２０１９・３・１１（月）　雨
　今日で東日本大震災から８年が経った。

　スナック団十郎（名取市内）を辞めて1年と９ヶ月。
ある時、そのスナック団十郎でお客さんに向かって私が歌を歌っていると
「そいな歌、歌うな！」と歌を中止させられた。
私が歌っていた歌は津波で命を奪われた方々への鎮魂歌として作った『あいたくて』だった。
　そして歌を中止させたお客さんは、Aさん（80歳）と言って、
奥さんが閖上（ゆりあげ）地区で津波に持って行かれたまま
未だに奥さんは発見されていないと言う御主人だったのである。
このように悲しい目に遭った方々にとってはモロに悲しい震災の歌は聴きたくないのかもしれない。

　しかし逆に、閖上地区のWさんの場合はお袋さんが津波に持って行かれ御遺体で発見された。
それでスナックに来ては必ず私に『あいたくて』をリクエストする。
そしてハンカチで涙を拭き拭き聴いていたかと思うと、いつしか私のマイクを持ち、涙声で歌い出す。
　被災者の思いも色々である。

　しかしスナックを辞めた現在、この歌を歌う事も無くなったし、
他のイベントのステージで歌っても祭りの雰囲気を暗くしてしまうだけ。だから歌えない。
そう、歌うチャンスが無くなったようだ。1年1度、3月11日だけの歌になったみたい。
そして思う。
やはりこれから作る歌は明るくて前向きな歌がいいね。
震災の歌はもう4曲もある。これで充分でしょう。

　それでは団十郎が歌う『あいたくて』、聴いて下さい。

２０１８・７・３（火）　晴れ
　今日、津波被災地である鮎川町の前網（まえあみ）港に連れていかれた。
ここはホヤの養殖で有名な所だ。
さて日本のホヤ養殖の9割は宮城県産だそうだ。
だからホヤをよく食べる県民は？　宮城県人だと言われる。
他の県民は、好きな人が極端に少ないらしい。
とは言っても宮城県民がいくら食べても限界がある。
ところがだ、韓国人は日本人よりホヤが大好きで
韓国への輸出で養殖業が成り立っていたと言う。
しかし福島の原発事故以来、放射能問題で
韓国の国自体が宮城県の物産も輸入禁止にしてしまった。
だからホヤ業者も売り上げが落ちて非常に苦しい状況らしい。

　ところでホヤ養殖業者の港では立派な船が停泊していた。
でもこの業者さん達も東日本大震災で多くの家庭で家族や家が流され、
そして車や工場や船が流されたそうだ。
そこで奮起しもう1度船を買いホヤの仕事を始めようと思っても
その船が5千万円だと言う。
その内、9割は国が補助してくれるそうだ。
被害に遭っていない我々にとっては「なんとかなる値段」と思いがちだが、
家も工場も何もかも無くなってしまった被災者にとっては大金だ。
更に、収入源となるホヤの韓国での売り上げがゼロとなれば、結果は「残酷だ」

　ところで私が前網浜に連れていかれたのは、
ホヤの加工販売業をしている会社の木村社長に呼ばれたからだ。
この社長は私が6月30日にやった角田田園ホールでのコンサートを観て、
とても感動してくれたそうだ。そしてこう思ったらしい。
　「団十郎にホヤの唄を作ってもらい、ホヤの業界を活気付けたい・・・」と。

そんな訳で前網浜に着いた私はお昼なのでコンビニでパンでも買って食おうと思ったが
周辺を見てガックリ！
店どころか民家すら殆んど無い。
この辺の港は全部、津波が10ｍ以上あったらしい。
そんな状況では復興が遅れていて当然！？
そこで私は社長に「俺、腹減ったよワ」って言ったら
社長が「大丈夫、船の中で食うがら」って言う。

　さて、三国丸って言う鈴木さん親子の船に乗る。
三国丸は4キロ先くらいにあるホヤ養殖場の湾の中に着いた。
そしてホヤを引き揚げ、ホヤをナイフで割いてホヤを手渡してくれる。
私としては社長がご飯も用意してくれているのかな、と思ったが
出てくるのは船主が手渡す生ホヤだけだ。
７個も食い終わったところで、「もう沢山です」って断った。
　
　5キロ先くらいに金華山が見えた。
これには感動。その場面を観て、ホヤの唄のストーリーが私の頭の中でできあがる。
結局、歌を作る羽目になった。
と言うより折角こうして私を頼りにしてくれる木村社長や三国丸に応えなくてはね。

２０１６・３・１１（金）　曇り
　東日本大震災発生から５年が経った。
私にとってこの５年は決して早い５年ではない。
被災地でスナックをやっているとスナックのお客様の多くが被災者である。
だから毎日のように店では震災の話題が飛び交っている。
そうなると、５年は５年の歩みとして、
リアルタイムのまま時の流れと暮らしている。
そんな訳で、私にとって５年は早くも無く遅くも無く・・・。と言った感じ。

　これが、やがて被災地でも震災の話題が少なくなっったりしてしまうと
「ふと気付いてみれば、もう10年経ってしまったか・・・」
ってな具合になるのかもね。

　それでは今日は、スナックの常連（A）さんのお話を書きましょう。
　
　Aさんのお母さん（当時・82歳）は名取市閖上港の近くに住んでいた。
地震があった時、家に一人でいたお母さんは閖上中学校に向い、
歩きで避難中だった。そこへ津波が来て、行方不明になってしまったと言う。
　
　Aさんは遺体安置所に通いお母さんを捜してまわる。
ところが殆んどの遺体は身体が壊れていて見るも無残な姿だったらしい。
顔が破壊され判明できない多くの遺体の中から母を捜すのは不可能な状態。
それで名取市ばかりでなく岩沼市や仙台市の安置所なども
くまなく探すが見つからなかった。

　それから1年くらい経ったある日の事。
新聞に『身元不明遺体の似顔絵』と言うのが載った。
これは警察の似顔絵担当の方が
破壊された顔の遺体を見て想像で描いた苦肉の策らしい。
何人もの似顔絵が載っていた。

　新聞に載ったその日の事。
Aさんの家の電話がなったらしい。お母さんの兄弟からの電話だった。
　「写真の中の1枚、あんだの母ちゃんでねぇがや？」
そう言われて見れば、似ている！　ってことで早速遺体安置所へ行ってみる。
すると以前何度も見ていた遺体で「家の母ではない！」と判断していた遺体である。
でも似顔絵では似ていても実際の遺体を見るかぎり、
やっぱり「母だ」と判断が下せない。そこまで顔は破壊されていたそうだ。
　こうなるとDNA判定しかない。

　私は勘違いしていたのだが、DNA判定と言うのは
母のDNAと子供のDNAを調べれば100%判定がつく、とばかり思っていたが
違うんだってね。子供は50％しか受け継いでいないという事だそうだ。
そこで100%同じDNAを受け継いでいる人はと言うと
『兄弟姉妹同士』（両親が同じだから）なんだって。
そこで叔母さん（お母さんの妹）に行ってもらいDNA検査をやった。
するとどうでしょう。その遺体のDNAとピタリと一致したそうだ。

　そこで驚くのは警察の似顔絵の威力である。
顔は肉片がバラバラに削げ落ちているにも係わらず
似顔絵をそっくりに描いている。
たぶん、骨格だけを見て想像する力を持っているのだろう。

　何はともあれ、被災地では警察・自衛隊・自治消防団・行政・ボランティア等々、
多くの方々が5年に亘り活動を続けてきた。心より敬意を表します。
そして今日より新たな歳月がスタートします。
　「皆さん、被災地を忘れないでね」

２０１６・３・１（火）　早朝雪　日中は晴れ　しかし寒い
　３月に入った。もうすぐ私の誕生日（10日）。
そしてその次の日が東日本大震災から５年目、と言う事になる。

　それでは今日はこの震災記事でも読んで行って下さい。

２０１５・７・２７（月）　晴れ
　2020年に開催される東京オリンピック。
私としては、「その4年後で良かったのでは・・・」と思っている。
と言うのは、「東日本大震災の復興に集中するのが先である」

　政府は被災地や福島原発問題より東京オリンピック成功を優先し、
その工事にどんどん労働力を投入しているようにもみえる。
なんとオリンピックスタジアム1個作るのに5000億円が使われようとしている。
そんなに金があるのなら
「被災地に使って欲しい」と思うのは私だけではないはず・・・。

　それではついでにこの記事でも読んで行って下さい。

２０１５・３・１４（土）　晴れ
　朝5:00、八王子へ向かう。兄弟４人で。
数か月前に亡くなった八王子の姉の納骨式に行くためだ。
行くときは東北高速道を通る。
帰りはPM3:00に八王子を出発。

　帰りは先日開通したばかりの常磐高速道を通ることにした。
このコースは福島原発の近くを通るコースなので怖いのだけれど
怖い物見たさもあって通ることにした。
それと到着地点の名取市へは
東北道を通るよりは少しだけ近いかも。と思って選択した。
　しかしそれは間違いだった。コースは近くても、
一車線しかない高速道なもんで、トラックの後ろになってしまうと速度は８０ｋ。
登り坂になると６０Kのノロノロになってイライラしてしまう。
それと原発の近くはノンストップとなっているので
パーキングが長時間に亘り１つもないときてる。
私を含め高齢者が４人乗っているのでトイレが近い。
だからパーキングが無いのは苦痛となってしまう。
それと、どこのパーキングが最後のパーキングなのか、
お知らせ表示がないので
「もう少し言ってからトイレタイムにしよう」なんてノンキにしていたら
トイレに寄り損ねてしまい２時間半もトイレに行けずノンストップで
走り通す結果となってしまった。
そして爆発した原発が近くなってくると路肩に設置されている
放射能警告板の放射能数値がダンダンと高くなってくるではないか。
それと同時にトイレに行きたくて我慢している兄弟達。
でもそんなことより急いでこの場を脱したい気持ちとあいまって、
もうパニックである。
放射能数値が１番高かった地域というのが、
予想どおりに双葉町だった。たぶん「5.2」くらいだった思う。

　PM８:００、名取の『スナック団十郎』に到着。

　ところで原発の記事があったので読んで行って下さい。

２０１５・３・１２（木）　雪　のち晴れ
　昨日のPM４時、閖上に撮影に行ったら
風が吹いていて寒いのなんのって身体が凍えましたよ。
丁度４年前の大震災のあの日と同じようにいちじ小雪も舞っていた。
その半端でない寒さの中で私は感じましたよ。
　あの日、津波に逃げ回った人達は
このような寒さの中で夜を過ごしたのだろう・・・。
家が流され、そして家族の安否を気づかい、
寒さと不安の中の一夜、「考えただけで想像を絶する！」

　ところで撮影に行った私は、あまりの寒さに耐えられなく、
長居もせず、２カットくらい撮って帰って来た。
「このまま長居をしたんでは風邪をひくな」と思ったもんでね。

２０１５・３・１１（水）　晴れ　なのに強風、小雪舞う
　東日本大震災（３・11）から４年が経過。
「あらためてご冥福をお祈り致します」

　さて、あの津波の時の話である。

　ある人（Bさん）が名取市閖上（ゆりあげ）の街の中にいて、津波に襲われた。
その人は民家の屋根に上がり危機一髪助かる。
（その屋根の上から見た光景は、地獄だっただろう）

　津波に流されて行く多くの人達が見えたそうだ。
すると引いて行く津波に浮かんでる親友のAさんの姿を発見。
その流されて行くAさんも
屋根に立っているBさんの姿を発見して一生懸命手を振ったそうだ。
しかし屋根の上のBさんとしてはどうすることもできなくて
手を振って応えるだけだったと言う。
そしてとうとうAさんは帰らぬ人となってしまった。
そのAさんと言うのが、この私の小・中学校時代の同級生でもある。

　今日はこれから、閖上の風景を撮影しに行こうと思う。
そして日和山に登りA君のためにおもいっきり手を振るとしよう。

２０１５・２・１（日）　晴れ
　私は先日、他県のマスコミからこんな質問を受けた。
　「震災後の地元の復興はどれくらい進んでいるんですか？」ってね。
　この質問には困ってしまった。
何を持って復興とするんだろう？
もしかして災害復興住宅の進み具合の事なんだろうか？
それとも津波で被災した地域に新たに家が建てられ
街並みの風景ができることだろうか？
　私としてはそれらだけをもって復興基準とはしたくない。
我々被災者達は我々の子孫があの津波の二の舞を踏まないような環境を
創らなければ復興完了とはいえないと思う。
そう考えると、被災地域は
これまでとはまったく違う風景になる覚悟も必要だ。
それと漁港のある町と無い町では復興の方法がまったく違ってくる。

　私にとっての復興の基準とは、『メンタルな部分』と説く。
●震災により本業を失った人
●家族が亡くなった人
●住宅ローンを抱えたまま家を失った人。新たに住宅ローンを抱えた人
などなど・・・。
　こういった方々の心の中の叫びを無視し、
目に見える復興住宅の進み具合だけをとらえ、
「復興が、なんパーセント進んでいますよ」なんて気楽な答えは言えない。

　ところで先週の日曜日、閖上の被災現場に行って見たら、
住宅跡地に残っていたコンクリートの基礎も壊され始め、
その上に土が盛られていた。かさ上げは３メートルだと言う。
　そんな訳で去年の夏に撮影して回ったビデオの映像が貴重になったと言う事である。
それではその貴重な閖上の映像（『あいたくて』歌：藤森りょう）を御覧下さい。

２０１４・１２・１１（木）　晴れ　のち曇り
　私がコンサートで慌ただしかった日々の前後に2件の訃報が届いた。
1人は皆さんが既にご存知の『菅原文太』さんである。
　文太さんは私を映画『トラック野郎』の出演させてくれた。
この事は何にも代えがたき名誉である。
その後、私は芸能界を引退し、仙台の国分町で
スナック『団十郎』を経営していた時、
スナックに文太さんは母校・仙台一校の同級生を伴って何度も飲みに来てくれた。

　ところで文太さんは東映映画『仁義なき戦い』でアウトローを演じ
ヒーローになった。次には『トラック野郎』でコミカルを演じた。
そして晩年の日常では『ヒューマン』を演じてみせた。
　文太さん亡き後、私は彼の意志を継いで
これからも人間らしくそして正直に生きなければと決意を新たにした次第・・・。

　さてもう1人の恩人が亡くなった。
丸山さんと言って、
私がアマチュアミュージシャンだった時代、
キャニオンレコード仙台営業所の部長さんだった。
やがて私はキャニオンからレコードデビューし、
仙台営業所のお世話になる。
　やがて東北のキャニオンレコードからは
団十郎が有名になり、ＮＳＰも現れ、
レコードがヒットした。その実績を買われ丸山部長は
本社の営業部長さんへと昇格した。
　丁度タイミング良く、ＮＳＰも私も上京してヤマハプロダクションの
タレントとなり芸能活動をスタートさせた。
　丸山部長はキャニオンレコード本社営業部長として我々を一生懸命
宣伝をしてくれた。
そのおかげで私のアルバムＬＰ『陽陰者（ひかげもの）』は
キャニオンから企画賞・ヒット賞。
そしてシングル『ああ宮城県』もヒット賞を頂いた。

　丸山さんと私は、丸山さんが定年した後も交流があったし、
我が家に泊まりにも来てくれた。
東日本大震災の直後は私を心配し、電話をくれたり、
味噌を送ってくれた。

　ところで先日（11月30日）催した団十郎コンサート、
この前後になぜかメデタイ話と訃報が
偶然に重なって届いている。（メデタイ話はまだ内緒）
もしかして、文太さんや丸山さんが私に希望を託して
あの世へ逝ったのかも・・・。
そんなふうに都合よく勝手に解釈している。
そう考えたとき、東日本大震災からの復興のためにも
この団十郎がなにがしかの役にたてるタレントとして
活動をしていかなければ、と決意を新たにした次第である。

２０１４・１２・２（水）　お天気雨（時雨）
　名取市文化会館中ホールにて開催した
『吉川団十郎コンサート』
　≪11月30日（日）、17:30～19:45≫
お陰様で無事終了しました。

　今だから言えるのだが、私にとってこのコンサートの目的は
『団十郎の東日本大震災復興支援コンサート』だったのです。

　あの3・11の直後、私は何をすればよいのかと悩んだ。
還暦を過ぎている私には肉体労働は無理。結局、歌で励ますしか手段が無い。
しかし震災直後は芸能界の超有名人達が次から次へと被災地へ慰問にやって来る。
そんな中、ローカルタレントの私は手をこまねいているしかなかった。
そこで私は思った。「俺の出番は2年後だ」と・・・。
つまり、どんなに有名な芸能人だって2年も経てば慰問に来なくなるだろう！？
そうなれば現地では「誰でもいいから慰問に来て！」ってなるのでは、
なんて勝手な判断のもと、慰問を控えていた。

　そして2年が経過した。
私は私が生まれ育った古里、名取市増田で『スナック団十郎』をオープンした。
（2013年6月3日開店）
　スナックに大きな『団十郎』の看板を立てておけば、
私を必要とする人達が必ずやって来る。そう確信していた。
　最初にやって来たのは災害ＦＭラジオの『ナトラジ』
　「団十郎さん、ＤＪやってくれませんか」
　「やりましょう」
ってなことで『団十郎のナマッテござりす』をスタート。

　次にやって来たのは
名取市の演歌歌手『嶋あきら氏』
　「団十郎さん、私に団十郎さんの歌を歌わせて下さい」
　「いいですよ」

　次にやって来たのは
名取市で笑いのヨガ体操（インド発祥）を主宰している
斎藤栄子（エコポン）さん。
　「団十郎さん、笑うヨガ体操のテーマソング作ってくれませんか？」
　「いいですよ。作ってあげましょう」

　次のやって来たのは
仙台一校応援団ＯＢ『青空応援団』の団長『平了氏』
　「団十郎さん、我々の応援ソングに『ああ宮城県』を使ってもいいですか？」
　「嬉しいねー。どんどん使ってケサイン」

　次にやって来たのは
名取市北釜地区の『藤森りょう氏』
　「俺は13年前に演歌歌手としてデビューしたんです」と言う。
　彼の家は津波にスッポリと持って行かれ、家の中にあった
ＣＤ・カセット（歌）の音源を全部失ったそうだ。
　「団十郎さん、俺に新しい歌作ってくれねスカ？」
　「よし、分かりました。作ってプレゼントしましょう」

　以上、そういう経緯があって、この度のコンサートと相成った次第。
ゲストに上記の皆さんを呼んで催されたのです。

　それでは私の片腕としてコンサートではビデオ撮影を担当してくれた
『氏家君』のところに届けられたコンサートの感想を紹介しましょう。

　団ちゃん、おくさん、コンサートお疲れさまでした。

　私の知人友人たちから寄せられたご意見ご感想をお知らせします。

「青空応援団が良かった」
「貴州旅情が良かった」
「トークがお笑い芸人より面白かった」
「会場に入った瞬間、シーツのスクリーンにびっくりした」
「構成が良かった」
「２０００円で安いと思った。
３０００～３５００円くらいで
大ホールでやっても良いくらいの内容だった」
「藤森さんの歌声が客席後方までよく通っていた。」
「藤森さんががんばっていた姿が印象的でした。」
「団ちゃんは終盤体力が落ちてきつそうだった。」
「CD,DVDの販売コーナーは
コンサート開始前にオープンしたほうが売れたと思う。
開場から開始まで１時間もあったので
早めにきた客はロビーで手持無沙汰だった。」
「素晴らしき哉人生」の唄のとき、
ステージに上がってきた客が演出なのか飛び入りなのかわからなくて
手招きしているちょび髭の男性が滑稽だった。」
「ラスト曲貴州旅情が終わったあと会場の照明が明るくなったので
アンコールがあるのを知らずに席を立った人がいた。
スポットライトのままアンコールの団ちゃん登場にすればよかったのでは？」
など。

おおむね好意的な感想が多く寄せられ、
２０００円以上の価値があったという評価で
大成功だったのではないでしょうか。

團私のところにも感想が寄せられていますがやはり一番評判が良かったのは
『青空応援団』ですね。（良かった良かった）
私の歌では『貴州旅情』と言われました。

　藤森さんは1か月前に救急車で運ばれ、
コンサート直前まで入退院を繰り返していたので体調は万全ではなかったので
心配の材料でした。

　私もこれまでやって来たコンサートの中で一番最悪の体調でのコンサートでした。
ステージに立って喋っている最中に足の指が吊って苦しんでいました。
かといって、靴を脱いで足首の吊りを治す訳にもいかず、堪えていたのです。
その苦痛の表情が声に現れ、声がガラガラになっている場面があります。
　なんだかんだとアクシデント続きのコンサートだった。
コンサートの次の日の朝、起きたのはいいが、下半身が痛くて苦しくて
歩行困難になったのです。1日中、苦しかった。
　そうした結果からして思うのは
今後、私が自ら主催するコンサートは無理かもね。
たとえあったとしても、あと1回くらいでしょう・・・。

　さて今回のステージで私が大失敗したのは、
エンディング曲『貴州旅情』を歌う前に
「この歌が今日最後の歌です」って言わなかった事。
だからお客さんも「アンコール・アンコール」と言う
タイミングが分からなかったんですよ。

　アンコール曲『素晴らしきかな人生』で間奏の時、急に立ち上がり
手招きして会場に上がったオンチャンはサクラです。
良しにつけ悪しにつけ、ピエロのようなもんですから
適当にやってもらえればいいんです。
メインのダンスをしているダンサーの方々がビシっと決まっていればね。

　私にとって意外だったのは、
みちのく古代史の歌『北の大地の鬼の唄』と『平泉炎上』の反応が
まったくなかった事です。私はこれが一番受けると思っていたもので・・・。

　なにはともあれ、
無事とは言えないまでもお陰様でコンサートが終了しました。
会場にお越し頂いた皆様にはいつもながら感謝申し上げます。
（感謝・感謝！）
そしてスタッフとして団十郎を支えてくれた仲間にも
心から御礼申しあげます。

　「続く」

２０１４・１０・２３（木）　晴れ　のち曇り
　昨日、名取市内にある仮設住宅へ歌手：藤森りょう氏のCD・DVD
『あいたくて』を住民の方々に聴いてもらうために集会所置きに行った。
そしたら「団十郎が来た」と喜んで頂いた。
　ある集会所の中にいた女性（68才）は興奮状態で出迎えてくれた。
そうして「団十郎はいつ来るのか？」と勝手に待ちわびていたと言うではないか。
　話を聞くとその彼女は増田地区から閖上（ゆりあげ）地区へ嫁いだと言う。
増田小・中学校時代は私の２歳上の姉と同級生で弟はこの私と同級生だった。
私もその話を聞いてやっと彼女の存在を思い出した。
　なんと彼女の弟（私の同級生）は閖上へ婿さんに入っていたもんだから
今回の津波で亡くなってしまったのである。
とにかく不幸をまとめて背負った悲劇いっぱいの女性だった。
そのような方々がこの団十郎を待ち焦がれていたとは・・・・。
　「いつか歌を歌いに来てね！」とお願いされたので
来る約束をして別れた。
　私としてはすぐにでもやりたかったのだが
１か月後に文化会館でのコンサートを控えているので
その準備で頭がいっぱいなのと声の調子が今は本調子でないので
無理をしたくなかった。
そんな訳で仮設でのコンサートは
文化会館コンサート終了後に行こうと思った次第・・・。

２０１４・９・８（月）　曇り　ときどき晴れ
　昨日、岩沼市竹駒神社参集殿で催された、
前・岩沼市長の「井口経明氏御苦労さん会」へ出席した。
　そしたら井口氏は私の顔を見た途端、
「岩沼市への寄付、有難うね！」と言って握手を求めてきた。
それで私は「なんで俺が寄付した事分かったの？」と聞いたら、
「分かるっちゃ、『村田町の吉川』と名簿に書いてあったんだもの」
　しかしだ、震災直後に寄付した人の数って連日相当な数だったはず・・・。
と言う事は、井口市長は毎日のように寄付者の名前を閲覧していたという事になる。
流石だ。「名市長」と言われただけのことはあると感心した。
それと井口岩沼市長は震災後の復興に関して、
何処の自治体よりも速くトップを走り続け行動して来た。
そんな井口さんの勇退パーティにあたり、心から「ご苦労さんでした」
と言って、ウーロン茶で「乾杯！」をさせて頂いた。
（井口さんは私より２歳上です）

　ところで話は変わるが、今朝の朝日新聞の宮城版に
名取市の演歌歌手『藤森りょう』さんが載りましたのでご覧下さい。

２０１４・８・１８（月）　晴れ
　お待ちかね、団十郎、作詞作曲、歌：藤森りょう
『あいたくて』YOUTUBEの公開です。
　★ここをクリックすると観れるよ★

　『あいたくて』【作詞・作曲】吉川団十郎
①なつかしい唄　歌いながら　思い出の道　歩いてゆく
　この丘で遊んだね　覚えてるかい隠れん坊
　逢いたくて逢いたくて　愛しの君よ
　遠くへ遠くへ　旅ゆく君よ
　日和山の上　空を見つめては　君に手を振る

②砂浜に咲く白い花は　ハマボウフウ　ほら呼んでいるよ
　母に似て　ゆかしいと　君が愛した花だった
　逢いたくて逢いたくて　愛しの君よ
　遠くへ遠くへ　旅ゆく君よ
　松に肘をかけ　海を見つめては　涙あふれて

③帰り道　浜風がジャレル　道端の宵待ち草揺れ
　夕焼けを眺めては　一番星が光ってた
　逢いたくて逢いたくて　愛しの君よ
　夢でも夢でも　逢えるといいね
　やがて来る明日　きっといい日だよ　泣くのは止めよう

　私の故郷『宮城県名取市』はあの東日本大震災（2011.3.11）で、
『閖上（ゆりあげ）』『広浦』『北釜』の３つの地区が壊滅してしまい、
私の友人知人を含め多くの方々の命が奪われてしまったのです。
その地震発生後、私は何をすれば良いのかと頭を悩ませた。
60を過ぎた年寄りには肉体労働はできない。
かと言って「歌で励ます」なんて事は
中央の芸能界から多くの大御所が激励にやって来ている。
そんな中にあって、私のようなローカルのマイナーな歌手なんて
「さほど有りがたくはないだろう」。そこで私は考えた。
「大御所のボランティアラッシュは続いても２年だろう。
それなら私の出番は２年後だ」と。そして２年後、
私は名取市内に『スナック団十郎』をオープンさせた。
「このスナックの看板を見て私を必要とする人が必ず訪れる」
と確信を持って・・・。
早速、訪れたのがコミュニティFMラジオ『ナトラジ』だった。
そして私のDJ番組『団十郎のナマッテござりす』をスタートさせた。
次に訪れたのは名取市北釜地区の演歌歌手『藤森りょう』さんだった。
彼は言う。「13年前にクラウンからリリースした
『居酒屋ロマン』（ヒットしている）、
それらの音源が津波で家ごと流されてしまい、何も残っていないんだ」と。
そこで私は語った。「それじゃー、藤森さんのために俺が新しい歌を作るがら、
そしてそれをレコーディングして発表するすぺ。
インディーズだけどYOUTUBEなどで公開すれば多くの人に聴いてもらえるよ」。

そんな訳で今回発表することになった団十郎作による歌
『あいたくて』（東日本大震災追悼歌）は名取市閖上をテーマにしました。

あの震災から早３年半が経過し、たしかに名取市の復興は遅れています。
しかしそれは津波被災地区『閖上』『広浦』『北釜』の全域に渡り津波を被ったためです。
それらの地区には山などが一つもなく住居を集団移動するにしては
完璧にふさわしいと言えるスペースが無い！？と言えるからなのかもしれません。

ところで、そんな中にあって藤森さんは絶望の中から立ち上がり
自宅跡地（北釜）に仙台空港パーキング『仙台空港駅前駐車場』
をオープンさせ仮設住宅から通いながら精力的に社長として働いています。

さてこの度の歌『あいたくて』はCDとDVDのリリース（各1,000円）です。
是非、宜しければお買い上げ下さい。
それと、YOUTUBEを御覧の皆さんにお願いがあるのです。
「この歌をあなたのＨＰやメールで是非紹介して下さい」

２０１４・７・１６（水）　曇り　いちじ雨
　連日、名取市内の海岸線を撮影をしている。
そして思うのは、
40万本とも言われていた松林が津波によって壊滅したことにショックをうける。
それらの松は藩政時代から長年に亘って
人間の手によって1本1本丁寧に植樹されてきた賜物だった。
そして更に驚いたのは、
その失われた松林を再生するために立ち上がった人達がいるという事だ。
現在、ボランティアの人達（団体含む）が
松ぼっくりの種から苗木を育てている。「なんと将来は40万本の苗木だよ！」
苗木が育ったら今度は植樹だよ。「なんと40万本の植樹だよ！」
　気の遠くなる話なのだ。
それをやってのける人間達を私は尊敬するし、感謝をする。

　そんな事を考えながら、殺風景になってしまった海岸線を連日撮影して歩いている。

２０１４・６・２７（金）　晴れ　ときどき曇り
　名取市の演歌歌手『藤森悠』さんのために書いた歌『いとしの君』。
　ところでこの歌のレコーディングをするよりも何よりも
急がなくていけないものがある。それは撮影なのだ。
レコーディングと言うものは季節に関係なくいつでも録音できる。
しかし映像と言うものには季節限定の物がある。
例えば雪とか花。これらの撮影を1度逃してしまったら、
次は1年後になってしまう。
　さて今回作った『いとしの君』の歌詞に
『ハマボウフウ（浜防風）』と言う花を登場させた。
そこで早速、名取市閖上（ゆりあげ）海岸の砂浜で保護活動をしている団体
『浜防風を守る会』の会長さんに電話を入れて「撮影させて下さい」とお願いをした。
すると「花はもうほとんど咲き終わっていますよ」と言われ
あわてて昨日、撮影に行った次第。

　浜防風と言う植物は宮城県では絶滅危惧植物の第2種に登録されている。
その浜防風は漢方に使われたり、料亭では高級料理として使われたりという事で
乱獲にあってしまい名取市内の砂浜では絶滅した。
ところが15年くらい前の事。閖上海岸の砂浜でたったの3株だけ発見された。
その３株を浜防風を守る会の方々が試行錯誤し、保護し、
かなりの面積まで拡張したのである。
ところが、あの未曽有の大震災が起き、すっかり流されてしまった。
と思われた浜防風。今回もわずかながら生き残っていたのだ。
その貴重な株を再度、浜防風を守る会の方々が3年かけて増やしていた。
私はその貴重な花を昨日撮影させてもらったのである。
　花を育てていた砂浜は許可を頂かないと辿りつけないという
立ち入り禁止区域内にあった。
　花は散り加減ではあったが7株くらい白い花が綺麗に咲いていた。

　

　閖上浜で育てられた『ハマボウフウ』

　

２０１４・６・１２（木）　雨
　私が15歳の時、友人になった同じ年齢の森君と言うのがいた。
そしたら先日、森君の2つ上のお兄さんがスナックに現れて、
「弟が亡くなってしまったよ・・・」と言うではないか。
私は突然の訃報に驚くばかりであった。（心から合掌）

そしていろいろとお兄さんと話をしていくうち、
お兄さんも東日本大震災では家が流されたりして大変な思いをしていた。
そのお兄さんは、かつて『藤森悠』と言う歌手でもあったそうだ。
でも残念なことに歌の音源（カセット・CD）のすべてが
家と共に流れてしまい手元に無いと言う。
　そこで私はなんとかして音源を入手し届けてあげたいと思った。
そこで私の歌手・作曲仲間（演歌系）に電話をしてみたら、
偶然にも「カセットテープを持っている」と言うではないか。

　かくしてCDにダビングして届けてあげることに成功したのである。
そして同時に思ったことは、「ただCDを届けに来ました。以上です」
では面白くはない。
なにかもっと喜んでもらえるようなことはできないものか？
と考えた次第である。
そしてここからが団十郎仲間による大震災復興プログラムの始まりなのだ。

　現在の『藤森悠』さんの仕事は・・・。

　【続く】

２０１４・５・１８（日）　晴れ
　『ああ宮城県・第2章』の歌詞

　♪日本経済成長したけれど
　　今日も誰かが泣いている
　　きれいなお空が恋しいと・・・・・♪

　この歌詞の中の『きれいなお空が恋しい』の意味は
放射能で汚染された空を指しています。

２０１４・３・１１（火）　雨
　あの大震災から３年が経った。（合掌・黙祷）

　被災した現場には瓦礫がすっかりなくなったみたい。
そこには広大な更地が広がって見えるだけ。
まるで昔から更地だったかの如く見えるから不思議。

　ところで、私は震災後の２年間、
現場の撮影やエッセイや歌作りをやっていた。
しかし、その活動の中でどうしても足りないものがあった。
それは被災者とのふれあいである。

　「ふれあい」という行為は私にとっては簡単な事ではない。
恥かしがり屋であり、売名行為と誤解されるのが怖い私としては
どうすれば被災者と自然にふれあえるのか？
　そこで考えたのが、
「私から会いに行くのではなくて、その逆をやってみよう」と言う事。
　そうして私は昨年の６月３日、
津波の被災地である故郷の名取市にスナック『団十郎』をオープンした。
結果、スナックには多くの被災者が訪ねてくれ、
多くの悲しみや喜びを共有した。

　さて、私は次にどんな行動をすればよいのか？？？

２０１４・３・８（土）　晴れ
　もうすぐ東日本大震災から３年が経つ。
そこで今日はある１本の映画を観た。
『第５福龍丸』である。この船はビキニ環礁で放射能を浴びてしまった船の事。
　是非皆さんにも観てもらいたい映画である。

　そこで原爆の話を≪団塊のメモリーズ　★（９５）≫にも少し書いたので
読んで行って下さい。

２０１３・１１・２５（月）　曇り　のち雨
　東日本大震災発生後、私は何をすればよいのか大いに迷った。
私が芸能人と言ったって現在ではローカル限定の有名人。
そこへ中央から一流の超有名人が続々と被災地へ慰問に駆けつけて来る。
そうなれば私が慰問に行ったところでたぶん邪魔になるだけだろう。
そう考えて私からの慰問は控えていた。
しかしその反面、こう考えていた。
　「年月が経てばやがて中央からの芸能人が
駆けつける回数も少なくなるだろう。そうなった時こそが私の出番だ」と。

　そして２年が経ち、私は故郷の名取市に
『スナック団十郎』と言う店（アンテナ）を立ち上げた。
すると『災害ＦＭラジオ・なとらじ』が
「団十郎さんラジオ番組、やりませんか？」と声をかけてくれた。
その結果、『団十郎のナマッテござりす』と言う番組をスタート。
それで一昨日、美田園第一仮設住宅集会所において
ラジオ公開録音をやった。

　今後、こういった形で私なりの復興支援をやって行こうと思う。

２０１３・１１・２３（土）　晴れ
　今日は名取市美田園第１仮設住宅集会所においてＰＭ１２：００から
私のラジオ番組（コミュニティＦＭ・ナトラジ）、
『団十郎のナマッテござりす』の公開録音をやった。
　お客さんは、震災前、閖上（ゆりあげ）地区に住んでいた方々である。
年齢的にはほとんどが70歳以上、90歳までの方々。
それだけにクイズのときはチンプンカンプンで最高に面白かった。
だから楽しいラジオ番組が録音できたと思う。

　またその内、別の仮設住宅でも番組を作りたい・・・。

２０１３・８・２２（木）　晴れ
　船乗り（漁師）の言葉にこういうのがある。「板っこ１枚、その下は地獄」
いつも命がけで海に出て行く漁師達や浜の住民達の気性は激しく言葉が荒い。
その浜の住民だった被災者の多くは現在も仮設住宅で暮らしている。
　仮設住宅暮らしをしている方々の話を聞けば
「仮設住宅にいると頭が変になりそうだ」と言う人もいる。
「いや、すでにノイローゼになっている人が結構いるよ」とも言う。
ただマスメディアではあまりその辺を詳しくは報道しないみたいだ。

　たとえば私のスナックにお客さんが６人居たとすれば
その中の１人は津波の被災者の可能性があり、
その身内には必ずと言っていいほど亡くなっている方がいる。
そんな被災者のお客さんは他のお客さんに対して酔いにまかせて
浜っこらしく荒い言葉を語るときもある。
しかし、他のお客さんがいなくなると
涙を流して現在の精神的苦悩をトクトクと私に語ってくれる。
そして私は思う。「飲まなきゃいられないよね」

２０１３・７・１（月）　曇り
　昨日、我が家に平了（たいら・りょう）君と言う凄い若者が会いに来た。
この彼は『スコップ団』と言う名の組織を率いているリーダーである。
　あの震災後、山元町に通い被災した家屋のドロのかき出しや
犬猫馬などの一時預かり、その他信じられないくらい様々な活躍をしている。
　そのパワーはどこからきているのだろう？
多分、伝統ある仙台一高の応援団団長時代に培ったものなのかも・・・。

２０１３・６・１９（水）　雨　のち曇り　
　NHKテレビ『北国からのコンサート』で
私のバックコーラスをやってくれた
石巻市の音楽グループ『ザ・ティップス』の佐藤麻紀さんが静岡県に
『震災の語り部』として行ってきたようです。
その記事が河北新聞に掲載されてました。

２０１３・４・２（火）　曇り　のち小雨
　【九州のユイさんからのメール】
　『北国からのコンサート』を見ました。テレビの前に座って、
団十郎さんが登場するのを心待ちにしていました。
それで今日は我が家に、妻の父と母が来たので、
一緒にテレビを見ました。

　感想としてはとても良かったです。
歌の前の団十郎さんのおしゃべりでは、
家族全員、大笑いをさせて頂きました。
「はた迷惑」のダジャレは「山田君、座布３枚」、そんな感じでした。

　とにかくインパクト抜群でした。もう２～３曲聴きたかったです。

　しかし、団十郎さんはすごいですね。
あのトラック野郎にも登場していたのですね。
子供の時にトラック野郎を見ていたことを思い出しました。
また、トラック野郎が見たくなりました。

團新沼謙二君は「はた迷惑」の駄洒落の意味、分かってなかったみたい。
彼はとても真面目な性格なんで私に付いてこれなかったのかもね。

　【Ｈ・Ｋさんからのメール】
　「北国のコンサート」見ましたが、良かったですよ～♪
これからも元気で活躍して下さいね。
ちなみに、千葉県香取市もあの震災では大きな被害がありました。
私の家は壁が割れたり、お風呂のタイルが割れたりの
一部損壊程度で済みましたが、実家と姉の家は液状化で全壊です。
どちらも今年建て替えました。姉は同じ場所は嫌だと言う事で
違うところに土地を買って立てました。
　まっ、あの震災の爪痕はまだまだ消えませんね。
特に私の親友の住む福島県は原発の被害が上乗せで散々です。
あきれていてもどうにもなりませんので、
元気出して前向いて行くしかありませんからね。
そんな時にテレビで団十郎さんが出てるじゃありませんか♪
ユリアゲ漁協の大漁旗を・・・スーパーマンのように翻して♪
気取らずに思いっきりの方言で・・・♪
被災地の人は皆元気をいただいた事と思いますよ。

團千葉県などでの液状化現象、あの映像をテレビで見ました。
ああなってしまった土地では家を修理するにしても
困難だらけでとてもお気の毒としかいいようがありません。
新築するにしても・・・・・。
本当に他人事では済まされません。

　話は変わりますが、もうすぐ宮城の桜も咲き出します。
又、バイクに乗って我が家へ遊びに来て下さい。

２０１３・４・１（月）　晴れ
　【シオンさんからのメール】
　ずっと待ち続けていたＮＨＫテレビ歌謡番組
『北国からのコンサート』が、やっと西日本にも届きました。

　団ちゃん節、炸裂！もう最高でした。
そして『ああ宮城県』やっぱりいいですね。
懐かしさと感動で、胸がいっぱいになりました。
全国に届けて頂き、本当にありがとうございました。
益々のご活躍と、東北の皆さまの心の復興を、強く願っております。

團番組、早速御覧頂き有難う御座います。心より感謝です。
ところで歌とは関係ない話ですが、俺が着ていたシマのシャツ、
バッチリだったと思いませんか？　古着屋で420円で買ったの。
それとフィナーレに着たオレンジのジャンパーも420円なのね。

　【横浜のＫ・Ｎさんからのメール】
　テレビ、横浜で観ました。
番組を拝見し、久しぶりに感動して居ります。

親戚の何家族かが亡くなった悲しみ。
全てが蘇ってたまりませんでした。

　これからもライブに陶芸に、
御活躍さえることを祈って終わりに致します。

團私の古里、名取市にある、
閖上港の住民の犠牲は大変なものでした。
そんなこともあって、なんとしても閖上の大漁旗を背負って歌いたかったのです。
だけど船のほとんどが流されて無くなってしまっているので、
流されていない大漁旗を探すのが大変でした。
それで友人達にお願いし、手分けして探してもらった次第です。

　そしたら、番組終了後、
多くの方から「あの大漁旗、感動しましたよ」と言って頂けました。
それで思ったのは、「こんな下手くそな私の歌でも
少しは復興の励みになったかも・・・」と。

２０１３・３・３０（土）　晴れ
　今日、石巻市雄勝地区荒浜海水浴場海岸で
イベントがあるって言うので撮影へ行くことにした。

　AM５：４５、雄勝へ向けて出発。東北自動車道に乗る。
最初のジャンクションを右折して東北南道路を行かなくてはいけない。
なのに、ついウッカリしてしまい通り過ぎてしまった。
（有料道路なのですぐには戻れない）
ナ・ナント、私は無意識の中で氏家君の家に寄るつもりしていたようだ。
今日は氏家君が都合悪くて、私一人の旅なのに・・・。
習慣って恐ろしいものである。

　８：００、雄勝の荒浜海水浴場に到着。
なんと、ここは景色が良い。海水浴にはピッタリなところ。

　ここの海岸の砂浜に沿って京都の左官屋さんがボランティアで
漆喰塗りの巨大な塀をこしらえた。
そしてその壁に今度は画家が絵を描いた。
その絵の周りの空白に地元の人たちやスタッフたちが
メッセージを書いた。

　それで今日のイベントはと言うと、
『壁に描いた桜の巨木に花を咲かせよう』ってストーリーなの。
　画家が事前に描いておいた幹や枝に、
本日集まった観客が『ピンクのペンキを手に塗り、手形をぺタリと押す』
と言う訳だ。
その手形が桜の花になるんですな。
　その写真を見てもらえば分かる。

　　

　　『壁には桜の絵の他に、こんなメッセージも・・・』

　１１：３０、雄勝のスタッフ達が、立ち食い蕎麦を
３００円で販売していたので頂くことにした。
その蕎麦の利益はペンキ代にするそうだ。
んでも３００円で売って利益出るんだろうか？　と心配になる。
　私は１２：００に撮影を終えて帰る。

　途中、悲劇の地、大川小学校に寄ってみる。
すると校庭だった一角に天使の像ができていた。

　　

　帰りは東北東道に乗って走る事にした。
今日はたった一人だけのドライブであったが、ちっとも寂しくない。
　「なぜって？」
　「それはね、昨日買ったヘレン・シャピロのCDを
ボリュームアップで走っているから、ゴキゲンなの！」

　PM３：００、帰宅。

２０１３・３・１６（土）　晴れ　いちじ小雨、その後虹が出る
　【Ｍ・Ｎさんからのメール】
　ＮＨＫテレビ『北国からのコンサート』観ましたよ。
　久々に聴いた『ああ宮城県』の歌、懐かしかったです。
団十郎さんがテレビで話していた名取市閖上（ゆりあげ）には
知り合いが何人かいてまだ仮住まいで苦労してたり、
我が家の次女は親しい閖上の友人を亡くしてたりして
まだまだ復興なんて言葉はどこへやらという感じがしてたので
団十郎さんが大漁旗を背負って出てきてくれた時は嬉かったです。
みんなが現在も気にかけていること
「忘れてないよ」というメッセージ、
閖上の人達への励ましのにもなったと思います。

　ところで次女は「何で陶芸家の団十郎さんが歌ってるの？」
と不思議そうでした。歌手だったことを知らなかったようです。

２０１３・３・１１（木）　朝は雪　のち晴れ
　【３・１１大震災から丸2年が過ぎる】
　今朝の5時に出発し氏家君と石巻市雄勝地区荒浜海水浴場へ
撮影に行く予定だったけど雪が降っていたので中止にする。

　それでは、今日はこの記事を読んで下さい。
アンビリーバボーなお話です。

２０１３・２・１３（水）　晴れ
　映画『フットルース』を観た。
　アメリカのある田舎町。その町ではロック音楽でのダンスを禁止された。
それから数年後、１人の若者が立ち上がり、
「あまりにも短すぎる貴重な１０代に
感情表現することなく青春を終えるなんて事は無理だ！」
と市民裁判に訴える・・・。

　そういえば音楽というのは
人間が悲しい時、苦しいとき、寂しい時、ハッピーな時、ハイな時、などなど、
いろんな心理状態の時に必要不可欠な心の栄養剤である。
そのような心の栄養剤を生み出す仕事をしている私は『幸せ者』だと思った。
　３・１１の時は「歌はもう歌えない」と真剣に悩んだものだ。
しかし多くの皆さんから電話やＥメールで
「こんな時だからこそ『ああ宮城県』を歌うべきだ」と激励された。
しかし実際には恐々（半信半疑）の状態で歌ってきた。
ところが先日のＮＨＫ『北国からのコンサート』に出演し、多くの皆さんの前で
歌ってみて「やはり歌は心の栄養剤であった」と強い確信を持った。
　これからは胸を張って『ああ宮城県』を歌って行こう・・・。

２０１３・２・１０（日）　晴れ
　昨年の5月の事、私は福岡市で開催された、
歌手の尾形大作さんのコンサートにゲストで呼ばれた。
その時、お客さんとして観ていてくれた、井上順吾県会議員が
今日、彼の新春の集いに私をゲストとして呼んでくれたのである。
そのイベントでミニコンサートをやったのだ。

　井上議員は大震災後、何度と無く被災地に足を運び
多くの復興支援をおこなってくれている。
その彼が今回は私にギャラを支払い福岡にわざわざ呼んでくれ
45分間というステージを提供してくれた。本当にありがたいことです。
それもこれも被災地で困窮しているタレントへの支援活動の一環なのだろう。
とにかく私は甘えることにした。「心より感謝！」

２０１２・１２・１６（日）　晴れ
　友人の小玉マリ子さんが作った東日本大震災復興祈念ソング
　『今・東の空へ（この西の空より）』に私と氏家君の２人で
映像を付けDVDとして完成させました。
そして本日、YOUTUBUにアップしました。

　それで、まず御覧になる前に下記の曲紹介文を読んで下さい。

　≪DVDの制作に寄せて≫　プロデュース担当・吉川団十郎

　3・11大震災から半月くらい経ったある日、1本の電話が入った。
「愛媛の小玉マリ子です。
35年前にヤマハ主催の『合歓の郷コンサート』で
1度だけ会った事があるんですけど覚えていますか？」

　「おお、覚えてるよ・・・」

　彼女は東日本大震災の惨事をテレビで見て、
すぐに私の事を思い出し心配してくれたそうだ。
我が家の電話番号は私のHPを発見して知ったと言う。

　それから暫くして彼女がCDを郵送してくれた。
その中に収められていたのがこの曲である。
被災地を思う気持ち、復興を願う気持ちがヒシヒシと伝わり、
私は胸が熱くなり一筋の涙がこぼれた。
それで早速、DVD制作仲間の氏家君にこの楽曲を送信し
聴いてもらったのである。その後、氏家君と相談し
彼女の深い思いに対して、
この東北の空から「ありがとう、みんなで頑張ってるよ～」
と応えようではないか！
　そんな訳で東日本大震災復興祈念の一環として
「我々２人でこの歌のDVDを制作しよう」と言うことになった次第。

　さて、映像の最後に『鯉のぼり』が出てきますが、
この鯉のぼりが立っている場所は私の故郷である
『名取市の閖上（ゆりあげ）地区』です。
　鯉のぼりの後ろに見える草原の場所はかつて住宅が建ち並んでいた所です。
既に震災から1年半以上も過ぎてしまうと瓦礫も片付けられ
このように変貌してしまいました。
そしてまもなく土盛り（かさ上げ）される予定です。
　この閖上地区では多くの友人・知人があの世へと召されてしまいました。
早いものでもうすぐ３回忌になります。
そこでこの歌が多くの被災者の心に届くことを願い、
小玉マリ子さんと共に名を連ねYOUTUBUにアップさせて頂きました。
　「１日も早い被災地の復興を・・・」

２０１２・１１・２８（水）　晴れ
　新聞、『日刊ゲンダイ』（24日）に私が掲載されましたので
読んで行ってけさいん。
　ところでその記事の中で『３センチ傾いた』『５センチ傾いた』とありますが
正しくは『３度傾いた』『５度傾いた』です。

２０１２・１１・６（火）　雨
　　（昨日の続き）
　寄付行為を公表することで他人から「それは売名行為だ」とのしられてしまう。
でも、そんなののしり方をしている貴方が寄付を受ける側になったとすれば、
逆にもっともっと公表してほしいと願うだろう。そうすればもっと多くの方々が気付き、
寄付がよせられるはず、と・・・。

　今回、ニューヨークのハリケーン被害に対して寄付した孫正義氏への悪口は、
たぶん寄付した先が外国だったからかもしれない！？
もしこれが東日本大震災や阪神淡路大震災への寄付だったら
誰も文句を言わなかっただろう。逆にこう言うだろう。
「孫さんありがとう。そして他の財界の方々もよろしくお願いします」ってね。

　とかく日本には寄付の文化が育っていないのかもしれない。
　アメリカにはテレビ番組でこういうのがある。
〔お金持ちがお金に困っている家庭や施設などに素性を隠して訪問し、
数日間貧しい人達と接触する。そして最後に素性をあかし、
寄付をいくらするかを決め小切手を渡して立ち去る〕
　アメリカ人にとっての寄付行為は、堂々と素性をあかし、胸を張って行う。
それが上流階級の名誉なのである。
逆に日本人は、密かに匿名でやる行為こそが美学なのだ。
だからタイガーマスクの伊達直人がブームになるのだろう。
それに対し、同じ日本人のこの私が匿名でやらない理由はこうである。
「確定申告のとき、税金控除を受けられるからである」
（やっぱり私には貧乏人根性が染みこんでるのね～）

２０１２・１１・５（月）　晴れ
　【インターネットより抜粋】
　アメリカ北東部で発生したハリケーン「サンディ」の被害に対し、
孫正義氏が５０万ドルの寄付を発表。
　このツイートあてにTwitterで「いちいち公表するな」と
批判の声が上がったのをきっかけに、ネット上で議論に発展しています。

　さて、寄付というものは基本的に『隠れてやるもの』、
それが団十郎的美学と思っている。
しかしだ、これが場合によっては逆な場合もあるのだ。
　隠れてやれば「お前は人のために何もやらない男だ」と言われ、
公表すれば「売名行為だ」と言われる始末。

　そういえば３・１１大震災のあと、私のHP（日記）にこう書いた。
「友人が被災地へバイクをプレゼントしに行った」と。
そしたら私宛てに知らない人からメールが届いて、
「お前も被災者のためにバイクを運んで行け！」と書かれていた。

　今だから言えるのだがその頃、私は私のやり方で被災者のために動いていた。
しかしそれが売名行為になるとイヤなので
HPでは何もやらないふりをしていただけである。
　被災地への寄付金も私が持って行くと顔がばれてしまうので
奥さんに持って行ってもらった。持って行った所も出身地の名取市だとこれまた
「売名行為になるかも・・・」と勝手に判断して別の市に持って行ったりと、
とにかく気を使うものだ。

　かつて、こんなこともあった。
　中国貴州省の風土病のためにコンサートを開き、
売上金１６０万円を省政府へ寄付をした。
そしたらその話題がNHKテレビの番組で放送された。
ところがだ、某友人が嫉妬をし、NHKへFAXをしたのである。
「団十郎の寄付は売名行為であって、寄付は１円もしていない」と書いて。

　幸いなことに寄付している証拠の写真や新聞記事や証明してくれる友人がいたので
NHKには納得してもらうことができた。

　慈善とはどうやれば正解なのか？
とにかく『慈善と偽善』、発音が似ていて紙一重。そして大違い。

２０１２・１０・１２（金）　晴れ
　東日本大震災復興予算（１９兆円）の使いみちに対して
各省庁の莫大な無駄遣い！？　が露呈している。

　例えば外務省の復興予算の使いかたは次の通りだそうだ。
　アジア・北米の高校生・大学生を２００人、無料で日本に招待して
被災地を見学させる。ちょっとだけ被災地を見学したのち、
次は東京や京都の観光地をたっぷりと見学させる。
　この事業の何処が復興予算に該当すると言うのだろう。
増税までして捻出する復興予算がこのように使われて良いものだろうか？

２０１２・９・１５（土）　晴れ
　政府・民主党はエネルギー戦略として
『原発は３０年代に稼動ゼロ・核燃料再処理は継続』と決めた。
しかしこれは原発賛成派・反対派のどちらに対しても中途半端な政策であるし、
どのようにでも解釈ができる言葉使いとなっている。
たぶんこれは来るべき衆議院選挙向けの方便だろう。

　それではここでこの新聞記事を読んで下さい。
少しは未来の参考になるかも・・・。

２０１２・９・１０（月）　晴れ　
　昨日の２１時からテレビでやっていたＮＨＫスペシャルを見た。
『追跡！　復興予算１９兆円、
※どう使われたのか？　増税による巨額マネー、
判明した驚きの実態、届かない被災地の悲鳴』

　復興予算が某被災地ではかなり無駄に使われていると言う話は
私も被災地の方々から直に聞いては知っていた。
しかしここまでグローバルに無駄に使われていたとは・・・。
開いた口が塞がらない。

　それと、被災地の無駄使いとは別に
なんと復興庁とはまったく関係のない他の省までもが
口実をつけて予算を持って行き使っているみたい。
　そこで思い出したのが民主党のスローガン『脱官僚』
それと蓮舫議員が健闘した『無駄の仕分け』だ。
しかし結局、終いには民主党議員は官僚の言いなりになってしまい、
目をツブっているんですね。
「非常に残念！」

２０１２年８月１４日（火）　曇りのち晴れ

　　　　『トラック野郎』
　　歌麿会による東日本大震災
　　　　　被災地復興支援イベント
　
　〔デコトラ大集合・宮城県東松島市〕

　前日の夜、強烈な雷雨。さらには落雷のため村田町は停電になる。
そしてイベント当日の朝９：００、出かける直前にまた停電となる。
しかし空は曇り空。イベントには丁度良い天気だと思う。
　開催場所の東松島市イオン裏の広場に到着したのは１０：４０。
もう既にデコレーションされたトラックがズラリとならんでいる。
その勇姿に私は圧倒され、たちまち興奮状態となる。
　早速、歌麿会のスタッフの皆さんに御挨拶。
そして私のために用意してくれたテーブルに
販売用のＣＤ・ＤＶＤ・絵を並び終えるとすぐにデコトラを観て回る。

　参加デコトラの中に『雲龍丸』と言うのがあった。
彼はデコトラばかりかオモチャや蝶々やカブトムシのオタクでもあった。
それらをトラックの周りに飾っては観客の人気を集めていた。
その中に私と菅原文太さんが並んで写っている写真を飾っていたではないか。
その写真を私は初めて見た。感激である。その写真をよく見ると
東映で撮ったスチール写真みたい。
　雲龍丸が言うには「この写真、落札額、高かったんですよ。それと俺は
これまで８００万円くらいかけて収集してるんです・・・」だって。

　

　『雲龍丸と一緒に』

　さて私と歌麿会の御縁と言うのは昭和５１年（１９７６年）の東映映画
『トラック野郎・第３弾・望郷一番星』に私が出演した事で知り合いとなった。
（私の役名は『宮城県』と言うトラックの運転手）
しかし歌麿会とはそれ以降まったく交流が途絶えていた。それどころか
この私自身が映画に出演したことすらほとんど忘れかけていた。
だが今から１０年くらい前の事。
大阪にトラック野郎の『元禄丸』と言う２０歳代の若者がいて、その彼が
彼のトラックから私の歌『ああ宮城県』を流し、走っているという話を聞いた。
正直私は「嘘だろう、２０代の若者が私を知っているわけがない！」と疑った。

　ところが跡で分かったのだが、トラック野郎の映画は何１０年過ぎようと
色あせる事なく不滅であり、現代でもその人気が持続しているとの事。
だから平成の若いトラック野郎達からも
吉川団十郎はスターとしての眼差しで見て頂いているようだ。
それどころか今日なんかは小学生の映画ファンが私を指差し、
「『宮城県』のおじさんなの？」と声をかけるではないか。

　さて話は変わるが、私の知っているデコトラの絵は極彩色のペンキで描かれた
ド派手なものだった。しかし現代は様変わりしてエアブラシで描くのが
流行っているみたい。それとステンレスでできた金属類が
かなり取り付けられているのが目立つ。
更に最近の電飾はＬＥＤなので長時間バッテリーが持つそうだ。

　ところで本日の主催団体『歌麿会』はこれまでにも毎年、全国各地で
デコトラを一同に集合させてチャリティイベントを開催してきている。
そして昨年の東日本大震災後は被災地に対し何度となく支援物資を運んだり
炊き出しをしたりとボランティアに精を出し、活躍してくれている、
とてもありがたい団体なのだ。

　さて今回のイベントには映画・トラック野郎の監督『鈴木則文さん』（79才）も
足を運んでくれた。
　私が監督に会うのは1976年以来なので36年ぶりである。
昔はふっくらとした体格だったが今ではスッカリ痩せていた。
　「あれっ、監督、やせましたよね？」
　「ん、いちじ体調を崩したからね・・・」

　主催者から映画トラック野郎のポスターにサインを頼まれたので
私は監督のスペースを空けてサインをした。私のサインが終わって、
監督に「監督、ここにサインして下さい」ってお願いしたら、
「俺はこれまでサインってした事がない。だからできない！」って言われた。

　それならばと私は家から持参してきた家宝の『トラック野郎の台本』を
出して、「これに監督のサインが欲しいんだげんと、これにも無理すか？」
と聞いた。そしたら、やっぱり「できない」と断わられてしまった。
　それで監督のサインはあきらめて、私だけ観衆の要求に応えて
いろんなものにサインをしていた。
　約２時間くらい経過した頃、監督が私のそばに寄って来て
「どれ、俺、サインしてやるよ」と言ってくれたではないか。
　私は喜んで台本を差し出す。監督は手にとってサインを始める。
私はそのサインを見て唖然とする。
（なんだこのサイン。サインと言うよりも、ただたんに名前を書いているだけじゃない）
　監督が言っていた「サインはした事がない」って言うのは本当だったのだ。
でも逆に考えると、これは希少価値のサインということになる。
（監督に感謝！）

　

　『ポスターにサイン。うしろに座っているのが鈴木則文監督』

　

　『トラック野郎の台本、決定稿』

　

　　『鈴木則文監督のサイン』

　ＰＭ１時頃、石巻のバンド『ザ・ティップス』の１号とカホーン担当のタケちゃんが
会いに来てくれた。そしたら１号が
　「団十郎さん、譜面台は持ってきたの？」
　「あれっ、そうだ！、忘れできた！」
　「んで、俺、車に積んであっから、持って来っから」と言って貸してくれた。

　２時から『団十郎のミニコンサート』がスタート。
リハーサル無しのぶっつけ本番だったこともあり
１曲目は返しのアンプから音が出ていなく、カラオケが聴きづらくて
歌がズレテしまい最悪。でもティップスが聴いてくれていたので、
その事に気付いてくれた。そしたら音響さんが
アンプにコードを挿していなかったそうだ。（もう、知らない）
　私は２曲目の紹介の喋りが終えて歌に入ろうとしたら、
今度は「迷子が現れたのでマイクで呼びかけて下さい」だって。
　（もう知らない知らない）
でもこんなときは迷子の親を捜すのが優先なのだ。
しかし呼べど叫べど、親はまったく現れない。
私のステージはしらけるばかり。
　（迷子の泣き声に合わせて、俺まで泣きたい心境）

　イベントは５時を過ぎた頃から観衆が信じられないくらい集まってきた。
お目当てはデコトラの電飾を観るためである。
やはりこれが１番のハイライトみたい。
　ステージでは歌麿会の会長が東松島市の市長へ義援金の贈呈をやっている。

　７：００、花火が上がる。しかしお粗末である。予算の削減だろう。
余計なお金を使わず、１にも２にも義援金に回す・・・。これでいいのだ！

　花火が終わって、デコトラがエンジンをかける。
すると観衆が一斉に「オ～」っと歓声をあげた。
それもそのはず、北海道からわざわざやって来たというトラックには
９００万円もの飾りを取り付けてあると言うではないか。
　次々とトラックが電飾を点けて行く。そのたびに観衆は
あちこちへと散らばっては歓声をあげ、記念写真の撮影をしている。

　８：３０頃から次々とトラックが電飾を点けながら帰って行く。
観衆はその光景を沿道に並びながら手を振って見送っている。
このシーンはまるであの映画『トラック野郎』そのまんまではないか。

　トラック野郎よ、ありがとう～。
そして歌麿会よ、ありがとう～。
また、来年も宮城県に来ておくれ！
デコトラ、万歳・万歳・万々歳。

　