滑焼は1,130度くらい？
●備前焼は1,180度くらい？
●志野焼は1,200度くらい？
●信楽焼は1,250度くらい？
●伊万里焼（磁器）は2,000度くらい？
●私は1,230度、もしくは1,250度の２パターンで焼く。

　これらの温度は10度違ったら出来栄えが違い、
素地（きじ）が焼け過ぎて火ぶくれがおきたり、焼き過ぎにより潰れかかったり、
逆に焼き不足になったりもする。
　そんな訳でたった1種類の粘土をテストするのに費やす時間はトンデモナクかかる事になる。
つまりだ、一人の友人が気まぐれで持って来た粘土を私が真面目にテストして何になるの？

2018・２・２２（木）　晴れ
　既に20年以上も会っていない友人から、
突然このような電話が来たことがあった。
　「俺は末期ガンなので会いたいから病院に面会に来て・・・」
それで私は
　「会いには行かない方がいいよ。
そういった病気では会ったところでどうしようもないじゃない」

　こんな場合、貴方ならどうします？
たとえば私が逆の立場なら、電話で話をするだけで充分だ。
自分の弱り切った最悪な姿を友人とは言え、他人には見られたいとは思わないし、
逆に弱り切った友人の姿も見たくない。
お互い元気な時代の笑顔を永遠の思い出にしておけば良いのである。

　先日、兄貴が死んだ。その死ぬ前日に病院へお見舞いに行った。
すると兄貴は手足をベッドに拘束され「背中が苦しい」とかすかな声でツブヤイテいる。
その時私は、こういった姿を友人達には見られたくないものだとつくづく思った次第。
そこで友人各位にお願いです。もし私が入院をした場合は
いかなる病気であっても病院へお見舞いには来ないで下さい。

２０１８・１・１８（木）　昨夜から朝方まで雨　のち晴れ
　相撲の技の話だが、横綱『白鵬』のカチアゲが問題になっている。
テレビのワイドショウなんかでは女性コメンテーターなんかが
「禁止になっていない技なのでやっても問題ないと思う」なんて言っているが
柔道や格闘技を知っている人なら「大変危険な技である」と言う事は知っている。
張り手どころではない。『肘打ち（エルボー）』と言う凶器になってしまう。
その証拠に豪栄道が白鵬のカチアゲを顔面に食らって骨折した。
この技を相撲取り全員がガチンコでやりだしたらケガ人だらけになるだろうね。
とどのつまり、相撲が『格闘技』と化してしまうのだ。
そこでだ、どうしてもカチアゲを合法としてガチンコ相撲をやると言うのなら、
例えばボクシングや格闘技のように
ランク別（身長別）にしなくちゃいけないだろうね。
なぜなら身長の低い力士はカチアゲが届かないんだもの。不公平になる。

　相撲の試合自体、昔は手加減があったと言う。
そんなのどかな時代にカチアゲと言う技が形作られたと私は思う。
そしてだ、強い力士が弱い力士に対して肉体を壊すような技をかけるなんて事は
「強者（横綱・大関）として情けない」と言った、
武士道にも似た精神があった時代の名残りの技だと思う。
　そんな訳で、せめて『カチアゲ』は立ち合いの時だけでも禁止にしてほしいと願う。

　それともう一つ、白鵬の危険な行動は
勝負が決まったにもかかわらず、「ダメ出し」をすることだ。
このダメ出しって言うのはとても危険な行為なのである。
つまり土俵には高さがある。この高い所からダメ出しで落とされると
足の骨折やじん帯を痛める場合が大いにある。
押される相手は既に土俵で勝負がついた事により、力を抜いてしまう。
その力を抜いた瞬間、不意に土俵下へ押し出されると
150キロと言う全体重が足にドッとかかり危険度が増すのである。

２０１７・１０・２６（木）　晴れ
　私の歌『鳥なき里のコウモリ』のDVDを制作するために
ビデオ撮影をやっていた。62歳の時の事。
　山の中に高さ90cmくらいの大木の切り株があったので、
その上に立ち、飛び上がって地面に着地しようと思ったのだが、
なんと、90cmが恐くて飛び降りれなかったのだ。
無理して飛んで骨折でもしたら、なんて考えるとどうしても臆病になってしまう。
若い時なら難無く飛べたのに・・・。
　「これが老いるってことなんだね」

２０１７・６・２２（木）　晴れ
　昨夜、スナックへ我が大親友のR社長が友人1人を伴って飲みに来た。
飲んでいるときの事、R社長の友人がR社長に言った。
　「今度っしゃ、社長の家に遊びに行くからね」
すると社長は「来るな。俺は暇など無い。仕事してんだど」
　「社長、そんな事言わないで寄らせて下さいよ」
　「何回言ったら分かるんだ。俺は、仕事中に遊びに来た者の相手などしていられない。
子供じゃないんだから、遊んでる暇は無いんだ」
　私は思った。社長も私と同じことを考えていると・・・。

　スナック団十郎に来たお客は別れるとき必ず決まってこう言う。
　「スナック辞めたら、今度は団ちゃんの家に皆して遊びに行くから」ってね。
私は「来なくていいです。暇がないんで相手ができないです」と言う。

　例えば、2時間遊びに来られたら、私の仕事が半日休みとなる。
それどころか1日まるっと仕事ができなくなる場合もある。
　お客自身は「今日は休みで暇だから」と言って遊びに来るのだろうが
あいにく私は仕事の最中なのだ。
団十郎に『遊び』と言う言葉はありませんので遊びに来られても困るのね。

　私はスナックが終わったらスパッと次の人生に進むつもりです。
それでですが、私の次の人生を知りたいのなら毎日このHPを開いて見て下さい。
　「団十郎はいつも元気で生きていることでしょう。だからご安心を！」
だから無理して会わなくても良いよね。
　●人生別れがあれば出会いがある。出会いがあれば別れがある。
　　そして今は「別れのとき」

２０１７・６・１２（月）　晴れたり曇ったり　ときどき雨
　若い頃、1番好きだったお菓子がブルボンのオールレーズン。
　高校生のトモちゃん（現在は奥さん）と恋愛中だった頃、
しょちゅうオールレーズンを買ってはムシャムシャと食べていた。
　今日、その当時を思い出しては懐かしくなり、聞いてみた。
　「俺が死んだら仏壇にブルボンを上げるんだべわ？」
　「ウン、そうだね。あとエビフライも上げるね」

２０１７・５・３０（火）　曇り　のち晴れ
　スナックの常連さんで運送業の社長さんがいる。
　「団十郎さん、スナック辞めたら絵描いて暮らすの？」
　「絵が売れれば喜んで描くけど、売れなければ描いてもショウガナイんでがす。
んだがら、描く描かないは売れるか売れないか、次第なんだねや。
ところで社長、社長の家に床の間あるの？」
　「有る！」
　「んで社長、俺の描いた掛け軸買わねすか？　3万円なんだげんと」
　「3万円、んで買う。3万円払って行ぐがらワ」ってな次第で注文を頂いた。

　こんな気前の良い人もいるもんですなぁ。私がどんな絵を描くか
まったく分からないのに3万円ものお金を前金で払ってくれるんですよ。
　（感謝！　感謝！　感謝！）
　こういった人が沢山いるわけがない。私にとっては初めての事なんです。
とは言うもののこういったパトロンがもし50人もいたら、私は本気になって
絵を勉強し水墨画家になり、今後の人生、絵を描いて暮らすんだけれどもね。
（現実は甘くない）

　今日、外注していたその掛け軸（フクロウ）の表装が完成し、届いた。
広げて飾って観て感動！　バッチリと描けている。
これだったら自信を持って社長に届けることができる。（一安心）

２０１７・５・１７（水）　晴れ
　スナック団十郎が6月で辞める事を知った常連のタカちゃん。
何度も「辞めないで、辞めないで」と引き止める。
でも私の決心の固さに現在は諦めている。
そして言った。
　「だったら団十郎さんの自宅に遊びに行けばいいんだ」
　「私が暇な時だったら自宅に遊びに来ればいいよ」
　「んでもなぁ、遊びに行っても話が続かないよね。
スナックだとアルコールが入って、常連さんとも一緒になって
会話できるから楽しいんだよね。こういったスナックの雰囲気は
自宅じゃ絶対に味わえないよ」

　そうなんです。この言葉は凄く的を射ているのです。
　多くの常連さんは決まって「今度は自宅に遊びに行くから」って言うけれど、
自宅に来たって何の楽しみも味わえないはず。スナックの代わりにはならないのだ。
だから皆さんには早くこの事に気付いてほしいと願う。

　自宅にわざわざ遊びに来たって
自宅は私にとって仕事場であり、いつも「仕事中」なのである。
だから毎日ピリピリして動いている。
それに私は酒を一滴たりとも飲まない。だから酒での接待はできない。
そんな素面（しらふ）どおしの会話ってのは長くて1時間が限界だ。
それも糞真面目で中身のない会話なってしまう。
結局、不愉快な後味になって貴方は帰るだけ。（空しいよね）

　だからである。残りのスナックを『一期一会』で楽しみましょう。あと1カ月半もある。
　残酷な言い方かもしれませんが「人生、いつかは別れる時が来るんです」
別れた後、貴方の胸には「伝説のスナック団十郎の良き思い出がいっぱい」
これでいいじゃないですか！

　決して私の自宅に大きな期待をしないで下さい。

２０１７・２・２１（火）　晴れ　のち曇り（風に雪が舞う）
　どうしてもやりたかったけどどうしてもできなかった仕事ってのがある。
それは骨董商だ。
　私のように陶芸をやったり水墨画をやっていると当然、
いろんな作家の作品を沢山鑑賞したくなる。
そうなると当然、いろんな古美術店（骨董店）に出かけ鑑賞をする。
すると眼力が私以下の店主が多くいることに気付く。
そこで「いっその事、自分で骨董商をやろう」と考えた。
そして悩んだ結果。「やっぱり私には無理だ」と諦めた。
　つまりだ。多くの数の骨董品を売っていれば、
本物も偽物も区別が付けられず、曖昧な言葉で売る破目になるだろう。
　例えば、本物だと思って買ったお客が、その後偽物と分かったら、
必ず怒って「団十郎にダマサレテ買わされた」って言いふらすだろう。
そしたら団十郎のイメージに大きな傷が付く。
そんな訳で断念したのである。
　でも今でも未練が残る仕事ではある。

　ところでたった今、この記事を書いていて気付いたのだが、
偽物を売っても怒られない売り方があった。
　最初から看板にこう書けばいい。
　『古美術品あります。偽物専門の店』ってね。
どだい古美術品は9割以上が偽物なんだから・・・。
でもこんな看板の店にお客さん入ってくるのかな？

　この商売、老後することが無くなったらやってみようかな。

２０１７・２・１７（金）　晴れ
　どうやら人生には『運』と言うのがあり、
この運と言うのは『慣性の法則』が作用しているみたい。
　運が付き始めると次から次を支持者が集まり後ろを押してくれる。逆に
運が途切れると誰も集まらなくなり歯車は止まってしまう。

　私は20代後半にとんでもない運にあやかった。
この時は信じられないほど仕事が舞い込んだものだ。
　「この勢いの乗ったらどんな夢でも叶う」と思った。
だが結局、私は自らの力で歯車を止めてしまった。
するとどうでしょう。慣性の法則は逆作用しだした。
もう私一人の意思ではどうにも動かなくなる。
完全に歯車が錆びついてどうにも動かない状態。
こういった状態がもう何十年と続く。
そうなると「万が一にも私の今後の成功はあり得ない」と諦めの境地に達する。
でも団十郎のファンの方々は諦めないで私をとにかく激励する。
それに応えられない私が情けない。そしてつい言いたくなる。
「もう70歳の団十郎には何の力も残ってません」と・・・。

　ところがだ。私の創った言葉にこういうのがある。
●やる気があればどんな理想も現実になるし
　やる気がなければ身近にあった現実も遠くの理想になってしまう。

　この言葉を色紙に書いてさんざん売ってきた。
そしてふと思った。
私がここで未来の可能性に向かって何の努力もしなくなったら
この言葉に感動してくれている人たちに失礼であると・・・。
これこそ無責任と言うものだ。そんな訳で
「先は短くともわずかな確率にかけて、何かにチャレンジしてみよう」
と思う団十郎であった。

２０１７・２・１６（木）　晴れ
　先日の事、スナックを閉めるって言う話を聞いたあるお客さんが飲みに来て
私を問い詰める。
　「なんで辞めんの？」
でもこちらとしてはいちいち本音ばかりを言えない。
　私の答えに納得のいかないお客さんは終いにはいらだって
　「あんたって人は人生を後ろ向きに考える人なんだね」と声を荒げる。

　この言葉にはガッカリする。
なんで人は自分の思い通りに生きない人を
ダメ人間・夢の無い人間と決めつけるのだろう。
　古希を迎えたこの老人（団十郎）の残りの人生、
私の思い通りに生きても誰の迷惑にもならないはず。
そこで私は「なんで辞めんの？」と言う質問にはとりあえずこう答えることにした。
　「古希（数え70歳）になったので隠居します」ってね。

２０１７・２・２（木）　晴れ
　私の年代の人達は昔を語るとき必ずこう言う。
「我が家は非常に貧乏で生活はとても苦しかったよ」ってね。
しかし本当の貧乏を知って語っている人は少ない。

　さてこの私の少年時代も「とても貧しかった」と言っておこう。
しかし中卒してからすぐに働きだした私は15歳から青春を謳歌し始めた。
16歳でエレキギターブームに乗り、バンド活動を楽しむ。
憧れていた恋人と言う相手もでき、毎日がバラ色だった。
そして25歳の時、結婚に結び付く永遠の女性と出会う。
26歳でラジオのDJをスタート。
28歳で芸能界入り。
29歳で芸能界を引退。
とにかく順風満帆と言うものはこういうものだとばかりに青春を楽しんだ。

　やがて3人の息子ができ、楽しい子育ての日々を過ごす。
現在では孫も２人誕生した。

　もうすぐ70歳になる。
平均寿命まで残り10年。だとすればそろそろ旅立ちの準備を始めよか・・・。

　ファミリー全員が健康でここまでこれたのが何より1番。
しかし人生は「楽あれば苦あり」と言う。
残りの人生あと10年、どこに落とし穴があるか分かったもんじゃない。
だから我がファミリー達よ、「何があってもハッピーな明日を信じて生きて行ってほしい」

２０１７・１・２９（日）　晴れ
　俺が小学生の頃、兄貴たちが俺をからかい泣かせる時に
いつもこの歌を歌って泣かせにかかる。
　岡晴夫が歌って大ヒットした歌『なくな小鳩よ』（1947年）。
　https://www.youtube.com/watch?v=47MxbwaFumg

　兄貴たちはいつもこのようにして泣かせるのだ。
　「昇、泣くど、泣くど、ほらもう少しで泣くど。♪泣くな～小鳩よ♪」と歌い出す。
それはそれはしつこくて俺が泣くまでこの歌を歌うのだ。
結局、俺もだんだんと悔しくなって我慢できなくなり
声を出して泣いてしまうのである。

　話は変わるが今日、生後25日目の孫に会いに行った。
　可愛い孫を抱いていると孫が突然泣き出す。
そこで私は泣いている孫を泣き止ませようとして歌を歌ってあげた。
そして、つい口から出た歌が「♪泣くな～小鳩よ♪」だった。
　歌ってすぐ我に返り、口を閉ざす。
歌った歌があまりにも古い。
そんな訳でその内、この歌に代わる歌を何か覚えなくては・・・。

　それにしても恐ろしいのは子供の頃に覚えた歌は
いくつになっても脳裏にこびり付いているものである。
そしてこの歌は俺にとって名曲では無く、とんでもない屈辱の歌なのだ。

２０１６・１１・１７（木）　曇り
　中国映画『サンザシの樹の下で』（2011年・監督チャン・イーモー）を観た。
これのラストは泣かずにはいられない。
　もう動くことも喋ることもできない彼氏の頬を
最期の最期に1滴の涙が流れて行くシーンなんか、監督の上手さを感じるのである。

　それでだ、もしこの私の最期の時は奥さんに何と言って死ぬばよいのだろう？
って考えた。
そして考えついたのが、
何も言わず、最後の力を振り絞り彼女の手をそっと握り、
彼女の手のヒラに指で『スキ』って書く事にしよう。
　（皆さん、これって、いい歳こいて、純情すぎますか？）

２０１６・１０・２７（木）　晴れ
　よく奥さんに言われる。
　「誕生日にどうして花のプレゼントをしてくれないの？　それが
たったの１本でも女性は嬉しいものなのよ」と・・・。

　田舎育ちで古い人間の私には、そんなキザなことは恥ずかしくてできやしない。
映画スターでもあるまいし。
それと、花１本だけもらってもしょうがないじゃない。

　ところで先日、アメリカ映画『かけがえのない人』を観る。
　（こんな場面があった）
　18歳の付き合って間もない男女が夜になったので庭先で別れようとする。
男性は庭に生っているバラ1輪を手折って彼女にプレゼントする。
すると女性は嬉しさのあまり男性に静かにファストキスをプレゼントするのであった。

　このカップルは、ある日、悲劇があって別れ別れになってしまう。
そして21年後、女性は当時の思い出を詰めた小箱を開ける。
すると箱の中から出てきたのは押し花にしたバラの花1輪だった。

　私はこの場面にショックを受けた。
それはハンマーで頭を一激されたような強烈なものだった。
女性と言うもの、好きな男性からだったら、
たった花1輪のプレゼントにだって感激するものらしい。

　そういえば奥さんの誕生日は12月だ。
今度こそバラ1輪をプレゼントするとしよう。
（ああ、こうして団十郎も大人になって行くんだね）

２０１６・１０・２６（水）　晴れ
　私が同じ映画を10回以上も観ているなんて行為は
他人にしては「異常」としか言いようがないみたい。
　とかく、人と言うものは自分が考えられる範囲外のものは
異常に見えてしまうのかも・・・。
そんな訳で私の行動は異常に見えるらしい。
　しかしだ。この私を一般常識人と同じ目線で見てもらっても困る。
　例えば、誰だって好きな音楽を何度も何度も、何十回と繰り返し聴くことがあるだろう。
例えば、好きな本の詩を何度も何度も、何十回と繰り返し読むことがあるだろう。
私が同じ映画を何回も観るっていう行為はそれと同じ。
だって私の仕事は
音楽家・詩人・エッセイストであり、画家・DVD（映像）制作、DJなどなどである。

　ところで、ラブロマンスやヒューマンな映画の中には素晴らしい言葉が沢山ちりばめられている。
だからそれらの素敵な言葉を記憶するために私は映画を何度も繰り返して観る。
最近感動した言葉をメモってみよう。
　映画『かけがえのない人』より。

（女）私の為に何を捨てられる？
（男）すべてだ
（女）私にもそうさせて！

　18歳だったこのカップルは、ある日、悲劇があって別れ別れになってしまう。
そして21年後、この男女は思い出の別荘で再開し食事をするのであった。
（女性はすでに別の男と結婚をしていた）

（女）もう帰らなきゃ
（男）どうしたの？
（女）危険だもの。ワインに素敵なあなた。
　　　　本当に腹立たしいわ。なぜハゲたり太ったりしてないの？

　作詞家・作曲家の私にとって、こういった最高級の言葉は
涙が出るほどに「ビューティフル」なのだ。
　分かってもらえるだろうか？　
この私が何度も映画を繰り返し観る理由。
これらのシーンを鑑賞しながら曲作りを考えるのである。

２０１６・１０・２２（土）　晴れ　のち曇り
　こんな映画を観た。
アフリカ難民をアメリカが受け入れるストーリー。

　アフリカ難民の男性がアメリカの難民受け入れ担当の女性に質問をする。
　「貴女は兄弟の為に死ねますか？」
それに対し女性は「・・・・・・」。答えられないでいる。

　実はこの質問は私にとっても想定外の質問である。
私としては「妻の為なら死ねる。子供の為なら死ねる。孫の為なら死ねる」
しかしだ、兄弟の為に死ねるだろうか？
相当難しい質問だと思う。

２０１６・１０・２１（金）　晴れ
　私は最近、映画の好みが変わってしまった。
かつては戦争映画・バイオレンス・西部劇・スリラー・アクション・SF等が好きだった。
しかしこういった映画は１度見てしまえば２度観る必要はない。
ところが世の中には「同じ映画を５回も６回も観た」って言う人がいるから信じられない。

　冒頭でも述べたように最近の私は映画の好みが変わった。
どのように変わったかと言うと、「ラブストーリーやハートフルものが大好きで～す！」
（昔はこういった女々しいストーリーは苦手だった）
ところが最近では、気に入った同じ映画を毎朝のように鑑賞している。
キャメロン・ディアスの『ホリデイ』なんかは、もう12回も観ている。
それで最近はニコラス・スパーク（原作者）が書いた映画『かけがえのない人』にハマって
もう４回も観ている。
　同じくニコラス・スパークス（原作者）の映画『君に読む物語』も３回観てる。
　ラッセル・クロウの『パパが遺した物語』も大好きで２回観た。
ベット・ミドラーの『ファオーエバー・フレンズ』は３回観てる。

　なんでこのように好みが変わってしまったのか？
たぶんだが、東日本大震災のせいだと思う。
あの被災のあとは急に涙もろくなってしまった。
そして愛やヒューマンなことにとても敏感になり
悲しいにつけ嬉しいにつけ泣いてしまう私がいる。

　それとラブストーリーの映画の中の会話には
作詞家にとって凄くためになる言葉がいっぱい溢れている。
だからとても勉強になるし、感動がいっぱいなのだ。
それが原因で涙が溢れてくるのである。

２０１６・１０・１５（土）　晴れ
　　まずはこの記事を読んでみて下さい。
　
　私はお墓には入らなくても良いと思っている。
出できれば散骨で良い。しかし海への散骨は泳げないのでチョッピリ怖い。
でも沖縄の『ちゅら海』への散骨なら竜宮城へ行けそうなので我慢ができそう。
空からの散骨も良いかも・・・。
それと『樹木葬』なんてのも良いな。

　それで『樹木葬』で検索してみた。
そしたら宮城県内では樹木葬をやっているお寺は１軒も無かった。
岩手県一関市に１軒ある。
「なかなか良さそう。団十郎好みである」。

２０１６・１０・１０（月）　晴れ
　テレビ番組で作詞家の『岩谷時子特集』をやった。
その中で岩谷さんが若くて元気な本田美奈子（歌手・女優）に質問した。
　「貴方、毎日感動してる？」
　「・・・・・・」
　「毎日感動しなきゃ駄目よ。1日10回は感動しなさい。
朝に目覚めては感動！　お日様を眺めては感動！　・・・・・」

　そこで私は考えた。
最近の私は感動の心が少なくなっていると思う。
これじゃ～良い事が起こる訳がない。
もし、岩谷さんのように何かに加えて些細なことにでも感動や感謝をしていたら、
幸せな毎日が訪れるだろうし、
素晴らしい詞が書けるかもしれない。

２０１６・１０・７（金）　晴れ
　【たけうまのシンちゃん　からのメール】
　久しぶりのメールです。人生の玉手箱の中で
「俺はいつ死んでもいい」なんて
言っている人は、結構長生きするんだよね。何でかな～。

　私が「いつ死んでもいい」なんて考えている原因は、
70歳もまじかになると、「ここまで生きてこれただけでひとまず満足」
　さて、男性の平均寿命（80歳）まであと10年。
「10年なんて、あっ！というまじゃないか」。
だとすると、10年早く死んだとて何の悔いがあろう。
あっ！というまに皆があの世に追いかけてくる。
そう考えれば今死んだとて悔いはない。

　とは言うものの、今回の病院での診断結果には一安心。
だとすれば、あと10年は頑張ろう。
これからの10年で何か一つデッカイ事や変わった事をやりたいな、
と思ったりしている今日この頃である。

２０１６・１０・５（水）　曇り
　今日は福島県国見町にある藤田綜合病院へ行って来た。
実は2年前から両方の乳房にシコリができて摘まむと少し痛いのだ。
でも大きくなるわけでもないので放っておいた。
しかしテレビなどで「男性でも乳癌になる」って言うし、このまま放っておいて
リンパ腺に転移してしまったら大変だと思い、勇気を出して診察を受けた。

　昨夜の事、「明日は医師から乳癌を宣告されんだ」と覚悟を決めた。
でも意外と冷静でいられたのが不思議。
（もういつ死んでも良いと日ごろから思っているもんで・・・）
そして奥さんには、これまでの私の人格の悪さと罪を謝った。
奥さんに対しては「感謝感謝の心で死んで行きたい」

　さて本日の病院での話。
　医師は乳房の触診のあと、
「これは現在飲み続けている薬のせいですね。
前立腺肥大の薬と言うのは男性ホルモンを抑えて
女性ホルモンを旺盛にするものだから、
乳房にシコリなんかができ、少しの痛みを伴う事があるんですよ。
もし本物の乳癌だったなら
2年もすればシコリもかなり大きくなっているはずです」だって。

　「目出度し、目出度し。これで団十郎蘇りました」

２０１６・８・２５（木）　晴れ
　芸能人、高畑淳子の息子『高畑裕太』が強盗致傷容疑で逮捕された。
この事件を受けて私は過去の2つの事件を思い出した。
1つは松尾和子の息子の覚せい剤事件。
もう1つは三田佳子の息子の覚せい剤事件である。

　私にも息子が３人いる。
現在は3人とも30歳を超えているが、
その息子たちが子供の頃は私はかなり厳しい躾（しつけ）をしたつもりだ。
この厳しさで間違いなく真っすぐに育ってくれたと現在のところは勝手に思っている。
こんな厳しいおやじの私を息子たちはどう思って育ってきたのか？
私は聞いた事がないので見当もつかない。

　やがて息子が20歳を迎えた時に私は息子に誓う。
　「お父さんはもうお前を怒らない。これからは何でも自分で考えて
自分の意志で行動をしなさい」と・・・。
そして現在では息子たちより、この私の方が問題ありかもしれない。

２０１６・７・２１（木）　曇り
　大橋巨泉さんが亡くなられた。
　私にとって巨泉さんは思い出深い人である。
１度だけ巨泉さんの番組『クイズダービー』に出演させて頂いた。
クイズダービーが始まってすぐの事だった

　さてこの番組の中での私の回答がハチャメチャだったのが大いに受け、
「来週からレギュラーになって」と勿体ない話を頂く。
しかし私は「もう出ません」と断った。
なぜならこの時代、まだバラエティー番組とかバラエティータレントなんて言葉もなくて、
クイズ番組の回答者は全員教養のある方々が揃えられていた。
（回答者の中に伊丹十三さんもいた）
その中に私だけ、たった１人まったく無教養な男が入れられて、
答えが分からずチンプンカンプンな答えを連発して巨泉さん以下全員に大爆笑された。
こんな状態でレギュラーになどなったら「私の家族まで笑われてしまう」と思ったからだ。
今の時代では信じられない話である。

　今の時代のクイズ番組は回答者全員がボケ揃いである、なんて番組が多い。
時代はすっかり変わったのである。

２０１６・６・２９（水）　晴れ
　【たけうまのシンちゃんからのメール】
　人生の玉手箱読みました団十郎さん最悪の状態でステージを終わって残念ですがま
た次回には自分の納得がいく音（キー）に下げて頑張って下さい。

團ご支援ありがとうございます。

　楽天球団のステージ、終わってすぐはあまりのお粗末な歌（声）の為、
今後出演依頼が来たら「もう断ろう」と本気で考えていた。
しかし現在は「キーを半音下げたカラオケを作り直し、再度チャレンジしてみよう」と
思っている。
　私にとって『ああ宮城県』は最強のメロディなのだ。
この曲を作ったあと、現在までに２00曲以上作っているが
未だ『ああ宮城県』を越す歌はできていないと思う。
それと観衆は『ああ宮城県』を歌わない団十郎を許してはくれない。
スナックでは私がどんなに「声の調子が悪いので今日は歌えない」と言って
別の歌を歌って逃げようと思っても、聴く耳を持たず
私が『ああ宮城県』を歌うまでリクエストされる。
この時がプロとして苦しいと同時に情けなくなる。
そんな訳でそろそろキーを下げたカラオケを作らなければいけない時期だったのである。

　楽天球場には私のファミリー全員が観客として来ていた。
そのファミリーは、奥さん（妻）以外は私の栄光を知らない。
そのファミリーに、あまりにもお粗末な歌を聴かせたままでマイクを置いたのでは
ファミリーから「おじいちゃんって、実際は歌は下手だったのね・・・」ってな印象しか
与えられないでは余りにも恥ずかしい。
それと生まれて1年も経たない孫にもステージを記憶してもらうため、
あと少しは頑張ろうと考えているところである

２０１６・６・２７（月）　晴れ
　昨夜の楽天球場でのステージは
正直に言うとこれまでの何処のステージよりも最悪だった。
　実は3年前から喉にタンがからまるようになってしまっていた。
医者に行って薬をもらって飲んでも治らない。

　喉に痰がからまるとどうなるかと言うとセキばらいをすることになる。
セキばらいをショッチュウするとやがてノド（声帯）が荒れてきて声がガラガラになる。
たとえば、風邪をひいた時、セキをして声がガラガラになる、あれと同じ理屈だ。
そんな状態で歌を歌っても普段出るはずの高音がでなくなる。
昨夜はそんな状態で歌った訳だ。恥ずかしい限り・・・。
そしてこの痰がからまる状態はどうやら治りそうもない。

　今後、これに対しての対策は２つだけある。

　1つ。
　今後、歌のステージをすべて断る。
たとえば、プロの歌手で声が出なくなってしまい、それでもテレビで歌っている歌手を
国民は「あの歌手、最近歌下手になったなや・・・」って言っている。
そんなことを囁かれても歌い続けることを、良しとするか？否か？
その辺の、プロとしての美学をどう解釈すればよいのか・・・。

　あと1つの選択肢。
　カラオケのキーを1つ下げて作り直す。
　私の『ああ宮城県』のキーは現役のときよりすでに２つ下げて作っている。
だから、あと１つ下げると言うことは現役より３つ下げることになる。
　情けなくて悲しいことだがこの方法が1番かもしれない。

　そういえば3年前のNHKテレビ番組『北国からのコンサート』に出演したときは
キーを3つ下げての演奏をお願いして無難に乗り切った。

　とにかくこれ以上、ステージで恥はかきたくない。
そんなことをつくづく考えさせられた昨日のステージだった。

　【PS】素人の方は「キーを下げるって事は簡単じゃない！」って言うが
キーを上げ下げするってことはプロからすれば大変な事なのだ。
カラオケの音質がガクーンと悪くなるのである。
だから鮮明な音質のカラオケを求めるならば、キーを動かすのではなく
新しく作り直すしかないのである。

２０１６・６・６（月）　晴れ
　【シャンプリさんからメール】
　ところで、前回の「人生の玉手箱」
全然下らない話ではねえと思うよ。
こういうことよく告白するもんだと感心すっちゃ。

　団十郎さんってまず正直だっちゃなや。
振った相手のことで40年も懺悔の気持ちを持ち続けてんだお。
この世に神様がいるならきっとその誠意は伝わるんでねすか。

　そういう人と幸運にも友だちになれた俺なんか、
叩いたら埃だらげなんてもんでねえがら、
これから死ぬまで懺悔しねげねえんだべね。
もっとも地獄で閻魔を丸め込むつもりではいるんだけど。

團私がもし一般人だったら、もう少しズルイ人生を送ったと思うのです。
でも芸能人になったと同時に、私はできるだけ真剣に人生を生きようと決心した。
それが団十郎ファンに対する礼儀であると考えた。
　すると芸能人以前の生き方でどうしても
取り返しのきかない、懺悔しなければいけない問題があった。
それが男と女の関係だったのである。
　こういった問題は私ばかりではなく世の中の多くの男女に該当する問題であることは分かる。
しかしだからといって、自分に都合よく「若かったから」なんて言い訳をして、
過去をウヤムヤにするなんて事は私にはできない。
逆に、私が有名になった事でAさんが話題に晒される事の無いようにと願うのみであった。

　ところで、こんな恥をを告白してシャンプリさんに褒められるとは思いもよりませんでした。
　褒められると調子に乗って、もっともっと秘密を書いてしまいそうで「怖いのね僕」

２０１６・5・２６（木）　曇り
　昨日は独身時代に『振られた話』と言うのを書いたが
問題なのは振られた話より、逆に『振った話』である。
振られた場合は自分次第で心を抑え鎮められるが
振った場合は相手がどのように考えるかで恨まれてしまう。

　私も独身時代、振った相手（A）がいる。
そしてまもなく私は別の相手と結婚した。
そんな経緯もあってAは私を浮気者と思っただろうし、軽蔑もしただろう。
そう思われても私には返す言葉がない。100％悪いのは私なのだから。
それからというものこの歳になるまで40年間懺悔の気持ちがズーっと続いていたし、
「この世に私をトコトン恨んでいる女性がいるんだ」と思うと
「私はとんでもない悪人なのだ」と言う考えがどうしても未だに付きまとう。
そんな訳で、『恋は振られるよりも振るほうが苦しいものである』

　とは言うものの、いつだったか風の便りにAさんが幸せに暮らしていると聞いたときは
とても嬉しかった。
「私と結婚しないで良かったね、おめでとう・・・」と心でつぶやいた。
　あれから40年、私ももうすぐ70歳になろうとしている。
そろそろ、懺悔の気持ちから解放されても良い頃ではないだろうか、と思いこの文章を書いた。

　（今日も下らない話を書いてしまった）

２０１６・５・２５（水）　曇り
　アイドル活動をしていた大学生（20歳）が
東京都小金井市でファンから刃物で刺されるといった事件があった。

　タレントと言う仕事をしているとファンなくしてはスターにはなれない。
その場合、ファンとの距離感が難しい。
まして女性アイドルの場合は問題が起きやすいし
事件に発展しやすいから特に気を付けなければならない。

　それはタレントばかりの問題ではない。
男女の恋愛のコジレにおいてもときどき同様の問題が起きている。
それは決して他人事ではない。
思春期に失恋したりした場合、相手次第では誰にでも起こりうる事件である。

　この私も独身時代に何度かの失恋がある。
　失恋というものは心に大きな深手を負う。
そして「話合えばきっと分かるはず・・・」と勝手に思う。
結果、どうにかして元の鞘に納まれないかと待ち伏せなんかをする。
（昔は携帯電話が無かったので待ち伏せするしか方法がない）
しかし待ち伏せしても結局、私には既に声をかけるだけの勇気がなくて、
3・４回程度の待ち伏せで諦める。
でも今にして思えばこの待ち伏せ行為は『ストーカー行為』にあたるのだろう。

　幸い私は臆病者だったお陰と嫌われた原因が自分にあると反省し、
オトナシク身を引くことにした。
　このように素直に身を引く相手ばかりではない。
未練たらたらと強引に何らかの仕返しをする者がいることを忘れてはならない。
だから娘さんの親御さんは最悪の事態を考えて対処してほしいものだ。

　ところで現在では私を振った女性に私は心から感謝をしている。
私は振られたことによって女性へのいたわり方などを学べたし、
心が大いに成長することができた。
それと余談にはなるが、
あのときに振られたからこそ、その後現在の奥さんと出会うことができたのだ。
　「人間、万事塞翁が馬」

　（今日の日記は何を言いたいのだろう？　おのろけで終わったみたい）

２０１６・４・１（金）　曇り
　映画『きみに読む物語』（米・04年）を観た。
この映画は私がこれまで観た映画のベスト10の中に入る。

　アルツハイマー症になった老女に小説を読み聞かせをする老いた男性。
　老女の若き日を演じる娘（アリー）は女優の『レイチェル・アン・マクアダムス』。
この女優、私的には好みの顔ではないがオテンバな演技は抜群に良い。

　さて、アリーは結婚相手として財閥の息子を選ぶのか？
それとも肉体労働の工員を選ぶのか？
アリーの揺れ動く乙女心。そしてアリーの母親が願う「娘の安定した将来」。

　老女に読み聞かせをしている男性こそ、アリーの結婚相手だった。
その男性ははたして財閥の息子だったのか？
はたまた肉体労働者だったのか？
その答えはラストまで分からない。
そして静かに終わるラストシーン。

　誰しも若き日の恋は激しいもの。
人によっては無謀で危険なもの。
それを見守る立場の親達はハラハラドキドキであったろう。
たぶんこの私の恋愛や結婚も周りの人達から見れば
無謀で危険でママゴト遊びに見えたと思う。
でも今のところなんとか40年、円満に家庭を育んでいる。
その円満の秘訣は単純なもので、我が奥さんの『心の広さ』による賜物である。
かと言って奥さんも私も全てにおいて満足している訳ではない。

　『満足』と言う物差しは不思議なもので気持ちの持ちようで違う。
と言うことは個人によって違うものだ。
そんなとき、夫婦の中で同じ物差しを持って生活していけたなら
この上ない極上の人生を歩むことができると思う。

　そんな訳で、映画『きみに読む物語』、是非ご覧あれ！

２０１６・３・３０（水）　晴れ　のち曇り
　今回の話も不幸な話で恐縮です。しかし、とても不思議な話なんです！？

　私の人生の中で、一番古い記憶はこれだ。
　３歳の頃、我が家にお父さんと遊びに来ていた同じ年齢の目黒タカシ君。
このタカシ君と２人してカクレンボして遊んでいる場面である。
　目黒さんちは隣町だったけど、お互い親戚以上の付き合いをしていた。

　中学を出るとタカシ君は川崎市（神奈川県）の金属加工工場で働くようになる。
　やがて私が28歳の時、芸能人としてテレビの『小川宏ショー』に出演した。
すると私を観た彼はフジテレビにわざわざ電話をかけてよこし、
番組終了後、13年ぶりの会話を電話でやった。

　さて、話はかなり飛び、昨夜のスナックでの出来事。
　初めて飲みに来た。62歳くらいの女性Kさん。
彼女と話をしていると彼女は「○×地区に親戚がある」って言う。

　「えっ！　そこの地区には、オライでも昔、
親戚以上の付き合いをしていた家があるよ。目黒さんって言うんだげんと」
（現在の目黒さんちは代替わりしてしまい、現在ではまったく面識がない）

　「えーっ！　私の親戚はそこの目黒さんちなの。偶然だこと」

　「偶然だねや。そこのタカシ君と俺同じ歳で子供の頃、イッペ遊んだの。
それに俺の人生で一番古い記憶ってのはそのタカシ君と遊んでる場面なんだずば」

　「そうなのー。ところでそのタカシ君、今日死んだよー。
川崎の彼の家から電話で連絡が入ったの・・・」

　ところでこれって、
もしかしてタカシ君が我が家に彼女を使いによこしたのかも・・・。
だって彼女に教えてもらわなければ、
彼の死を知るのはかなり後の風の便りになっただろう。

２０１６・３・２７（日）　晴れ
　ここのところ、友人たちが次々と亡くなって行く。

　そこで例えば、「誰々さんが癌で入院したんだって」とか、
直接本人から「癌で入院したんだよ」って教えてもらったとする。

　そんなとき貴方ならお見舞いに行きますか？
逆に貴方が入院したとしたらお見舞いに来て欲しいですか？

　最近亡くなった友人達の遺族に聞いたのだが、
本人は「お見舞いには来てほしくない」と言ってました。だって。
　例えば入院したのがこの私だったとしても
「お見舞いには来てほしくない！」と思う。
　完全に治って退院できる病気で入院したのなら、
「お見舞いに来てもいいよ、どうぞ！」なのだが、
不治の病の入院なら「もう会わずにこのままお別れしましょう」と言いたい。

　この意見には反論もあるだろうけれど、私としては
「ヤツレタ顔は見られたくない。元気な頃の姿を脳裏にこのままサヨウナラ」
と行きたいものだ。

　それではここで
YOUTUBE『ダメな男のバラッド』でも御覧になって帰って下さい。

２０１６・２・２５（木）　晴れ
　人間、歳を取れば誰でも涙もろくなる。
しかし、私が若い頃、涙もろい年寄りを見ては「女々しいだけの老人」と感じていた。
ところが現在の私はその女々しい老人にすっかりなってしまった。

　私が自分で「てっきり涙もろくなったな」と感じたきっかけは
63才の時に起きた東日本大震災だった。
テレビでの悲惨な光景を見ては、声まで出して泣いてしまう。
それ以来、ちょっとした悲しみや、ちょっとした感激にも涙が出てきてショウガナイ。

　さて次に「又、一段と涙もろくなってしまったな」と感じる現象は、
孫が生まれてからだ。

　人間は生まれると同時に『愛』というキャッチボールを交わしつつ
絆を育み成長する。
やがて万物に対しても愛が広がり、
そこに見える悲しみや喜びに心を振るわせ、涙を流すようになる。
そしてやがて誰もが迎える『老い』と言う人生の最終章。
人は万物の一生の儚さを理解できるようになると、
些細な事にも感動し、そして大粒の涙を流す。

　『嗚呼！　素晴らしきかな人生』

２０１６・２・６（土）　晴れ　のち曇り
　竹馬の友A君（3歳した）が55年ぶりにスナックへ会いに来た。
　Aさんとは家が近所だったので小学生時代はしょちゅう遊んだ仲だった。
やがてA君は中学生になると仙台の学校に進んだので私とはまったく遊ばなくなる。
　私は高校生の年頃になるとエレキギターを買い近所の迷惑考えず
ボリューム全開で弾きまくった。
すると当然、御近所さん方が「音がウルサイ！」と警察に電話を入れるようになる。
そうなると遊ばなくなったA君までも
「昇君（団十郎）は近所迷惑な人物（不良）になってしまった」と思ったらしい。

　さて、昨夜スナックに現れたA君が言う。
「俺、あの当時は昇君の能力を全然理解してやれなかった事を後悔してんだよね」

　この言葉には、つい私も「ふるさとへ戻って来てよかった」と感動した。
　忍耐力のある私とて70歳近くになってくると
いつまでも夜中の仕事はできない。100%店を畳むときがやってくる。
その畳む前にその言葉を聞けただけでも幸せである。

２０１６・１・２１（木）　晴れ
　出版業界の売り上げは下降線の一途を辿っている。
景気のピークは1996年頃だったみたい。
　そういえば私が近代映画社から出版した本『貴州旅情』は1998年の事である。
この頃はまだバブル景気で、私のような落ちぶれた作家にも手が差し伸べられた。
それはなぜか？　
「景気の良い出版社の税金対策みたいなもの」だった。
税金で持って行かれるより、
売れる確率は低くてもまかり間違って売れたら儲けもの、程度で出版させて頂けたと
私は解釈している。
　お陰様で貴州旅情の本は２刷りまで行き、全て売れたみたい。
それを考えると私の出版に力を貸してくれた方々、
特に近代映画社の社長さんには心から感謝をしている。
本を出すにあたって社長さん自らが我が家（村田町）にまで面会に来てくれたのである。

　先日、久しぶりにインターネットで『近代映画社』と検索したら、
なんと「近代映画社は出版不況、
加えて東日本大震災発生後の自粛ムードによる広告収入の減少や
イベント中止などの要因が重なり業績が悪化し破産申請を行う・・・」とあった。

　とにかく現在の出版社は売り上げが落ちて休刊ラッシュが続いているようだ。

　現在私は「本を書きたい」。しかし書いて自費出版したところで在庫の山になるだろう。
私にとって、夢の無いツマラナイ時代になったものだ、
と感じている今日この頃である。

２０１６・１・６（月）　晴れ
　『サクセスストーリー』と言う言葉がある。
『最後の最後になって成功を収める』ってところが人々の感動を呼ぶ。
そんな訳で成功をするのは人生のラストであればハッピーエンドとなる。
ところがだ、私の場合サクセスストーリーは20代に早々と来てしまった。
この20代の頃は何をやっても『天下無敵』ってくらいに
私の夢が次から次へと叶ったものだ。
しかし、一度その世界に距離をおいて遠ざかってしまうと
もう何を望んでも叶わなくなった。
そして今、70才もまじかな年齢になってしまうと
２度目のサクセスストーリーは絶対に有り得ないと思う。
もし有るとしても確率は0,0001％くらいであろう。
だから今になって思う。私のサクセツストーリーは早過ぎた。

　とは言うものの今年も新年を迎えた。だから誓いをたてる。
「次に録音する歌に勝負をかけよう！」（曲には自信がある）

２０１５・１２・２３（水）　晴れ
　また１人、小中学校時代の同級生が亡くなったと言う知らせがあった。

　突然無くなる人もいれば、ジワジワと動けなくなっていく人もいる。
はたしてこの私の運命は？
そう考えると１日たりとも無駄にはできぬ老後人生である。
だから来年は真剣勝負の年にしようと思う。

　「団十郎は有名人だから団十郎の夢は何でも叶う」なんて事はまったく無い。
そんな時代は20代の頃の話。
現在は夢が叶えられず、もどかしさいっぱいの67才の老人なのだ。

　夢を叶えようと幾度も幾度もチャレンジしているけどそう問屋は卸さない。
しかし、たとえばもしここで1つの夢が叶ったとしたら、
「ほら、やっぱり有名人だから叶ったんだよ」って言われてしまうんだろうね。
でも、そう言われてもいいから叶ってほしい。
だって私には、もう後が無いんだもの・・・。

　とにかく何はともあれ、来年はこれまで以上に勝負の年にしたい。
そしてチャレンジするつもりでいるテーマは４つくらいある。
それのいくつが叶うのかはやってみないと分からないけど
行動だけは本気でやらなければ・・・、と今年も暮れになって考える次第、
そしてまた同級生の訃報を知らされて考えてしまった次第である。

２０１５・１１・２２（日）　晴れ
　中国残留孤児の方々が1981年から日本にやって来て家族捜しが始まった。
そのニュースを日本人はテレビを見、あまりの悲劇に涙を流す。

　ところが残留孤児が親を捜すために、テレビで呼びかけているにも関わらず、
なかなか名のり出ない親がもいて、不思議に思ったものだ。
そして、その事を中国からの引揚者だった私の母に
質問したことがあった。
すると母は、「正直に名乗り出られない訳があるんだよ。いろいろと・・・」
と言い、詳しく事情を教えてくれた。
でも私はその話を今まで他人に喋る事はしなかった。
なぜなら、証拠のない話だったからだ。
そしたら一昨日の
週刊朝日にそういった内容の記事が掲載されていたので読んでみて下さい。

２０１５・１１・１５（日）　雨　のち曇り　のち晴れ
　先日、録画していたテレビ番組、詩人『相田みつを』さんの特集を観た。
とにかく衝撃を受けましたよ。「この詩人こそ本物だー」ってね。

　この世に感動の詩を書き残した人物ってのはかなりいる。
しかし、詩は良くても人間として尊敬できる人物ってのは、そうざらにいるものではない。
　詩が良いので調べてみたら実はこれが
「お金や異性関係に非常にダラシナイ」なんて人が多いのだ。
　「それが作家になる肥やし」と言わんばかりである。
そしてそういったイイカゲンな人物であっても、
死後著名人（文化人）になってしまうと
都合の悪いものはすべて隠してもらえ、教科書に掲載されるからビックリだ。
　「人物はイイカゲンでも詩が良ければ、それで良し」ってな具合・・・。

　そんな中、テレビで放送された相田みつをさんは違っていた。
あの姿勢は儒教を追い求めた孔子や朱子や陽明に通ずるものがある。
一般大衆は彼の詩を「優しい詩を書く人」と言うが
私には哲学者・思想家とも言える人物に見えた。
ひたすら生真面目に『人間の正体とは何？　本物とは何？』を追求した
シャープな人間だと思う。

　彼はこう言っていた。
「私は人と接するのが苦手。相手にお世辞を言ったりするのが苦手だから」
この言葉は私には痛いほどよく分かるし、その点に関しては同感だ。
でもその考えを貫けばどうなる？　答えは『貧乏生活』
たぶん、そういった性格の人に共通する宿命かもしれない。

　とにかく相田みつをさんと言う人物の生き様を知り、
私はこの歳になって、やっと
「言葉と生き方に偽りのない尊敬できる詩人に出会った」と感激している。

２０１５・１０・２２（木）　晴れ
　昨日の地震の話の続き。
　やはりインターネットで検索してみたら、
「地震の前兆としてカーナビが狂う」ってのは本当みたい。
だとすれば私は貴重な体験をしたってことになる。

　今にして「勿体無い」と思うのは
助手席に氏家君と言うビデオカメラマンがいたのに
なぜ狂ってしまったカーナビを撮影しなかったのか。
おまけに私と言うDJも乗っていたのだから実況中継もできたのに・・・。
　たとえば、
「現在私は通行を許可された常磐道の原発地域を走行しています。
放射能濃度の表示は○○○です。しかし不思議な事にこの地域に入った途端、
このようにカーナビが狂い始めました。
ナビの画面には高速道が消えて無くなっています。
そしてその周辺の道路もズタズタに切れているし、
画面が酔っぱらったように左右に揺れているのが分かりますか？
『原因は何なんでしょうか？』。
とにかくこの地域は停車禁止となっているため車は停める事はできません。
走り続けるしかないのです」

　やがて福島県を抜け、宮城県に入ったところで、
「あれっ！　カーナビが正常になったよ。こりゃー、不思議だー」
ってやったら、これはマスコミも注目するし、
地震研究のための貴重な資料になると思うのだけれど・・・。なんと勿体無い。

２０１５・１０・２１（水）　晴れ
　なんか最近、『あなたの知らない世界』のような不思議な現象が私におきている。

　月曜日（19日）の朝5:30、氏家君と『ひたちなか海浜公園』へ撮影に出かけた。
3時間で着いた。
　海浜公園にはコスモスが満開にさいていた。
それとコキアが綺麗な小豆色に染まっていた。
この景色は最高だ。
是非見学に行って観て下さい。

　ところで帰り道の事。
常磐自動車高速道を通ってきたのだが、
なぜか不思議な事に
福島県原発の放射能濃度が高い地域を走っているとカーナビが狂ってしまった。
画面上にあるはずの高速道路のラインが消えているのだ。
それと画面も落ち着きが無く左右にブレたり、『北』が狂ってしまっている。
（壊れたんだろうな。新しいナビ買わなくちゃー）と考えていた。
するとどうでしょう。放射能危険地域をぬけて宮城県に入った途端、
ナビが正常になり、突然画面上に高速道が登場したのである。
　（行くときは何の問題もなく正常に動いていた）

　ところでこの日記を書き終えたところで突然、震度４の地震が発生！（15：08）
するとすぐ氏家君から電話が入る。
　「団ちゃん、一昨日カーナビが常磐道で機能しなくなったっちゃ。
それはもしかすると、今の地震の前兆だったんでないスカ？
地磁気のせいでナビが狂ったと思うの・・・。
丁度俺達が走ってナビが狂った区間が震源地なんだよ」

　もしそうだとすれば原発直下型にきわめて近い地震だったのかも・・・。

２０１５・１０・１２　（月）　晴れ
（晴れ）
　まず始めに断っておく。私は霊を信じない人間である。

　ある日の出来事。80歳になる女性（親族）が亡くなられ、
私は火葬に行った。
　その後、私は我が家に帰る。
そして我が家着き、家に上がってすぐ、
奥さんに火葬場での出来事を話始めた。
話始めて1分もしない内、私の右足のフクラハギが苦しくなってきたので、
右手で揉みながら喋っていたのだが、一向に痛みが消えない。
そこで私は床に寝転び、奥さんに「足苦しいがら揉んでくれ」と言う。
　奥さんに揉んでもらうがまったく効き目が無い。
　「揉み方、足りない。もっと力入れで揉め！」
　「何言ってるの。オモイッキリ揉んでるよ！」
　「ああ、イテテッ！。駄目だ。どうするべ。ヤバイ、足がひきつってる！」
　（内心、救急車を呼ばなくてダメがな？）と思っていた。

　すると、奥さんが
　「塩で清めるがら服ぬいで表に出て」
　格好悪いなと思いながらも、パンツ１枚の姿になり、
やっとの思いで外に出た。
　すると奥さんが塩を鷲掴みして、
私の首から肩にかけて塩をたっぷり塗りつけるのであった。
　するとどうでしょう。
10秒も経たない内にフクラハギの痛みが「スー」と消えて行ったではないか。
あとは何事も無かったかの如く、軽快な歩みで家の中に入って行く団十郎であった。

　ところで今日はこの記事でも読んで行って下さい。
死の直後って記憶あるんだってよ。
　「貴方は信じる？」

２０１５・１０・８　（晴れ）
　ところで、
俳優の川島なおみさんが亡くなって、こんな記事が出た。

　人生、生きていれば芸能人であれ一般人であれ、
誰にでも１つや２つの汚点はある。
そして、それが事実だからと言って
その汚点をイチイチ世間に晒さなくてもよいのではないだろうか！？
　友人や家族や夫婦間ならそういった黒歴史は
「口を閉じ、あの世まで持って行ってやる」ってのが愛情（美学）のように思う。
　もし公開するとしたら、それは裁判問題に発展した場合でよいのでは・・・。

２０１５・９・６（日）　曇り　のち雨
　≪隠し事シリーズ２≫

　何処の会社や組織にも戦略と言うものがあって、
「公開発言が100％正しい。
だから隠し事はまったくありません」なんてことは無い。
　隠し事は悪い事では無い。戦略と言う作戦である。
だとすれば、それを聴く側の人達が
公開発言の「裏を暴く力が必要」と言う事になる。

　さて先日、原発がスタートした。
それに対し国民の争点は
　「火力発電では２酸化炭素の排出量が多くて地球温暖化になる。
だから原発は必要！」。
　それに対し反対派は
　「今年の夏は猛暑が続いたにも関わらず原発無しでも間に合った。
だから原発は不要！」等々。
　こんな具合に論じられている。

しかし、「政府の実態は・・・」となると次のような見方もある。
って事を知っている人は少ないのではないだろうか。
　
　続けてこの記事も読んで行って下さい。

　以上、この２つの記事は原発を論じる上で
一番政府の本音に近いのではないかと私は思うのですが、如何でしょう？

２０１５・９・３（木）　晴れのち曇り
　≪隠し事シリーズ１≫

　何処の会社や組織にも戦略と言うものがあって、
「公開発言が100％正しい。
だから隠し事はまったくありません」なんてことは無い。
隠し事は悪い事では無い。戦略と言う作戦である。

　さて現在、国会では酒・タバコを18歳からOKにしようとしている。
しかし私としては、なぜ18歳に下げようとしているのか理解に苦しむ。
適当な理由はあるようだが、
どうも何か秘密裏に進められているテーマがあるのでは・・・？
どうも政府は18歳を無理矢理大人にしたくてショウガナイみたいだね。
　（団十郎の考え過ぎですかね？）

　ところで皆さん。この、酒・タバコ、18歳からの問題、どう思います？

　≪隠し事シリーズ２　は明日≫

２０１５・９・２（水）　晴れ
　私が若い時に書いた詩を今、読み返えしてみると
「俺は、なんて馬鹿な考えを持っていたんだ」と反省する詩が結構ある。

　若い時はあまりにも純粋過ぎた。物を広角に見る目、寛大な心を持っていなかった。
何でもかんでも『白か黒』『清か濁』の２つに分け、そのどちらかを選択していた。
そしてそれが『正義』であり、『正直』だと勘違いしていた。

　そして現在、人生67年も生きてくるといろいろな経験もする。
『白と黒の間にグレーもある』
『清と濁を併せ呑む順応さ』
『両目で見るのではなく、片目を閉じ、モノの半分は見て見ぬふりをする』等々、
いろんな対応をしてこそ人間らしい生き方なのだって事が理解できる。
だって人間誰しも１度や２度、取り返しのつかない過ちはおこすし、
ダラシナイ時期だってあるよね。
つまり、「お互い様」ってことだ。

　そういえば、かつてお世話になった『あづま書房』の鈴木社長が
30代の私に次のようなアドバイスをしてくれた事があった。
　「相手を責めるときは、四方から責めないで
　　三方から責め、一方は逃げ道として残しておいてあげる」ってね。

　これこそが大人の条件かもね。
そして現在の私はこのアドバイスが嫌と言うほど分かるだけに
とても恥ずかしい。
　私の人生、67年を振り返り、思う。
『人間完璧には生きられないものだ』

２０１５・９・１（火）　曇り　のち小雨
　登校拒否はいつの時代にもある。
私が通った小中学校の同級生（約220人）の中にも２・3人くらいいた。
しかし現代ではもっと多くの割合で登校拒否があるのかもしれない。
その割合の多い少ないは親の対応の仕方や時代背景によるものだ
と私は思うのだが、如何なものか？。

　現代では「学校に行くのが辛いんなら学校は休みなさい」と諭す。
これはこれで「まったくそのとおり」正論だと思う。
しかしこの子供が私の子供だったならまったく逆の態度をとる。
「学校は絶対に休まないで行け！」と無理にでも連れて行く。
もし学校でイジメにあっていたと言うなら
私が学校に乗り込んで我が命を賭けてその相手と話し合う。

　さて、私が小学校1年生の時、入学して間もなくの頃だった。
同級生から
「お前の家はボロ家だ。田圃の中の1軒家（いっけんやー）」と馬鹿にされた。
それで次の日の朝、母ちゃんに「オラ学校さ行ぐの嫌だ」と行って
ランドセルを背負ったまま外へ逃げた。
すると母ちゃんは俺をどこまでも追いかけて来て
「学校は休んで駄目だ、コラー！」と大声で叫ぶ。
（田圃の中の1軒家なので近所が無いから叫んでも大丈夫だった）
俺は必至で麦畑の中を走る。母ちゃんは必至で追いかけて来る。
ダンダンと人家のあるところに辿り着く。
ここに来てまで母ちゃんに騒がれるとみっともないので
俺は逃げるのをあきらめた。
俺は母ちゃんに首根っこを掴まれ強引に学校に連れて行かれた。

　次の日も行きたくなかったが
どうせ逃げても母ちゃんに無理矢理連れて行かれるんだと思うと
逃げる気にもなれなかった。

　話は変わるが、
この話も小学1年に入学して間もなくの春の遠足の日だった。
　学校の先生は「リックサックの無い人はランドセルでも良いよ」
と言っていたので、私はランドセルに食べ物を入れて家を出た。
（リックサックは買って貰えなかった）

　ランドセルを背負って近くの同級生の家に立ち寄った。
するとその同級生は「なんだ昇君はリックサック買って貰えないんだ」
と笑う。
それで俺は急に恥ずかしくなり、学校行きを止めて家に戻った。

　それを知った母ちゃんは「ランドセルの何が悪い。早く学校に行け！」
と言った。そしたらたまたま仕事が休みだった14歳年上の姉ちゃんがいて、
俺を可哀想に思ったのだろう。
「んで、リックサック買いに行くべ」と言ってくれた。
（この時代、金が無い時は『つけ（借金）』で買っていた）
　急いで商店街の洋品店に連れて行かれランドセルを見たが
あいにく丁度良いのが売れ切れていて、小さいのが１個だけ残っていた。
　「このリックじゃー来年は小さくなって背負えないなー」
　結局、買うのをあきらめるしかなかった。

そして俺は母ちゃんに首根っこ掴まれ、遠足に行く羽目となる。
でも遠足は既にスタートしており、
私は同級生達の後を追いながら母ちゃんと歩くのであった。
　遠足の行先は約４キロ先の十三塚山公園。
辿り着いてみると同級生の一割くらいはランドセルだったのだ。
何も恥ずかしがることは無かった。
つまり私は「他人の家はみんな裕福で、貧乏は我が家だけ・・・」
って勝手にコンプレックスを抱いていたみたい。

　でも今にして思えば、母ちゃんに感謝する。
「何が何でも学校にだけは行け」と言う徹底した教えがあったからこそ
私は９年間、１日も休まずに無欠席で義務教育を卒業した。
（ただし、盲腸手術のため６日間だけ休んだ）
　もし、私が「学校に行きたくない」と言ったとき、
母ちゃんが「だったら休め」なんて一言でも言っていたなら、
私は調子に乗り、きっと休み癖が付いていただろう。

　以上、我が家での話。
だがこれが他所の家の出来事となると、
問題も対応も千差万別。時代も違う。

　それでは最後に他所の家での登校拒否の解決策を読んで行って下さい。

２０１５・８・２９（土）　雨
　あるテレビ番組で、こう言っていた。
　「老後、夫婦で安心して生活していく為の貯蓄金額は３千万円必要」

　「夢の年金生活」なんて悠長な事を言っていられる
高齢者はどれだけいるのだろう？
　そこで思うだが、
老後に備えて３千万円貯められなかった夫婦の責任と言うのは
「本人達の責任」なのだろうか？
　たとえばだ。理想家の私の勝手な意見なのだが、
『老後は全員同じような年金で暮らせるような国創り』ってのは
できなかったのだろうか？
何も全夫婦に３千万円渡せと言う事ではない。
福祉大国スエーデンなどではその政策に挑んできた。
とは言うものの現在はEU不況問題もあり、かなり苦しんでいるようだが・・・。

　世界にはそんな国もあると思うと
「戦後の日本人の経済力と知恵があったのなら
なんとか良い制度ができたのではないだろうか」と思ってしまう。

　ずーっと以前から「将来の日本は高齢化社会になる」って
言われていたにも関わらず政治家と官僚は本気で対策をしなかったみたい。
　社会と言うのは多くの安月給の方々の労働力（底力）で成り立っている。
にも係わらず年金制度は高給取りの夫婦にだけ良くなるように創ってきた。

　それでは最後に年金についての記事２つを読んで行って下さい。
１つ目はこちらを。

２つ目はこちらを。

２０１５・８・１５（土）　晴れ
　理想論と現実論と言うのがある。このどちらも大事。
　さて、今、時の政治、安倍政権がやろうとしている『安全保障関連法案』、
つまり憲法９条の拡大解釈だ。
これに関して私は賛成なのか？　反対なのか？　結論を出すのに非常に苦しむ。
とは言ってもいつまでも答えを出さないでいる訳にはいかない。

　反対するのは簡単である。
　私は安倍総理のやろうとする事も理解できる。
たぶんこれが現実論なのだろう。（読めば分かる）

　ところで、『安全保障関連法案』に反対する方々の言い分は理想論である。

　はたして今ここで日本国はどちらを選択するのか？
現実を選ぶか？　理想を選ぶか？

　『理想』とは現実の先にあるもの。
我々は現実を避けては通れない。

　それでは、私はどちらを選択するのか？　そろそろ結論を出そう。
答えは「反対である」
これでも私は作家の端くれだ。だから作家として「理想を追い続ける！」

２０１５・７・２２（水）　晴れ
　安倍首相が『安全保障関連法案』を通そうと本気の姿勢である。
　この法案、「賛成か？反対か？」と問われれば
私としては非常に悩むところだ。真剣に考えれば考えるほど苦悩してしまう。
とは言うものの、国民はそれぞれにその選択の日が来たら
どちらかを選ばなければならない。
　この私の場合はどちらにするか？
　「もう答えは決めた！」
でもこの場で答えは言わない。

　それではここで、この記事を読んで行って下さい。
やくみつるさんが鋭い事を言ってますよ。

２０１５・７・１６（木）　雨
　25年くらい前の話だ。
　文化講演の依頼があって福島県いわき市に行った。
その途中の町、双葉町を車で走っていた時の事。
街のアーケードに書いてあった町のスローガンを見て驚く。
　『原子力　明るい未来のエネルギー』と書いてあった。

　はたしてそうなのだろうか？
しかし、未だにこう言っている政治家がいる。

●「CO2を排出しない、1番クリーンなエネルギーである！」
（クリーンならなぜ町が廃墟にならなければいけないの？）

●「コストが1番安いエネルギーである！」
（福島原発の解体処理・避難者への負担、どれだけお金を投入すれば終わるの？）

　そこでだ、「この問題、皆さんはどう思いますか？」

　そして現在、あのスローガンの町、双葉町で
あの看板をどうするかで揺れ動いているみたいだ。

２０１５・７・２（木）　晴れたり曇ったり
　スナックに飲みに来た、あるお客さんがこう言った。
　「俺はもうこんりんざい同級会には行かない」ってね。
そして続けざまに
「同級会での男達は女性達がいても平気で助平で下品な話しかしないんだよ。
それも酔っ払っての助平話なんで露骨すぎて聞いてられない。
そういう連中は、聞いている人達全員が『喜んで聞いている』
って錯覚しているから手におえない。とにかくもう絶対に同級会には行かないよ」

　そういえば俺等世代の男女は学校で気楽には話をしなかった。
そのかわりこの歳になってやっと下心無しに話をするようになれた。
でも下心が無い分、ズケズケと助平話をしてしまう。
　女性も笑っては聞いているが、内心は違うと思う。
ほとんどの女性は呆れて笑うしかないのだと思う。
その笑いを男性は「喜んでいる」と錯覚しているからカナワナイ。

　私も少年の頃は平気で、それも得意になって助平話をしていた。
でも遅ればせながら現在は『恥と品』って言うものを知っているので
極力助平話はしないように心がけている。
　どちらかと言うとこの私も飲み会での下品な話は、ちっとも楽しくない。

２０１５・６・２７（土）雨
　スナックに小・中学校時代の同級生のＯ君が飲みに来た。
私と彼は49年ぶりの御対面である。
　それでは、まず最初にＯ君のエピソード１・２を読んで下さい。
私のＨＰ『団塊世代のメモリーズ』に彼の事を書いていました。
　★（77）　と　★（91）　を読んで下さい。

　スナックに訪れたＯ君と私は18歳の時まで大の親友でもあり、喧嘩友達でもあった。
49年ぶりに会った彼がしみじみ語りだす。

　昔、Ｏ君は仙台でスナックを経営していた。
そこへ幼馴染みのＡ君が飲みに来たそうだ。
そしてＡ君がＯ君に言った。
　「あんだは小学校の時、ショッチュウ学校を休んだよな。
もしかして女の子ど遊んでだのが？」
　このフザケタ質問に対し、Ｏ君は呆れて何も答えなかったそうだ。
そして私に語る。
　「所詮、友人なんてのは俺の家庭の事情なんて何も知らないんだよな」

　でも私には分かる。Ｏ君の家庭の事情を・・・。

　小学校５年生くらいだったと思う。
Ｏ君の母ちゃんが病気（長い患い）になった。
当時の名取には大きな病院は無かった。
それで仙台市長町の病院に通院を余儀無くされる。
結局、Ｏ君は学校を休み
母ちゃんをリヤカーに乗せ、往復４時間を引いて通院したのである。
小学５年の彼がリヤカーの先頭に立ち、妹２人が後ろを押していた。
その姿を何度となく見ていた私は、こう思った。
　「貧乏なのはオライばかりじゃないんだ・・・」と。

　やがて我々は中学２年生になり、Ｏ君とクラスが一緒になる。
いつしか、身長が小さかった彼も身長が伸びたと同時に
リヤカー引きで力がつき足腰が強じんとなり、
もう私と喧嘩しても対等だった。

　ところで、Ｏ君は新聞配達やヤクルト配達を始めたことにより、
少しは自由に使えるお金を持てるようになったみたい。
　昼食時間になるとＯ君は校内にある売店からパンを10個も買って来ては
得意になってクラスメイトが見ている前に並べ、そのパンを
ムシャムシャと続けざまに食べるパフォーマンスを
チョイチョイやって見せたのである。
　それを見ていた同級生達は、はたして羨まししさを感じていただろうか！？
その中で、この私は彼の『見栄』を痛烈に感じ取っていた。
と言うのは私も彼に負けないだけの貧乏家庭だった。
だから「同級生に貧乏を気付かれたくない」
と言う裏返しで、いつも何かと見栄を張っていたものだ。

　やがて私はシンガーソング・ライターとなった。
私が書いた『みにくいアヒルの子』と言う歌は私の生い立ちが半分と
Ｏ君の『パン10個の大食い』が詞となって完成したものである。

　さて49年ぶりに再会したＯ君とは
これからは良き親友として死ぬまで支え合って行けると思う。
そう思わせるだけの苦労人であり、根性があり、人情味のある男である。
　「Ｏ君最高！」

２０１５・６・２３（火）　晴れ　のち曇り　いちじ雨
　今日はとりあえずこの記事を読んでもらってから私の話に行きましょう。

　私の友人にもこの記事に出てくる方と同じような人生を歩んだＰ盤歌手がいた。
その友人の名は『池賢二』。私と同じ年齢。
私が芸能界を引退して宮城県村田町で陶芸をして生計をたてていた
1988年（40歳）頃だったと思う。

　ある日、我が家に池賢二と名乗る演歌歌手が訪ねてきた。
ワゴン車には自分のポスターを張り自分のレコードと私の本を持って車から降りてきた。
彼は私の本『愚か者に捧げる本』を読んで感動したと言う。

　彼はこれまでの自分の半生を語りだす。
　広島県の出身で歌手にあこがれ自費でレコードを出した。
そして車に乗り、夜は全国の盛り場のスナックを回りレコードの手売り。
昼は老人ホームを訪問して歌う。と言ったキャンペーンを一人でやったそうだ。

　彼はキャンペーンを1年くらいして故郷へ帰る。
丁度、タイミングよく町会議員の選挙があったので立候補した。
そして見事当選！
ところがなんと当選した次の日の朝、警察が現れ、即逮捕となったそうだ。
理由は『買収』だった。
　なんと彼は有権者から「あんた歌手だったの？」と聞かれ、
「はい、そうです。これがレコードです。良かったらあげるから聴いて下さい」
と言ってタダでくれたそうだ。そのあげた枚数は16枚。
それで逮捕となった訳だ。
レコードに値段が書いてあったので動かぬ証拠となった。
それと、貰った有権者もレコード貰ったくらいで候補者が逮捕になるとは思わないので
平気で証言してしまう。
　その結果、逮捕された池君の議員当選が無効になってしまったそうだ。
そして心機一転、彼は再度全国キャンペーンの旅をスタートしたと言う。
その足で我が家にやって来たのであった。
　
　そんな彼のユニークな生き様が私は大いに気に入り好感を持った。
私は「よければ泊まっていって・・・」
そして彼は我が家に３泊をしたのち次の街へと旅立って行った。

　それから８年くらい経った頃だったと思う。
彼から年賀状が届く。「町会議員になりました」と・・・。

　それからさらに12年くらい経ったある日、
私は彼に電話を入れた。
　「俺さ、今・還暦記念に全国作曲の旅っつうのをやっているんだよ。
そんで今度広島方面に行くので、池君に会いたいと思って電話をしたんだけど・・・」
　そしたら彼は「俺、今、癌なんだよ。だから少しでも早く会いに来てよ」

　私はそれから2週間後に、
日本海沿いを南下して果ては本州最西南端に到達する旅に車で出発した。
そして最西南端に着いたら、ついでに山口県の秋吉台を経由して
広島の池君に会いに行く計画をたてたのだ。
　ところが旅がスタートしてすぐに撮影などでスケジュールが押してしまい、
なんと秋吉台の鍾乳洞を見学したところで家へ戻らなければいけなくなった。
と言うのは、宮城県での文化講演（講師）の仕事が入っていたため
どうしても日程が1日足らないのである。
そんな訳で池君のいる広島県までは辿り着けなかったのだ。
　帰り道も日本海の映像を撮りながら帰る。

　そんな旅を終え、それから半年くらいしたある日の事。
池君の奥さんから電話が入る。
　「主人の池賢二が亡くなりました・・・」
　彼は議員となり、そして『議長』まで上りつめたそうだ。

　「池君、61年間の人生、ご苦労さんでした。池賢二最高！
この団十郎も君に負けないようガンバルよー」

　それでは最後に私が還暦記念に作った歌『晩秋・日本海』を御試聴下さい。

２０１５・・６・４（木）　曇り　のち晴れ
　若い時に思った。
「人生で１番大切なモノはお金。２番目に大切なモノは健康」
しかし老人になってみて思う。
「１番大切なモノは健康。その次にお金」

　さて私の大事な大事な年下の親友２人が続けて自殺で亡くなった。
信じられないのはその２人ともお金には少しも困っていない。
それと、２人とも元気で陽気な性格だったし、誰よりも健康そのものだった。

　以前、自殺の話をA君としたとき、
「俺は間違っても自殺なんかしないがら・・・」って言っていたくせに、
自殺と言う結末である。
　お金もあった。健康もあった。
しかしウツと言う病魔は瞬間にして健康な人にも容赦なく襲いかかるみたい。
つまりどんなに健康な人であっても「精神状態」と言うモノは
ガラスのようにモロイものなのかも・・・。

　他人の私からしてみれば自殺に値しない問題なのだが
本人にとっては、判断能力が完全にダウンしてしまうのだろう。
と言う事は、我々にとっても他人事では済まされない事なのかも・・・。

　だから、とにかく言える事は、
そうなったら家族や親友に悩みを正直に打ち明けるように心がけて欲しいものだ。

２０１５・３・２７（金）　晴れ
　私は日本の歴史上の人物で好きなのは２人いる。
１人は『桂小五郎（木戸孝允）』
そしてもう１人は『山岡鉄舟』

　桂小五郎は大久保利通と同レベルの偉大な人物である。
そして人格も真面目であり、明治天皇始め、多くの同志から尊敬されていた。
しかし残念ながら西南戦争最中に亡くなってしまう。
ゆえにイマイチ政治家としての知名度は低い。
でも私にとっては『大河ドラマ』級の人物である。

　それではもう１人の山岡鉄舟だが、
私にとっての山岡鉄舟とは江戸無血開城をやってのけた英雄である。
　ちなみに教科書で教える『無血開城の立役者』とは
西郷隆盛と勝海舟となっている。
しかし、この２人の会談を御膳立てしたのが山岡鉄舟なのだ。
しかも勝海舟より以前に、何千（？）といる敵陣を命がけで亘りぬけ
西郷隆盛本陣を訪ね、無血開城のための条件を話し合ったのである。
だから私からしてみれば『無血開城の２人』とは西郷と鉄舟なのだ。
　それなのに、書家としては有名な山岡鉄舟ではあるが
なぜ明治政府の表舞台には出てこないのか？
　それはこういうことなのだろう。彼の座右の銘、
『命もいらず、名もいらず』

　明治政府ができてからの山岡鉄舟は明治天皇の侍従をした。
そして相撲好きの天皇に対し、手加減せず天皇を投げ飛ばしたと言う
エピソードがある。他の侍従たちは手加減していつも負けていたそうだ。
　そんな訳で鉄舟も私にとっては『大河ドラマ』級の人物である。

　ところで私の尊敬するこの２人に対して、
私がちょっぴり首を傾げる偉人の代表はこの人である。
『伊藤博文』である。
　この方の女好きには明治天皇もそうとう呆れていて、
苦言をていした事もあるそうである。
　そんな訳で、この人物像だけは『大河ドラマ』にはできないかも！？

２０１５・１・１４（水）　晴れ
　スナックに幼馴染みの女性（同じ歳）が飲みに来た。
　彼女の旦那さんは東日本大震災の1ヶ月後に心筋梗塞で亡くなったと言う。
その時、彼女はショックの余り、しばらくは立ち直れなかったそうだ。
そして彼女が語るには
「死なれた直後は悲しみが大きすぎてね。そのショックかどうか知らないけど、
目に映る世の中の全てがモノクロに見えたの・・・」

　そういえば以前、これと同じことを言っていた友人がいた。
この方は現役のお医者さんである。
　「高校生だった時、ウツ状態になった事があってね。
その極限状態の時には世の中の全ての物が白黒に見えましたよ」

　私は若い時は特に厚顔無恥な性格だったので
ウツ状態に１度もなった事がない。
だから白黒の世界は分からない。
ただこう言った話を聞いて感じることは、
『バラ色の人生』と言う言葉のたとえが
なんと素晴らしい表現なのだろう、と・・・。

２０１５・１・１１（日）　晴れ
　習い事の世界では、よく「良いところを褒めてやって育てる」と言うが、
私に言わせれば、所詮このやりかたは「アマチュアレベルの指導法なんだよね」
もしプロを目指すなら、悪いところを的確に指摘してもらわなければいけない。
「己の何処が悪いのか？」、それに気付かなければ成長はありえないからだ。
だからあえて私は言う。
　「師匠を選ぶなら、『褒めて育てる』なんて語っているレベルの師匠は選ぶな！
悪いところを真剣に指導してくれる師匠を選べ！」
　この師匠選びを間違うと一流にはなれない。
　“師匠は支障をきたす”

　カラオケ教室があったとしよう。
　たとえば、そこに通う生徒さんは歌が下手くそだ。
だから先生は生徒の下手なところを指摘して直そうと指導をすると
生徒はすぐに不愉快になり、辞めてしまう。
逆に下手なところを見て見ぬふりをして、とにかく無理して褒めてやる。
そうすると生徒は嬉しくなって教室に通ってくる。
しかしこれでは生徒はいつまで経っても歌が上達する事はない。

　ところで、こんな事でムキになっている私は
絶対にカラオケ教室の先生にはなれないと思う。

２０１４・１１・２１（金）　晴れ
　歌を作る作業で、若い時は作曲の方が難しかった。
しかし最近では作詞の方が難しい。
特にレコーディングが迫っている中での歌作りでは
詞をバタバタと仕上げてしまうようになる。
そしてレコーディングから数日経って、
「あれっ？　たしか、似たような詞があったはずだ・・・」なんて事がある。
時すでに遅し・・・。
よくよく調べれば他人の詞に似たような表現があったり、
自分の詞に同じような表現があったりする。
「今更、録り直しができないじゃない」

　だから私のパソコン（ワード）の中の作詞一欄には
発表されている詞とは部分的に違う、書き直しされている詞が結構ある。

　さて、最近の私の詞に多いテーマは『無常感』である。
なんか詞を書いているとどうしてもそっちの方へストーリーが流れてしまう。
だからあわてて後日書き直したりしている。
でも詞を書き直してもレコーディングをやり直さないかぎり訂正できないので
困っている。

　ところで『無常』とはこういう事。
　この世のものは全て『無』であり、『空（くう）』である。
そして、『儚く、一瞬』である。

　≪２０１３・２・２８≫の日記の所にも次のように書いている。

●色即是空＝この世に見えている（色）物、それらすべては無（空）なのです。

●空即是色＝見えない・存在しないと思っているもの、しかし実は存在するのです。

　これらが私の現在の歌のテーマです。

２０１４・１１・４（火）　晴れ
　日本では安楽死は認められていない。
しかし認められている国はある。
　私の個人的な考えではあるが、認められても良いのではと思っている。
この歳になると本気で考えている。
もし私にそのような問題が起きたときは・・・、と考える時がある。

　25年前も昔の話だが、私の人生の師匠がいた。
そのＤさんは半端でないエネルギッシュな市民運動家だった。
しかし脳卒中を２回もやり、終いには再起不能となって寝たきりとなる。
そしてとうとう家族に迷惑をかけられないとばかりに
自殺を試みるが未遂に終わる。
それを何度か繰り返すようになった。
やがて自殺すらできない自分にいつも涙を流していたと言うし、
唸り散らす事だけが生きている証のような体になったみたい。
私らが面会に言っても会うことを拒むようになる。
とうとう家族も看病に疲れ果ててしまう。
そして数年と言う歳月が流れ、衰弱にて帰らぬ人となった。

　このような状況を見ていた私は、
そのとき初めて安楽死や自殺と言うものをテーマとして
真剣に考えるようになった。

　現在私は奥さんに言っている。
「そのような状態になったら俺に延命治療は要らない」と・・・。

　そこで今日のニュース。
アメリカで実施された安楽死の賛否ですが「あなたはどっち？」。

２０１４・１０・２４（金）　晴れ
　コンサートで花束を頂くのが大嫌いな私。
だから事前に「花束は要らないからね！」と断る。
すると持って来ようと思っていた人たちは呆気にとられて、
不愉快な顔をする。（特に女性が多い）
そして私の事をこんなふうに解釈するみたいだ。
「やっぱりこの男は変人だ」と・・・。

　そんな時、いつも私は思う。
人は私の発言だけを聞いて、その心理を読む人は少ない。

　花束を頂いた時の私の審理はこうである。
「私の為にお金を遣わせてしまった事への申し訳なさ・・・」
　たぶんお金に困っていない人にとっては娯楽費や交際費なのかもしれない。
しかしこの私は生まれてからこの歳まで贅沢とまったく縁がなかった。
今でもギリギリの生活をしている。（多くの芸術家の生活なんてこんなもの）
そんな私は「花束に1万円（？）もお金を遣って勿体無いじゃない」
とすぐに感じてしまうのだ。
花束を贈られて喜ぶのは花屋さんだけである。貰った私は喜びませんので
そこのところ、どうかご理解下さい。

　私が「団十郎に花束は不要！」と言う原因はもう1つある。
私は演歌歌手ではない。フォーク系歌手である。
フォークシンガーと言えば昔から
メッセージソングや弱者の目線、反体制的な考え、
がどうしても基本になる。
だからステージでは贈り物や花束のようなものとはまったく縁がなかった。
そしてフォークシンガーのステージ衣装はどんなものだったか？
スリッパを履いてジーンズ・Tシャツ姿であった。
だからギンギラギンのアイドル系や演歌系とは違い
この私には花束なんて似合わない。
この考えは時代遅れの私にとって、今でも譲れない思想なのだ。
だから皆さん「絶対に団十郎に花束は贈らないで下さい」
しかしどうしても花束を贈りたいと思っている人がいるのなら、
こうして下さい。「お金で下さい」
私はそのお金をボランティア団体に寄付しますから・・・。

　【追伸】
　演歌系・アイドル系の歌手には遠慮なく花束を贈ってやって下さい。
あの方たちには花束がとても似合います。

２０１４・１０・７（火）　晴れ
　信じられない事に、人格者の芸能人、あの
武田鉄矢氏が20年に亘るウツ状態だったと言うではないか。

　この私にはウツの経験が無い。
しかし1976年、1年間だけいた芸能界のとき、
急激に売れた私は連日の出演したくない
テレビ（ドラマを含む）の出演依頼に悩まされ
毎日が苦しかった。
テレビを拒んだ原因は何か？
当時の私は極端な恥ずかしがり屋だった。
（信じられないでしょうが本当なんです。
ラジオは座ったままのフリートークなので大丈夫なのだが
顔が映り演技も要求されるテレビドラマ等は今でも恥ずかしい）
　断っても断っても来るテレビの仕事に悩みだすと
なぜか頭がガンガンと痛くなるのであった。
このとき思ったのは「この痛みは引退すれば治るものだ」と。
そして1年で引退をしたら、それまでの頭痛はピタリと止んだ。
だから医者には一度も行かず自然と治すことができた。

　さて、現在の私は2か月後に行なわれる
久々のコンサートの事で頭がいっぱい。
なにせたった一人で動き回っているのだ。
この心労は気の弱い人ならパンクしているかもしれないと思う。
でも気の強い私としては
「あと2か月頑張ればイズレ解放されるんだから、とにかく頑張ろう」
と言い聞かせている。
この辛い日がやがて思い出になるだろうから、
今は思い出作りに精を出すとしよう。
このように考えるとなぜか苦しみも楽しく思えてくるから不思議だ。
　我が尊敬するスーパースターの武田鉄矢氏だって
悩みはあるのだ。

　さて今日もチケット売りに走り回ろう。

２０１４・１０・６（月）　雨（台風18号）
　11月30日の行うコンサートの準備の一切合切は全て私が一人でやっている。
普通なら「組織で活動する」って言うのが一般的イベントのやり方だと思う。
そうすればチケットの販売も楽に売れる。
なのに私の場合はいつもたった一人でやる。
その結果、客の動員に一苦労する。
はたして今回は何人のお客さんが来てくれるだろう？
現在のところ150人くらいは見通しがついたと思う・・・。
少なくともあと100人は上乗せしたいところだ。
　そんな事を考えながらDVD『追想歌』を聴いていたら、
なぜか涙がひとりでに流れてきた。「この歌、名曲だー」
（ちょっぴりオセンチな団十郎なの）

２０１４・９・６（土）　晴れ
　誰にだっていろんな夢があるはず・・・。
しかし現実には1つの仕事をイヤイヤ言いながらも守り通して定年を迎える。
そして、その真面目さが表彰される。

　それに対して私の場合は20歳の頃から次々と夢が湧いてきた。
自動車会社を経営してみたい。
次にはシンガーソングライターになりたい。
次はスナックを経営してみたい。
次は陶芸家になりたい。
次は政治家になりたい。
次は画家になりたい。
　その度に不可能と言われながらも夢に向かってチャレンジした。
そして結果、夢が叶ったもの、叶わなかったもの、それぞれである。

　なぜ私は職業を１つにシボラナカッタのか？
答えは簡単である。「人生は1回しかないからだ」
たった１回の人生で６つの本業をこなすには
最低でも5つは職業を変えなけれがならない。
もし人生が６回あったのなら、職業を変える必要はないのだが・・・。

　しかし今になって思う。私は１度の人生で沢山の本業を経験した。
それらは、全て無駄になってはいない。
団十郎と言う１個の人間のハートの中に「人格・美学」となって蓄積されている。
だから、66才になりリタイヤ世代の仲間入りした今であっても
その経験が社会の何かの役にたてるはずと信じている。

２０１４・８・２６（火）　雨
　私は現在スナックを経営しているが
先日、友人にこう言った。
　「このスナックを長くはできないと思う。66才過ぎると、深夜の通勤が大変だよ」
そしたら友人からこう言われた。
「あんた、仕事飽きやすいんじゃない」
　その言葉に私は反論しなかった。説明するのが面倒くさかったのと
口論になるのが嫌だったからだ。

　私はこれまで確かに多くの仕事を変えて生きてきた。
たぶん友人はこのことを指して「あきやすい性格」と言ったのだろう。
そして貴方も友人のこの言葉を聞けばたぶん友人に味方するかもしれない。

　そこで私はこの場を借りで言い訳をしよう。
「団十郎は誰よりも辛抱強い人間である」と。
　私は33歳の時から陶芸の仕事を34年間もやって来た。
これがもし貴方だったら34年間もやってこれただろうか？
たぶん３年も続かないでしょうね。
なぜなら貧乏生活に34年も耐えられないはずだ。
だから、多くの人達は安定した職業のサラリーマンになっているのだと思う！？。

　芸術を職業にするってことは貧乏生活に耐えるってことなのだ。
（ほんの一部の芸術家を除く）
　私は自慢じゃないがこれまで贅沢なんて一度もやったことがない。
そして生きがいのためならばと貧乏生活にも耐えて生きてきた。
逆に金が稼げる職業に就くチャンスだってあった。

　“芸術で飯を食うのは大変だ”ってことくらい誰でも知っているはず。
そういった大変な仕事を私は34年間も一途に継続してやって来た。
普通の会社なら34年も勤続すれば表彰だってされるはず・・・。
そんな私が「飽きやすい人間である訳がない」

２０１４・８・２１（木）　晴れ　のち曇り
　日本人にはギャンブル依存症の人が多いらしい。
ところが私はそういったギャンブルにハマルなんてことはない。
物の試しにやったことはあるが
そのような行動で「時間を無駄に潰すのが勿体無い」と考える性格なのだ。
私は同時に酒やタバコを、生まれてこのかたいたずらさえしたことがない。
この事を言うと誰も信じず
「そんなことは絶対にありえない」とまくしたてる人がいるから困ったものだ。
それをもし嘘だと言うのなら聞いてみるがいい、
私の親や兄や姉や妻や子供や幼友達に・・・。噂すら無いだろう。
そして、その話をやっと信じてくれた人は次にこう言い出す。
「それじゃー、お金貯まってショウガナイんじゃないの？」

　【次回へ続く】
　

２０１４・５・８（木）　晴れ
　テレビでやっていたスター・ヒストリー番組、
『島倉千代子物語』『江利チエミ物語』。
それらを見ていて私は思った、二人に共通する性格と行動。

　二人は少女時代に大スターとなったため一般人としての社会経験がまったくない。
そのため、金目当てで近寄って来たペテン師をスッカリ信じきり財布を預ける。
結果、巨額の借金を背負わされてしまうのであった。

　要するに、人生に必要なことは「貧乏経験」なんてことではなく、
「世の中、真の善人なんてそんなに多くない」ってことを学ぶこと。
特に、お金に関しては「人は下心を持って近づいて来るものだ」と言うこと。

　≪団十郎の金言≫
　人は、善人か悪人かの2種類ではない。
善人と悪人の２つの性格を一人で備えているのである。

２０１４・３・３０（日）　雨
　映画『ディア・ブラザー』（米・2010年）を観た。
冤罪で終身刑を受けた兄を救うため妹は弁護士となって戦うと言う実話である。

　ところで先日、日本では袴田巌死刑囚が釈放された。
この事件を思うとき、
「冤罪を創作した警察官ってどんな性格の人間なんだろう？」
ってどうしても考えてしまう。
そしてウキペディアで調べてみたらあったんですよ。
　こんな人物達だったんですね。

　私は昔から冤罪に強い関心を持っている。
そして調べていて分かったのは
「あなたの県の中にも冤罪と思われる疑わしき事件は存在する」と言う事だ。
　皆さんに「冤罪を無くすために今すぐ行動しろ」とは言いません。
けど「冤罪って身近にあって、苦しんでいる人達が沢山いる」
って事だけは覚えておいて下さい。

２０１４・３・２０（木）　雨　のち雪
　小･中学校時代の同級生が当時の私の性格を語る事がある。
しかしそれがとんでもない的外れな言い方をする同級生がいるから
不思議・・・。
　「団十郎君はおとなしい性格だったよ」なんてね。

　そんな的外れな言い方をする同級生ってどんな人？
答えは簡単！　
　「クラスが一緒になったことのない同級生」
　「まったく会話をしたことのない女性の同級生」

　以上の事でも分かるように、
他人なんてものは観察しているようでほとんど観察していないのである。

　逆に女性でも席がすぐ近くだったりした同級生はこう答える。
　「団十郎はヤンチャな性格だったよ」
　「団十郎はふざけてばっかりいたよ」

　つまり私の性格を誰から聞いたかで
私のイメージが逆転してしまうから可笑しい。

　突然、たとえ話で変だが、殺人事件があったとする。
テレビのニュースで犯人の友人や近所の住人が
犯人の普段の性格を語る。
　「真面目そうな性格でしたよ」
　「おとなしい人に見えました」
　「まさかあの人が・・・」なんて言う。
まったく的外れである。
つまり世間の目なんて言うものはこの程度しか見えていないし、
間違った見方をしている場合も結構あるものだ。

　と言う事で、たとえ身近な同士であっても、
相手の心の底までは読めないものだ、と言いたい。
だから世間の噂や評価なんてものを100％信じてしまうと大変なことになる。

　さて、
私のパートナーでさえ、私の心中を読みきれないでいる時がある。
当然私だって、己が考えていることのすべてを
話して聞かせている訳ではない。

なのに私が死んだ時、私の人格を語るのはパートナーや子供や親友だ。
　そこで皆さんにお願い。
団十郎を語る場合、できるだけ真実に沿って語って欲しい・・・。
かと言って、それを聞いた人はその話を100％信じてはいけません。
なにせ私は未だに考えていることのすべてを公開していないのだから。
それは隠したくて隠しているのではない。
「死ぬまで秘密にしなくていけないもの」って誰にだって多々あるだろう。

　●“友人と言えども、知っているのは半分程度”

　（以上、今日の話は支離滅裂）

２０１４・２・９（日）　曇り　ときどき晴れ
　私が子供の頃、父親代わりの兄貴（２０歳上）に私が徹底的に怒られると
母ちゃんが一緒になって謝ってくれた。
そうしてもらう事によって、恐怖でおびえる私は救われた。

　やがて私は父親となり、
３人の息子への子育ては厳しかった。
息子が悪いときはしっかりと怒った。
でもそんなときは奥さんが仲に入って謝ってくれて一件落着と言う筋書き・・・。
ところが結果は映画のようにはいかなかった。
つまり奥さんが止めには入らなかったのだ。
これには私もまったくの想定外。
奥さんにしてみれば、私に逆らってはいけないものだと思っていたようだ。
私としては父親は怒る役、母親はかばう役、という役割分担をしたかった。
（事前に打ち合わせするべきだったと反省）
　そんなこんなで何がなんだか分からず
無我夢中のうちにかたくなな子育てが終わってしまった。
そして、今にして思えば私のような子育ては
大きな間違いだらけだったと心から深く反省している。

　ところで、映画『武士の家計簿』（2010年・日本）を観た。
　息子を厳しく育てる父親。それに戸惑いながらも見守る母親。
そんな父親に多少の反感を持ちながらも
とどのつまりは父親と同じ生き方をしている息子なのであった。

　なんかストーリーを過ぎ去りし自分の子育てに置き換えてしまい、
胸が痛かったのと同時に、つい涙がこぼれてしまった。

２０１４・２・７（金）　晴れ　のち曇り
　【有名税の話、その１】

　タレントをやっているとたまに突然こういった電話やEメールが来る。
　「友人の○○さんは団十郎さんの大ファンです。その彼が現在病気なので
団十郎さんから励ましてやって下さい。凄く喜ぶと思いますので・・・」
　それで先日、同様のメールが届いた。
ところがその病気とは『そううつ病』だと言う。
　このような病人の場合、もしあなたがタレントならどう対処しますか？
答えは、「病人とは絶対に連絡を取っては駄目なのです」
精神病の場合、素人の我々が相手をして解決できるほど簡単な問題ではない。
それどころかかえって興奮させ、ハイになりかねないのだ。

　そういえば２０年くらい前の事だった。あるお母さんからこんな電話が来た。
　「初めまして。娘が中学生の頃、団十郎さんのDJを聴いて育ちました。
その娘が今病気で社会復帰できなくて困っています。
それで今、娘と電話代わりますので励ましてやって下さい」と言われ、電話で喋る。
するとなんとその娘さんは『そううつ病（ノイローゼ）』だった。
それで彼女は私と喋った事に興奮し、それから毎日電話をよこすようになり、
連日意味の無い会話に付き合わされるようになってしまう。
　こういった病気の人たちは喋りだすと３０分でも１時間でも平気で
一人で喋っている。
１０日間もそんな電話が続くと、さすがの私も
電話のベルがなるたびにおびえるようになった。（親切心にも限界がある）
それでお母さんに
「私はこれ以上付き合いきれないので、もう電話をよこさないように説得して下さい」
とお願いをして、理解してもらい解決した。

　私はこれまで何度もこのようなノイローゼの人達から
電話を受け応対させられた。
しかし私の激励でノイローゼが治ったと言う話は聞いたことがない。

　（『有名税』と言う言葉がある。これもその一つである）

２０１４・１・２５（土）　曇り　ときどき晴れ
　【前回の続き】

　前回は目が見えづらくなった人の話だったが
今回は難聴になった人の話。

　ほとんどの人は高齢と共に耳がだんだんと遠くなって行く。
そうなると会話をしている目の前の相手の言葉さえ分からなくなってしまう。
　判りづらい人の声の特徴だが、
単純に言えば「声の低い人。それと低音の男性も」
だから声の大きい人との会話は大いに助かるのだ。
　たとえば、声の小さい人に対して
「すみません。私は耳が遠いので大きい声で喋って下さい」とお願いをしたとする。
しかしその言葉に対して、すぐに大きい声で対応してくれる人なんて
滅多にいない。だから２度･３度とお願いをする。しかし依然として
声の高さは変わらない。そうなるとこちらもあきらめてしまい、
聴こえた振りをして適当にうなずくしか方法が無い。

　あと、こんな場合も非常に困る。
声の低い人や早口の人から電話が来たときだ。
私の友人で２人だけどうしても電話の声が小さくて聴き取れない男性がいる。だから
「もっと大きい声で喋って・・・」とお願いしてもさっぱり大きい声で喋ってはくれない。
だから最近はその彼らから電話が入ると
即私の奥さんに電話を渡して話を聴いてもらう事にしている。
そんな訳で、もし私の携帯に電話をして、その携帯に奥さんが出たときは
もしかすると『貴方の声が聴きづらくて団十郎は困っているのだ』
と解釈した方が良いかもしれない！？

　≪高齢による難聴の特徴≫
●電話の声は聴こえているけど低すぎるか、もしくは
　鮮明でなくコモって聴こえている。

　≪電話の声が聴きづらい人の特徴≫
●声が小さい人
●声が低音の人
●声が大きくて早口な人

　さて昨今では『バリアフリー』と言う言葉が定着した。
しかしその対策と言えば
『目の見えない人』「耳の聞こえない人』『体の不自由な人』用である。
これはこれでまったく異論が無い。
　でも最近、私はこんな事を感じている。
今回私が書き連ねたような、
見た目ではなかなか気付かない障害への気配り対策である。

●耳が遠い人へは大きい声でゆっくりと喋る。
●小さい文字が読みづらい人への気配りとして
　名刺などは大きい文字を使用する。

　こういったことは行政の問題でもなんでもない。
１人１人が高齢者の身になって考え実行すれば、いとも簡単にできる
『金の掛からないバリアﾌフリー』なのだ。

２０１４・１・２３（木）　晴れ
　名刺をもらって見たら、文字がとんでもなく小さすぎて読みづらい。
なんてことがあるよね。
そのような名刺の作者っていうのはなぜ小さい文字にするのだろう。
たぶん小さい文字のほうがお洒落だと思っているのかも・・・。
それともう1つ、作者本人が読めるので世の中すべての人が読めるだろう。
と勝手に思っているのかも・・・。

　人間、歳取れば多くの人が老眼になる。
そうなれば字を読むのに虫眼鏡も必要になる。
そのような人の事を考えれば、
それなりに大きな文字で印刷した名刺を配るのもイタワリだと思う。

　【次回に続く】

２０１４・１・９（木）　晴れ　のち曇り
　関西の毒舌天才タレントの『やしきたかじん氏』が６４歳で亡くなる。
（彼の歯に衣を着せないトークが非常に面白かった）

　この人間、破天荒という言葉がピッタリの人物である。
そしてこういった人物を育てたのは正に大阪であるし、
大阪でなければ育たなかっただろう。
その理由として、大阪人は『許容範囲が広い』。
だからそんな訳で
横山ノックや横山やすし等と言った極端な人まで育ってくる。

　もし、やしきたかじんが東京や宮城県出身だったとする。
そしてデビューが東京だったのなら、たぶん彼は
デビューと同時にマスコミに叩かれ早々に潰されていただろう。
そんな意味で大阪には『可能性がいっぱい！　大阪に乾杯！』

２０１３・８・１０（土）　晴れ
　今日は名取市西増田地区町内会の夏祭りにゲスト出演した。
　
　ところで、団十郎の故郷、名取市でイベントがあったりすると、
お客さんが楽屋に入って来て私の顔を発見すると、
興奮し突然私に向かって、
　「俺だ！俺だ！俺だ！　なんだ忘れだのがワ？」
　「誰でしたっけ？」
　「何、分がんねぇのが？」
　「だから、誰でしたっけ？」
　「なんだ、おめぇ！　俺ば忘れだのが？」
　「だから、誰だったっけ？」
　「オメェ、有名人ぬなるど、友達も分がんなぐなるのが？」

　こういうパターンがしょっちゅうなんですよ。
疲れるんですね。
それで「最後に会ったのは何年前なの？」
　「んだな、５５年前だワ」だって。
と言う事は私は１０歳、相手は８歳だったって事になる。
　８歳のときに分かれて６３歳の顔を突然見せられても
思い出せる訳がないじゃない。
相手は団十郎をときどきテレビ等で見て知っていても
この私は５５年ぶりの貴方を分かる訳がないじゃない。

　とにかく挨拶というものはジェントルマンとしてスムーズに交わしたいものだが、
９９％はこのパターンでのじれったくなる再会だから疲れるというか、恐怖なのだ。
だから是非、数１０年ぶりに会う友人は最初だけは礼儀正しく順序正しく
挨拶をお願い致しますね。
　あと女性の幼馴染みの場合は旧姓を名乗って下さい。
苗字が変わったのを名乗られても分からないのですよ。

２０１３・７・１９（金）　晴れ
　朝起きてすぐに映画『コーラス』（０４年、フランス・スイス・ドイツ）を観た。
凄く良い映画で心が洗われる思いのストーリーとなっている。
内容は、問題児の厚生施設で働く事になった音楽の先生と問題児の話。

　これに少しだけ似た内容の日本映画があった。
石原裕次郎主演の映画『ヤクザ先生』（1960年・日活）。
　この映画を観た当時中学３年生だった団十郎少年は先生という職業にあこがれた。
ところがだ、実際には中学卒業して半年後、夜間高校を中退した。
つまり憧れの対象は先生ではなく不良になってしまっていた。
　夜間高校を中退してからは毎晩のように
仙台の一番町や中央通りなどの繁華街をぶらつき遊び回っていた。
そんな団十郎に転機が訪れる。
それは当時の日本を揺り動かした社会現象、
ベンチャーズ・ビートルズによる『エレキギターブーム』であった。
そのエレキサウンドに感電してしまった団十郎少年は遊ぶことを止め
真面目に働き始め、早速、ミドリヤデパートから１０ヶ月月賦で
１万８千円のエレキギターを買い、独学でギターを勉強した。
そして友人の中からバンドに関心のある人を募り
エレキバンドを結成するのであった。

　さて今にして思えば冷や汗もんである。
もし私がエレキギターに出会っていなかったとしたら、
どんな青春を過ごしたのだろう。
もしかしたら最悪のシナリオになっていたかも・・・。
　そんな思いで作った歌がある。『追想歌』である。
私はこの歌がとても好きだ。
この歌を私が死んだ時、お通夜と出棺の時に流してもらいたいと願う。
つまりこの歌は『私のレクイエム』として作ったのである。

２０１３・６・２９（土）　曇り
　次の話は自営業者に共通した課題であると私は思う。

　時代と共に消えて行く職業がある。
ゆえにそれを
いち早く察知して対策や切り替えを講じなくてはいけない。
しかし、講じたとしてもそうたやすく成功するとは限らない。
それどころか、そうたやすく代わりのものが見つかるわけが無い。
そうなれば経営者はもがき苦しむ事になる。
でもそんな時はこう考えれば良い。

　どんな優秀な経営者でも『100戦100勝はありえない』と。
たとえば超一流のメーカーであっても
新発売する商品のすべてがヒットするわけじゃない。
だから1度や2度の失敗に驚くことはない。
たとえばこの私だって手がけたビジネスの全部を成功させている訳じゃない。
大事なのは『失敗してもギブアップしない精神を持つことだ』
もし失敗したのなら、いつまでもその商売（商品）にこだわっていないで
次の仕事を探せば良い。
　この世の中にはいろんな職業がある。
だから必死になって探し続ければいつか必ず成功への道に辿り着く。
　「でもね、団十郎にそう言われても私はいつも失敗と言う道にしか辿り着けないの」
と言う人がいたのなら、その人はまだまだ必死になってはいないのである。
この団十郎の場合はどれだけ必死になって自営業の道を生き抜いて来たことか・・・。

　【自営業と言う荒波の中で生き抜くには、
どんな苦しい時にあっても“挫折しない強い精神力”が必要だ】

２０１３・６・３（日）　曇り　夕方近くから晴れ
　私は友人に対して金銭的に負担をかけるのが大嫌いだ。
　以前こんなことがあった。
私のコンサートの会場へ、友人が花屋を通して花束を送って来た事がある。
そのときは返すに返せなくて、仕方なく家に持って帰ったが私としては不愉快だった。
私が演歌歌手なら喜んだかもしれない。
しかし私はメッセージ（反体制）ソングを歌うフォークシンガー。
だからファンにこびたり、贈り物に喜ぶなんて事は大の苦手。
タイプが違うじゃない。私には花束は似合わない。
そこで贈ってくれた友人には今後二度と贈らないようにとお願いをした。

　ところで話は変わるが、今回の私の店『スナック団十郎』の開店にあたり、
私の親友や同級生達には一切案内状を出さなかった。それはなぜかと言うと、
私がオープンするとなると御祝儀などで金銭的に負担をかけてしまうからだ。
そんな訳で開店記念のパーティーなどは一切やらず、勝手にオープンすることにした。
　やがて、そのうち友人達が私のスナックのことを誰かのクチヅテで知り、
「ご祝儀を持たずに飲みに来てくれる」
って言うパターンが私の理想とするところである。

　ところがだ、今日想定外の事が起きてしまった。
一昨日ＨＰにスナックオープンのことを書いたら、それを読んだ四国の友人が
花屋から花束を贈ると言う。
それで私は断固受け取りを拒否した。

　私の店は非常に狭い。
だから花束を飾るスペースが無いのだ。なのに私の友人や奥さんの友人が
花束を贈るつもりでいるなんて事を小耳に挟んでしまった。
　もうこれ以上、花束を飾る場所が無い。（勘弁してくれ～）

　ところで、今日書いたような私の信条は誰にも理解されないだろう。
しかし、理解されようとされまいと、これが私の生き様。
誰に何と言われようと、また変人と言われようともかまわない。
もうこの歳になったら死ぬまでこの性格を貫くしかないのだ。

　とにかく、このＨＰを読んだ人は「何の行動もしないでほしい」。
贈り物などをされてしまうと、
今後新しい事業等を始めるような時、ＨＰ上でお知らせができなくなるじゃない。
　"私は贈り物を貰うのは大嫌い”
だけどスナックに飲みに来てくれるのは大歓迎ですよ。
逆に飲みに来てもらわないと
「商売あがったり！　だから是非お越しやす」
（なぜかちょっぴり京都人になってしまった団十郎なの）

２０１３・５・１１（木）　曇り　のち小雨
　私と同じ歳（６５歳）の元・国会議員『今野東氏』の訃報を知った時の事、
私はこんな事を考えた。
　６５年という人生経験の中で学んだ仕事や既成概念を
一度振り出しに戻してみようと思った。
そして、『残されたわずかな人生、何をやって生きて行くか？』を考えた。

　多分この文を読んだ方は『わずかな人生』の部分に
引っ掛かりを覚えたことだろう。
でもこれは実際に『わずか』なのである。
何もしないで趣味だけを追いかけて行く老後なら
あと１５年も楽しめるのだろうけれど、
本業となると５年（７０歳）程度だろう。
なぜなら、私と同級のサラリーマン諸君は
既にリタイヤ組となっているのだから・・・。
そこで私が「あと５年」と考えても何の不思議もない。

　私が６０歳を迎えたときは
「なんのなんの、健康そのもの、まだまだ元気！」と息巻いたものだ。
しかし６５歳を迎えたときには
身体のあちこちが不自由になったのと痛いのとで
「結構ガタが来てるな」と実感した。
つまり、「６０歳と６５歳では体力がまったく違う」と言う事に気付いた。
だからこそ私は、
「あと最低５年、やりたいことを本気でやってみよう」と考えた次第。

　そんな訳で、今後何をやるのかという計画は、
今しばらく内緒にしておこう。

２０１３・４・２４（水）　曇り　のち雨
　宮城県選出の元国会議員の今野東（あずま）氏が
今日の未明に亡くなったと言う。
このニュースには、ビックリして私は驚きの声を発してしまった。

　彼は６５歳で私と同じ歳である。
　彼は大学を卒業後、フリーアナウンサーになり、
ヤマハ・ポピュラー・ソング・コンテストの
宮城県大会＆東北大会の司会をやった。
その大会に出演した私は彼と知り合い、そして友人となった。

　とにかく、人生、明日はどうなるか分からない。
だから悔いの無いように１日１日を大事に生きなければ・・・。

　そんな訳で、この私は新たなチャレンジに向かって
１日も早く歩まなければと決心をした次第である。

　《次回に続く》

２０１３・３・２１（木）　晴れ
　コンサートで他の歌手と競演するようなときは
その歌手に負けないようにとムキになってステージに立つ。
　または、ゲストで呼ばれたときも、
これまた主役の歌手に負けないようにと
ムキになってステージに立つ。
　小者（こもの）ほどムキになるものだ。

　やがて私は歳を重ねた。そして気付いたのである。
ゲストで呼ばれたときは
「必要以上に主役を喰っては駄目！」
でないと主役に恥をかかせるし、
次からはゲストで呼んで貰えなくなるだろう。
　これはなにも「ゴマをすれ」という事ではない。　
主役を引き立てるのもゲストの役目だと言いたいだけ。

　歌謡界にこんな逸話がある。
　昔の事。
　美空ひばり歌謡ショーのゲストに呼ばれた
新人コメディアンの大村崑ちゃん。
そのゲストの崑ちゃんが面白すぎて
お客さんは崑ちゃんが登場するたびに腹を抱えて笑い出す。
（主役よりゲストのほうが盛り上がってしまった）
そしたらステージ終了後、
崑ちゃんはひばりさんのママから一言注意があって、
それ以後、ゲスト出演の話はピタリと来なくなったそうだ。
（崑ちゃんの代役は名脇役と言われた堺駿二となった）

　それからしばらくして、
その崑ちゃんはテレビで主役を務めるほどの大スターとなった。

　≪以上、本日は主役とゲスト（脇役）の立場の違いの話でした≫

２０１３・３・４（月）　晴れ
　私が芸名『吉川団十郎』を名乗ったのは１９７４年の事。
もちろん歌舞伎俳優の市川団十郎をもじったものである。
しかしその当時は市川団十郎が１９６５年以降存在していなかったので、
軽い気持ちで付けた。（若気の至り）
そして私は１９７７年に芸能界を引退。

　さて、１９８５年になると、１２代目市川団十郎が襲名をした。
そのことを受け、１２代目に敬意をはらい、
私は芸名を『宮城の団十郎』と変更することにした。
しかし既に私は芸能界を引退していて
ローカルの芸能人・陶芸家となっていた私の名前なんかは、
どう変更しようが問題にはならなかった。
そして今日までズルズルと「吉川団十郎」と呼ばれるままに
活動を続けてきた。

　しかしこの度、１２代目が亡くなったのきっかけにし、
あらためて芸名を『宮城の団十郎』と強調することにする。
とは言うものの地元宮城県内においてはどのように名前を変更しようが
『吉川団十郎』以外の名前では呼んでもらえないと思うので、
宮城では『吉川団十郎』のままで行くしかないと思う・・・。

２０１３・２・２８（木）　晴れ
　歌舞伎俳優、１２代目市川團十郎さんが亡くなってしまった。
（心より御冥福をお祈り致します）

　こういった結果はこの私にとって、とても複雑な心境です。
できれば人間国宝になるまで元気で活躍して欲しかった。

　ところで彼のパソコンから辞世の句が見つかったそうだ。
　『色は空　空は色との　時なき世へ』
　この句は傑作である。仏教の『色即是空・空即是色』から引用したものだ。

　吉川団十郎的解釈だが、
　色即是空＝この世に見えている（色）物、それらすべては無（空）なのです。
　空即是色＝見えない・存在しないと思っているもの、しかし実は存在するのです。

２０１３・２・２０（水）　晴れ　のち雪
　インターネットの無かった時代は好き勝手なことが言えた。
しかし現代ではヘタなことが言えない。
喋ったことがすぐにインターネットのネタにされてしまう。

　私は私のファンだと言う人には簡単に
「遊びに来たら・・・。ついでに泊まって言ったら・・・」と言っていた。
（現在は「泊まっていったら」とは言わないようにしている。
歳取ったら接待が面倒になったのと２日がかりの接待は大変疲れる）

　さて、遊びに来たり、泊まって行く人には当然芸能界の質問をされれば
エピソードなどを色々と聞かせるときがある。
するとなんと、その話をインターネットにチャッカリと掲載するではないか。
さすがに、こういったことを無断で掲載されると困るのだ。
たとえ喋った話でもだ。
なぜなら『裏話・ここだけの話』だからである。
もしどうしても会話を掲載する、って言うのなら
会話の前の段階で言ってもらわないとね。
そうすればこちらだって、
一切芸能界の話はしないし、ツマラナイ話しかしないし、本音も言わない。
当然私の口数も少なくなるだろう。
そうなればせっかく遊びに来てもらっても面白くないと思うのだが・・・。

　たとえばどんな職業にも裏話はある。
それを酒を呑みながら、お茶を飲みながら
「ここだけの話、内緒の話・プライベートな話」として喋った会話をチャッカリと
実名でインターネットに書かれたんでは誰だって困るはず。

　いずれにしてもこうインターネットが普及してしまうと、
気心のしれない人と会話する場合、「油断は禁物」ってところですね。
でもこの私の場合は、ついサービス精神が旺盛なもので・・・。困ったものだ。
（しょっちゅう反省してるんです）

２０１３・２・４（月）　曇り　のち雪
　私は５３才のときから、よくこんな事を周囲に言っていた。
　「俺は還暦過ぎたら、陶芸の仕事を辞めて、
中国へ１年間留学し、水墨画の勉強をするんだ」ってね。

　ところがだ。５８歳くらいから徐々に不景気のシワ寄せが訪れた。
挙句の果てに６３歳で東日本大震災・・・。
こうなると東北地方では芸術関係の仕事は危機的状況！
「中国へ水墨画の勉強に行く」なんて話は、永遠に無理で
今では夢物語となってしまった。

　そんな訳で、現在は自宅で、それも独学で絵の勉強をしている。
そして毎日、一生懸命絵を描けば描くほどその絵は溜まってゆく。
だからその絵をインターネット・オークションで売り始めてみた。
そしたら当初は団十郎のファンが買ってくれた。
でもね、でもね、「それでは駄目なのよ～」。
　団十郎をまったく知らない人達に売れないと本物じゃないし、
やがては行き詰まる。
んだって団十郎のファンは、数に限りがあるんだもの。
（こんな事、俺に言わせないで！）

　それでだ、オークションに出して最初のうちは売れた。
知り合いが買ってくれたから・・・。
でもすぐ売れなくなってしまったので１週間くらいして出展を中止した。

　ある日、バカボンのパパから電話が来た。
　「団十郎さん、その後、オークションの絵、売れてますか？」だって。
　オラは返事しなかったよ。（そういう聞き方って、嫌いだな僕）

　さて、それから２週間後、気まぐれでまた出展し放ったらかしにしておいた。
するとどうでしょう。
なぜか急に売れ出したではあ～りませんか。
それも私の作品だって知らないで落札してくれてる方々なの。
そしてなぜか、売れる絵が同じ物なのだ。
『ふくろう』　『カエル』　『カワセミ』の絵である。

　それで分かった。たぶん、
買ってくれてる方々の多くは『グッズコレクター』なのかも・・・。
だからたとえば、『ふくろうコレクター』の方が検索するときは
『ふくろう　絵』で検索するのだろう！？

　なんにしても私を歌手の団十郎とは知らずに落札してくれていることに
感激している団十郎なのである。
　３日前に『カワセミの絵』を落札してくれた方なんかは落札した後に、
絵の作家が『ダンダン・ドゥビ・ドゥバの団十郎だ』って気付き、
とても感激して直接電話をよこしてくれた。
これには私も感激！

　またある人は１人で９枚も落札してくれた。
そこで調子に乗った私は、現在沢山の絵を出展している。

　とにもかくにも、この勢いはいつまで続くのか？
　やがて、また売れ行きがストップしてしまうだろう。
その頃にまたバカボンのパパから電話が来たりしたらイヤだな。
そのときは面倒だから電話に出ないとしよう。

２０１３・１・２８（月）　晴れ
　今度出演するNHKコンサートの出演を私は喜んでいる。
なにせテレビで本格的に歌うのはたぶん20年ぶりくらいだろう。
しかし嬉しいと同時に大きな不安も抱えている。
と言うのは歌うときの演奏（バック）は三原綱木とニューブリードなのだ。
誠にありがたい事なのだが、
正直言って私はこれまでオーケストラをバックにして1度も歌を
歌ったことがないのである。
信じられないだろうが、64年の人生の中で1度もなかった。
だから本番で歌が合うのかどうかとても心配だ。
もし、演奏に私の歌が合わなかったら、これは一大事！
もう二度と歌番組からは出演依頼が来なくなるだろう！
でも出演依頼が来なくなるのはこの年齢になれば対した問題ではない。
一番問題なのは私を推薦してくれたプロデューサーの顔に泥を塗る事。
そういう結末だけにはなりたくない。そう考えると凄いプレッシャーである。

　更に、心配事は沢山ある。
でもそれを書いてしまうと言い訳がましいから止めておく。
書くとしたらコンサートで問題なく歌えた後にしよう。

　とにかく、ここ毎日、背水の陣で歌の練習に励んでいる。
皆さんも今回のテレビ出演が
団十郎の最後の歌の発表の場にならないようにと
大いに期待して観ていて下さい。
（今回、俺のコーラスにはティップスついてくれる。だから大丈夫でしょう）

２０１３・１・２７（日）　晴れ
　私は16歳のとき、
とんでもなく不器用なこの私でも努力さえすれば
「あれもできるようになる。これもできるようになる」
と可能性が無限なことに気付きガムシャラに努力を始めた。
それで、知人の中にいたこんな人、『無気力なタイプとか、
限界を早々と宣言してあきらめてしまうタイプの人』を嫌った。
とにかく強気一本やりの団十郎だった。

　しかしそんな私にも老化と共に押し寄せる限界と退化がやってきた。
その衰えの速さに対する恐怖を感じながら毎日を過ごしている。
　私は馬鹿正直だから、
限界が来ていることをできるだけ隠さずに公言している。
すると世間は「言い訳がましい」とか「弱気だ」と解釈する。
しかし精神論だけでは肉体の衰えをカバーできるものではない。

　世間は面白いもので、若くして大きな夢を口にすれば「うぬぼれ者」と言い。
老いて限界を語れば「根性無し」と言う。
私としてはその時々の心境を正直に発言しているだけの事。
「この私に駆け引きは無い」

　そこで学んだ。世間との会話とは
『若くしては謙遜！　老いては「まだ若い」と見栄を張る』
それができれば世間は
「この人は人生を真面目に生きている人」と評価してくれるだろう。
しかしこの私の場合は世間とは逆で
『若くしては巨大な夢を語れ。老いては去り行く花道の準備を』である。
　花道の準備というものは早めに始めるほうが良いと思いませんか？
元気を失い死ぬ直前になってからでは準備はできないのだ。
決して弱気で言っているのではない。
あなたやこの私が80歳まで元気に生きれると言う保障は無いからなのだ。
そこでだ。まだ少しだけエネルギーが残っている今の内に
ラストスパートを切らなければと思う・・・。

　それで、私が言っている花道の美学とはこういうことだ。
『老いたとは言え、もうひと花咲かせ、
その花道を胸を張り消え去って行く』である。
だから、これは弱気な人間にできることではない。
もし、この私がそのように花道を歩き消え去ることができたとしたら、
私の一生はこの上ない幸運な一生だったと
世の中すべてに感謝しながら目を閉じるだろう。
　でも現在のこの私の能力からして、ひと花咲かせることは皆無に等しい。
これは謙遜でもなく正直な答えである。
　とは言うものの、私は
ほとんど枯渇してしまった知恵を、ギュッ・ギュッと振り絞ってでも
何かやらかして行かねばと頑張っている今日この頃である。

　医学会では、65歳から高齢者と呼ぶらしい。
だとすれば、私はあと1ヶ月ちょっとで高齢者となってしまう。

●あくせく生きようか　のんびり生きようか
　　人はそれぞれ　悩んで生きる
　　　終わりなき世の　短い命
　　　　試行錯誤　試行錯誤
　　　　　迷い続けて　青息吐息

２０１３・１・１２（土）　晴れ
　私が陶芸の仕事を始めたのは33才の時。
まったくの素人で、『陶芸入門』の本を３冊だけ買って読んで、
それで始めたもんだから、
世間からは「芸能人だから考えが甘い・・・」などとささやかれた。
　私はそれが悔しくて、寝る間を惜しみ連日、
１日最低１６時間も仕事に集中して働いた。
そして私は茶の間に張り紙をベタベタと貼り付けた。
張り紙には私の考えた強烈な詩や標語（哲学）を書き殴った。
たとえば、

　●出る杭は打だれるって言うげんと
　　　　打だれで引っこむくらいだったら最初っから出ねずば！
　　波、風、立でんなって言うげんと
　　　波、風、立でねげ船は進まねずば！

　●行動は一流　口動は二流

　●やる気のある人間は完璧な方法を時間をかけて考える
　　　やる気のない人間は完璧な言い訳を時間をかけて考える

　●どうすれば僕も　空を飛べるようになれるんだろう
　　たぶん君と同じく　風に身体を預ければいいのかもしれない
　　でも僕はもう少し　風に逆らって生きていたい

　●可能なことを成功させてもあたりまえ
　　だから不可能な話が大好きだ

　●親・兄弟、すべてライバル

　●師匠は支障を来たす

　●変わり者がすべてのものを生み
　　　すべての歴史を生み出してきた

等々、所狭しと部屋中に貼り付けた。

　たぶんその当時、我が家に訪問したお客さんや友人や身内は
口には出さぬが張り紙を見てビックリしたことだろう。
こんなふうに「団十郎は頭がおかしくなった」と・・・。

　ところで先日、テレビを見ていたら、
貴乃花親方の入門当時（貴花田）の部屋の映像を映していた。
そしたら貴花田も部屋中に何枚もの
目標や誓い事を書いた張り紙をしていた。

　（考える事は皆同じ・・・）

　さて、先日の事、
親友が最近の私の詩を見てこう言った。
　「団十郎さんの最近の詩は団十郎さんらしくなくなったね」だって。

　（ちょっぴり　丸くなった団十郎なの）

２０１２・７・２（月）ＡＭ５：００まで雨　その後は曇り
　≪差別の話、その２≫
　テレビＣＭで一番嫌いなのがソフトバンクのＣＭだった。
　なぜ、白犬の旦那とアジア系（黄色）の奥さんとの間に生まれた息子が
アフリカ系なんだ。こんな馬鹿げたＣＭを作って何が楽しいんだ！
そんなふうに思った瞬間からどうしても好きになれなかった。

　ところがあるとき、ふと思った。
もしかしてこれは人種とか民族への差別・偏見に対して、
孫正義さんからの意味深いメッセージなのかもしれない。
「万物は皆ファミリーです」って言いたいのかも・・・。

　そう気付いた瞬間からあのＣＭが嫌いでは無くなった。

２０１２・６・３０（土）　晴れ
　団十郎語録で誤解されやすい言葉シリーズ。
　
●オラは「蛇が大嫌い！」

　するとみんながらこんなふうに言われんの

　「詩人だったら万物を愛さなくてはダメでしょう！」ってね

　んでも、オラはやっぱり「醜いものは大嫌い！」

　昔の事、この詩に蛇の絵を書いた色紙を１枚だけ売った事がある。
売ったあとになって「もしかしてこの詩はマズイんではないだろうか？」と思い、
それ以後、描いていない。
　どのようにマズイのかと言うと、きっとこの詩を読んだ人全員が
この言葉は「団十郎の本心だ」と思うのでは・・・。
　私の本音としては自虐的に書いているだけで、
狙いとしては、詩の中の『オラ』と言う部分を
貴方の名前に置き換えて読んでもらいたいのだ。
でも誰も置き換えては読まないだろうね。

　蛇という動物は人間にとって何も悪い事はしない。
でも人間は見た目や思い込みで好き嫌いの判断をしてしまう。

　それと、人間を『蛇』に置き換えただけで本当は人間社会の
あらゆる差別を書いただけ。それも自虐的に・・・。
（自虐的に書かないと、説教がましくなるので・・・）

　この詩の意味を確実に理解できるテレビ番組がある。
和田アキコの『ビューティー・コロシアム』だ。
　美人で無いために誰からも友達になってもらえず
世間から気持ち悪るがられる女性達の物語である。

　なんにしてもこの詩は私の駄作であった。
既に売ってしまったこの絵を買い戻したい気持ちでいっぱいだ。
でも私の知らないカップルが買っていった。

２０１２・４・９（月）　晴れ
　団十郎語録で誤解されやすい言葉シリーズ。

●無心より野心　無欲よりドン欲

●無心より夢心　

　例えば、テレビ番組が陶芸家の仕事場を訪問し、ロクロをひくシーンを
撮影するとしよう。するとロクロをひいている姿をレポーターが
実況するときのお決まりの台詞はこうだ。
　「先生は無心になってロクロをひいています」ってね。

　私はこの言葉に対し、反対の考えをもっている。
と言うのは、無心でロクロをひく人なんてどこにもいないと思う。
　心を無にしてロクロをひいたら、ろくな作品ができないじゃない。
　作家はロクロをひく前にデザインを考え、
そしてデザインが決まった後に初めてロクロの作業に入るのである。
　では、ロクロの最中は何を考えているかというと、「無ではない！」
　「デザイン（理想）どうりに形をひこうと努力しているのである」
ちょっとでもふくらみが足りなかったり、
逆にふくらみが出すぎ、少しでも垂れ下がったりしてしまうと、
その作品は失敗ということになり、結果潰す事になる。
だから、ロクロの最中は頭と手に神経を集中し、
そして理想の形を思い描きながらロクロをひくのである。

　さて私が、『無心』は間違ってると言っている話は、
何も陶芸だけの話ではないと思う。
どんな職業にだって当てはまるはず。
是非皆さんも自分の仕事に置き換えて考えてみて下さい。
　「あなたは心や頭の中を無のまんまにして仕事をしてますか？」
私が思うにはたぶん頭の中は
「真剣！一所懸命！野心！夢心！情熱！デザイン！等々」
ではないでしょうか！？

　ところで、『野心』という言葉の意味なのだが、
≪ひそかに抱く、大きな望み。また、身分不相応のよくない望み。野望≫である。
そこで私の言う『野心』とは≪ひそかに抱く、大きな望み≫と解釈して欲しい。
それともう一つ、≪野生の心≫である。

　そんな訳で私が使用している水墨画の印鑑の文字は『野』である。
ただし還暦を迎えてからは、『野』に加えて、『夢』・『風』と言う
中国簡略文字の印鑑も使用している。

　最後に『無欲よりドン欲』という言葉は説明するまでもない。
読んで字の如くである。
　私は、技術や芸術の習得等に関しては
「いい意味で、無欲よりドン欲でありたいと思う」

２０１２・２・２（木）　雪　のち一時晴れ　のち曇り
　それでは団十郎語録を一つ。
これもけっこう嫌われてしまう言葉である。

●師匠は支障をきたす

　私がこれまで実行してきたあらゆる芸術は独学だ。

　独学と言うと聞こえはよいが、
実際には師匠がいたほうが覚えは早い。
百聞は一見にしかずである。
　しかし、師匠の中にはレベルが低かったり、
もしくはレベルが高くても嫉妬深かったりする人がいるものだ。
このような師匠の弟子になってしまうと最悪である。
　このような師匠の口癖は「１０年早い！」
しかし本音は「師匠より目立つな！」なのだ。
でも才能有る弟子ならどうしても師匠より目立ち、
活躍してしまうでしょう。

　才能のある芸術家は１０年なんて待ってられないはずだ。

　とはいうものの、どうしても師匠に就いて勉強をしたいのなら
師匠の人格をしっかりと見極め、
寛大な心を持った才能有る師匠を選ばないとね。
一度弟子になってしまったら最後、
生涯に亘って「弟子」と言われるのだから・・・。

つまり師匠は衝動的に選んではいけない、と言う話。

２０１２・１・２０（金）　曇り
　団十郎語録で誤解されやすい言葉はまだまだある。

●親・兄弟、すべてライバル

　これを読んだ人の中には、私に対して恐怖心を抱く人がいる。
しかし私にしてみれば、そんなふうにしか解釈できない人は、
スケールの小さい人間としか思えない。

　芸術やスポーツのプロとして生きる人間なら
親・兄弟を追い抜いてこそ親孝行なのだ。
そのくらいの気概を持ち、
死にもの狂いで取り組まなければ一流にはなれない。
　とにかく、良い意味でライバルでありたいと思うし、
もし、親兄弟以上のプロフェッショナルになれたとしたら、
それこそ親孝行・兄弟孝行というものである。

２０１２・１・１５（日）　晴れ
　私が２３年前（１９８９年）に書いた本に
『どろんこ白書』と言うのがある。
本の内容は、自分で絵を描き、その隣りに団十郎哲学を添えた。
そしてその本を書いている時の事。
その哲学に対しての説明を要れるかどうかを非常に迷った。
だが結局、説明を要れず、読む人の力量に任せることとした。
ところが今になって思えば、それが間違いの元だった。
読んだ人はいろいろと勝手な解釈をされているようだ。
だからこの場を借りてしっかりと説明をしたいと思う。

●偉大なものを得るには
　　　偉大な犠牲が必要だ

　この言葉は、誰が読んでも誤まった解釈の仕様がないはず。
なのだが実際にこんな事があった。

　３０歳過ぎても働きもしないで作曲ばかりをして、
親の脛をかじっている男がいた。
だから私は、働いて親に心配をかけないように勧めた。
そしたら彼は私に向かってこう言うのであった。

　「団十郎さんの本に書いてある言葉。
『偉大なものを得るには偉大な犠牲が必要だ』
その言葉を信じてプロの作曲家になろうと頑張っているんです。
そのためなら親の犠牲はショウガナイのでは・・・」

　私が言う犠牲とは、
己の犠牲であって、他人を犠牲にしても良い、とは言っていない。
　「遊びたい」などという欲望を犠牲にして死に物狂いで努力をすれば
いつか偉大なものをつかむ事ができる、と言っているのである。
　実際にはこんな説明は中学生レベルなんだけどね。
だから本の中では説明書きをしなかったのだ。

　そのことがあってから、
この言葉は次のように変わりました。

●偉大なものを得るには
　　　偉大な己の犠牲が必要だ

２０１１・１２・１７（土）　晴れ　のち曇り
　２０歳の時、アマチュアのエレキバンドを組んでいた。
そのメンバーの中に私より２歳年上のAさんとBさんがいた。
　私が52歳の時だったと思う。
まずAさんが奥さんを連れて32年ぶりに会いに来た。
それから1年くらい経過したある日、
今度はBさんが奥さんを連れて33年ぶりに会いに来た。
ところがである。
まずAさんが会いに来てから1年もしないうちに亡くなった。
そして今度は、Bさんが会いに来てから１年もしないうちに亡くなった。

　昨夜、寝ていて、ふと気になったんだけど、
これってもしかして、２人とも
私に最期の顔を見せに来たっていうことなんでしょうかね？
それとも偶然なんでしょうか？

●昨日・今日・明日（日記）のページへ

●トップページへ